スポーツ伝説

2月13日~17日の放送内容

【フィギュアスケート 宇野昌磨選手】
 
 男子フィギュアスケートにおいて、羽生結弦選手の後継を狙っている宇野選手は現在19歳。宇野選手がフィギュアスケートを始めたのは5歳の時で、地元・名古屋のスケートリンクで遊んでいた時、女子フィギュアスケートの第一人者・浅田真央選手に「フィギュアやらない?」と誘いを受けたのがきっかけでした。浅田選手や伊藤みどり選手など、オリンピックメダリストを育てた山田満知子コーチの指導の下、2015年には日本人男子5人目となる世界ジュニア選手権優勝。2015−16年シーズンから満を持してシニアクラスに舞台を移すと、いきなり世界の強豪選手が集うグランプリシリーズで好成績を連発し、グランプリファイナルでも銅メダルを獲得する活躍を見せました。グランプリシリーズにデビューしたシーズンにファイナルでメダルを獲得したのは、男子シングルでは史上初の快挙です。
 宇野選手の魅力は、元世界王者でオリンピック銅メダリスト・高橋大輔選手を彷彿させる情熱的なステップワークと、羽生選手のような華麗な4回転ジャンプを兼ね備えているところ。それらを武器に、昨年末に開催された全日本選手権では念願の初優勝を果たしました。次の目標は、来年の平昌オリンピックで羽生選手を上回り、金メダルを獲得することです。

 

【スピードスケート 高木美帆選手】

 2010年に開催されたバンクーバーオリンピックに、15歳の若さで出場した高木選手。オリンピック本番では思うような結果を残すことはできませんでしたが、日本のスピードスケート史上最年少でのオリンピック出場だったこと。当時の中学校の部活ではサッカー部に所属し、女子サッカー北海道選抜にも選ばれたという経歴も併せて、大きな話題を集めました。高校入学後は、スケート一本に専念。世界ジュニア選手権で2年連続の総合優勝を果たすなど、順調な成長を見せていましたが、その後スランプに陥り、14年のソチオリンピック出場を逃してしまいました。
 ソチオリンピックの翌年も、シーズン前半はワールドカップメンバーに選ばれず。しかしシーズン後半に代表復帰すると、オリンピックに次ぐビッグイベント・世界距離別選手権で快挙を達成しました。3人一組で滑る種目・チームパシュートで日本女子初の金メダルに輝いたのです。さらに、15年12月の全日本スプリントでも初優勝。これを高木選手は、「復活ではなく、新しい自分になれた」と表現しました。昨年12月に行われた全日本選手権では500m・1500m・3000m・5000mの4種目すべてを制して、初の総合優勝を達成。全4種目を制する完全優勝は、14年ぶり史上7人目の快挙でした。来年の平昌オリンピックでは、2歳上の姉・高木菜那選手と一緒にオリンピックに出場し、姉妹で日本にメダルをもたらすことを目標としている高木選手。個人種目とチーム種目に加え、姉妹での活躍にも注目です。
 

          
【スピードスケート 村上右磨選手】

 かつて“日本のお家芸”と言われたこともある、スピードスケート男子500m。しかしソチオリンピックではオランダ勢がこの種目で表彰台を独占し、日本勢はメダルを逃しました。それだけに平昌オリンピックでは、メダル奪回が至上命題。そんな日本勢の中で、遅咲きのメダル候補と期待されている選手が、現在24歳の村上選手です。
 昨年5月に初めてナショナルチームに選ばれると、10月に開催された全日本距離別選手権では、自己ベストを大幅に更新する好タイムで初優勝。一躍、メダル候補に名乗りをあげました。実は村上選手、現在の所属先は父親が営む「村上電気」で、電気工事士や危険物取扱者などの資格を取りながら競技を続けている苦労人。その苦労と努力が遂に実ったのは、2015年12月のことでした。全日本スプリントで3位に入ったことをきっかけに、ワールドカップにも参戦。16年のナショナルチーム入りにより、ようやく国内トップ選手と質・量とも変わらないトレーニングが積めるようになり、潜在能力が一気に開花しました。日本人スケート選手としては大柄な体を生かす力強い滑りが特徴の村上選手。昨年12月には自身初となる34秒台を記録するなど、世界との差は順調に縮まっています。
   
 
   
【サッカー 大久保嘉人選手】
 
 日本代表にとって永遠の課題ともいえる得点力不足。その打開を期待され、30代に入ってからも常に代表復帰待望論が起こる選手が、2013年から3年連続でJリーグ得点王に輝いている大久保選手です。34歳の昨シーズンも、日本人選手ではトップタイの15ゴール。Jリーグ通算ゴール数は、歴代最多の171ゴールまで伸ばしています。
 今シーズンから川崎フロンターレを離れ、FC東京に移籍。その理由は、サッカー選手として「常にチャレンジする姿勢こそが自分を成長させる」という、確固たる信念があるからです。新天地で、新たなシーズンを迎える大久保選手。今回のチャレンジで結果を出すことができれば、長らく遠ざかっている日本代表への復帰の道も開けてくるかもしれません。



【サッカー 中村俊輔選手】

 生まれも育ちも神奈川県横浜市。1997年に当時の横浜マリノスに入団してから、海外挑戦していた2002年からの8年間以外、中村選手は13シーズンをずっと横浜F・マリノスの一員として戦い続けてきました。そんな“ミスターマリノス”中村選手が今シーズンからの移籍を決意したのは、世代交代を図るクラブの意向のもと、年齢だけを理由に出場機会を奪われたからです。
 「純粋に、普通にサッカーがしたい」。そう願った中村選手に手を差し伸べたのは、誰よりも「10番」の気持ちが分かるジュビロ磐田・名波浩監督でした。共に左利きのゲームメーカーであり、背番号10の重圧を知る二人。お互いのサッカー観を認め合う名波監督から声を掛けられたことが、中村選手の決断を後押ししました。今季39歳を迎える中村選手ですが、昨シーズン、横浜F・マリノスでフル出場した試合での平均走行距離はチームトップ。直接フリーキックでJ1最多ゴールを更新した左足の技術も健在です。名波監督のもと、中村選手がどんなプレーを見せてくれるのか、注目が集まります。

   
   
来週のスポーツ伝説は……

  2月20日(月) 五輪野球 長嶋茂雄元監督
  2月21日(火) プロ野球 筒香嘉智選手
  2月22日(水) プロ野球 坂本勇人選手
  2月23日(木) プロ野球 則本昂大投手
  2月24日(金) プロ野球 牧田和久投手
            
                       お楽しみに!!
BACK
NEXT