スポーツ伝説

9月19日~23日の放送内容

【バスケットボール オコエ桃仁花選手】

 身長182㎝の恵まれた体格を生かしたゴール下でのプレーと、力みのないスリーポイントシュートを得意とするオコエ選手。プロ野球・東北楽天・オコエ瑠偉選手の妹です。オコエ選手の才能を引き上げたのは、女子日本代表の指揮官だったトム・ホーバス前ヘッドコーチです。所属チームではまだレギュラーでもなかったオコエ選手を日本代表に招集。大抜擢の理由は、オコエ選手のスリーポイントでした。オコエ選手はプレータイムとスリーポイントを打てる環境を求めてチームも移籍。この決断が功を奏し、オリンピック代表にも選出されました。オリンピック本番ではベンチスタートでしたが、大事な場面でのスリーポイント、力強いリバウンドでチームに貢献。日本女子バスケ史上初となる銀メダル獲得に貢献したのです。
 オリンピックの興奮から1年が経ち、オコエ選手は不動のスタメンに。チームトップの得点を記録する試合が増え、日本のエースと呼べる存在になっています。オリンピック後に開催された女子アジアカップでは、全5試合でスタメン出場。失敗を恐れない攻めの姿勢でチームトップとなる平均13.8得点のスコアを叩き出し、大会史上初の5連覇に大きく貢献しました。今年になってもこの積極性は変わらず、6月に行われたトルコ代表との強化試合では2試合連続でチーム最多得点を記録。MVPに選ばれています。
  
  
 
【バスケットボール 赤穂ひまわり選手】

 両親もともにバスケットボール経験者で、姉のさくら選手も元日本代表。さらに双子の兄、雷太選手もBリーグで活躍と、バスケ一家に育った赤穂選手。小学3年生からバスケにのめり込みました。中学校入学を機に親元を離れる決断をし、全国屈指の強豪校である千葉県の昭和学院で中高6年間を過ごして全国区の選手となります。東京オリンピックの開催が決まった2013年は中学生でしたが、オリンピックに出たいという夢を掲げ、年代別代表でも活躍。18年、20歳で初めて日本代表に選出されると徐々に頭角を表し、東京オリンピックでもメンバー入り。6試合すべてに先発し、チームトップの平均7.3リバウンドを記録するだけでなく、準決勝のフランス戦ではチーム最多の17点を叩き出し、強敵を撃破。日本の銀メダル獲得に貢献しました。
 オリンピック後に開催された女子アジアカップでは、赤穂選手は予選リーグからふた桁得点を連発。リバウンド、ディフェンスでもチームの先頭に立ち、攻守にわたって活躍を見せ、日本の決勝トーナメント進出に貢献しました。準決勝のオーストラリア戦では12得点6リバウンド。守備でも3スティール3ブロックと、攻守に躍動します。決勝の中国戦は無得点でしたが、チーム最多の8リバウンドを記録。日本を大会史上初の5連覇へと導き、大会MVPにも選ばれました。

     
 
【バスケットボール 髙田真希選手】

 髙田選手が初めて日本代表に選ばれたのは2009年、19歳の時でした。以降、日本が世界を相手に苦戦を続けてきた時代も奮闘を続け、16年のリオ・オリンピックではベスト8進出を果たします。18年には代表キャプテンに就任。チームメイトと対話を重ねて日本代表をまとめてきました。迎えた東京オリンピック。髙田選手は、その経験値とキャプテンシーでチームを見事に牽引し、全6試合中5試合でふた桁得点を記録します。日本代表の中では大柄な身長185㎝の髙田選手ですが、世界を相手にするともっと背の高い選手が大勢います。そんな中でもゴール下で体を張り、スピードや運動量を武器に戦う日本の象徴として、決勝進出に大きく貢献しました。アメリカとの決勝は惜しくも敗れましたが、日本女子バスケ史上初の銀メダルを獲得。髙田選手は決勝でチームトップの17得点をマークするなど、アメリカが相手でも個の力で通用することを証明してみせたのです。
 Wリーグでは1年目から活躍し、ルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝くと、以降、ベストファイブに通算10回選ばれ、得点王を8回獲得。女子バスケ界を代表する名センターとして、10年以上にわたり第一線で活躍を続けています。2018年には通算リバウンド数で前人未到の3000本を達成。昨年11月にはそれまでのWリーグ歴代最高記録を塗り替える通算6648得点に到達。日本バスケ史に輝く金字塔を打ち立てました。


  
【ゴルフ 勝みなみ選手】

 昨年、栃木県で行われた女子ゴルフの国内メジャー大会・日本女子オープン。どうしても勝ちたいとこの大会に臨んだのが、黄金世代の1人・勝みなみ選手です。この大会までに国内ツアーで5勝を挙げていた実力者ですが、まだメジャータイトルには縁がありませんでした。勝選手はアマチュア時代、2015年の日本女子オープンで、アマで最も成績のいい「ローアマ」のタイトルを獲得。日本ジュニア、日本女子アマでも優勝し、日本女子オープンに勝てば、女子タイトル4冠という偉業も懸かっていました。さらに優勝すると、国内女子ツアーの3年シード権も獲得できるため、将来アメリカ女子ツアー参戦を目指す勝選手にとっては、本当に勝ちたい特別な大会だったのです。
 難しいコース設定に苦しむ選手が多い中、必勝の構えで臨んだ勝選手は、攻めのゴルフでスコアを伸ばし、2位に1打差の単独首位で最終日を迎えました。最終日、優勝を前にして、強いプレッシャーを感じていたという勝選手。出だしの1番・2番ホールを連続パーセーブし波に乗りました。上位の選手が伸び悩む中、6バーディー・1ボギーでスコアを5つも伸ばした勝選手。2位に6打差の通算14アンダーと圧勝で、悲願の国内メジャー初制覇を果たし、宮里藍選手、諸見里しのぶ選手に続く史上3人目の「女子タイトル4冠」も達成しました。

 

【ゴルフ 原英莉花選手】

 2020年10月、福岡で行われた、女子ゴルファー日本一を決める大会・日本女子オープン。1998年生まれの黄金世代の1人である原選手にとっては、アマ時代から憧れの舞台でした。高校時代の2015年に初出場、その後も毎年出場しましたが、なかなか勝てなかった原選手。19年は首位と3打差の5位で予選を通過しましたが、3日目にぎっくり腰を発症して52位に終わりました。19年にツアー初優勝を果たし、さらなる飛躍を誓った20年。開幕から低迷が続きます。日本女子オープンの前週、自信を失っていた原選手にハッパをかけたのが、師匠の“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さんでした。師匠の一言で気持ちを切り替えた原選手。自慢の飛距離を生かして、優勝争いを演じました。
 この大会、原選手はパッティングが冴えました。これもきっかけは師匠の言葉。原選手は測定機を使って自分のパッティングを分析。打ち出した時にバックスピンがかかるクセを修正すると、パットが決まるようになりました。最終日も11番から13番まで3連続バーディーを決めて勝利をたぐり寄せ、念願の2勝目をメジャータイトル初制覇で決めたのです。師弟の絆でつかんだ、悲願のメジャー初制覇でした。
 


来週のスポーツ伝説は……

9/26(月) サッカー 松木玖生選手
9/27(火) サッカー 藤田譲瑠チマ選手  
9/28(水) サッカー 相馬勇紀選手
9/29(木) サッカー 町野修斗選手
9/30(金) サッカー 中島大嘉選手

お楽しみに!!
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