スポーツ伝説

8月20日~24日の放送内容

【高校野球 2008年甲子園・第90回大会】

 夏の甲子園において、“史上初”で彩られた戦いのひとつが、1994年 第76回大会の決勝戦です。鹿児島代表の樟南高校 対 佐賀代表の佐賀商業による一戦は、史上初の九州勢同士による決勝として大きな注目を集めました。優勝候補といわれて順調に勝ち上がり、鹿児島県勢初優勝を目指していた樟南高校。佐賀商も、勝てば佐賀県勢初優勝。2年生エースの峯謙介投手を中心に、粘り勝っての決勝進出でした。
 拮抗する試合を決めたのは、佐賀商キャプテンの西原正勝選手が放った“奇跡のホームラン”。この一発は、夏の甲子園決勝では史上初となる満塁ホームランでした。

   
     
【高校野球 甲子園・優勝旗】

 夏の甲子園で頂点に立った1校だけが手にできる、深紅の優勝旗。この優勝旗を巡って、大会終了後にひと騒動起きたことも何度かあります。1934年に行われた第20回大会は、藤村富美男選手を擁する広島の呉港中学が優勝。地元・広島は大熱狂し、甲子園から凱旋した時、駅前は大混乱でした。そんな状況の中、サービス精神から優勝旗を観衆に見せようとした藤村選手。その際に人だかりにぶつかり、旗の柄の部分が折れてしまいました。
 戦後の54年には 第36回大会で優勝した愛知の中京商業で優勝旗行方不明事件が起こります。校長室に飾ってあった深紅の優勝旗が、ある日忽然と姿を消してしまったのです。優勝旗は翌年2月、意外なところから発見されました。中京商業からわずか600mほどしか離れていない中学校の床下に、捜索を開始してから3ヵ月後のことでした。優勝旗と再会した中京商業ナインのなかには、ホッとして涙を流した選手もいたといいます。

   
   
【サッカー 大迫勇也選手】

 サッカーのFIFAワールドカップ・ロシア大会、初戦のコロンビア戦。1対1の同点で迎えた後半28分、本田選手が左サイドから蹴ったコーナーキックに頭で合わせ、勝ち越しのゴールを決めたのが大迫選手です。2対1でコロンビアを下した日本は、ワールドカップで初めて南米のチームに勝つという快挙を成し遂げました。決勝点を決めただけでなく、先制点のペナルティキックをもたらしたのも、大迫選手の動きによるものでした。そんな歴史的勝利の立役者となった大迫選手。『大迫、半端ないって』というフレーズも流行するなど、サッカーファン以外にも知られるようになりました。
 この夏、大迫選手はドイツのケルンから名門・ブレーメンに移籍。開幕戦は、原口元気選手と浅野拓磨選手が所属するハノーファーと対戦します。新天地でどんな“半端ない”プレーを見せてくれるのか注目です。

  
    
【サッカー 原口元気選手】
 
 サッカーのFIFAワールドカップ・ロシア大会、決勝トーナメント1回戦での日本の相手は、優勝候補のベルギー。格上のチームを相手に先制ゴールを叩き込んだのは、ブンデスリーガ1部・ハノーファーに所属する原口選手でした。これは、原口選手にとって、ワールドカップ初ゴールであると同時に、日本代表が、決勝トーナメントで初めて挙げたゴールでもありました。
 原口選手の持ち味といえば、豊富な運動量です。ロシア大会では、特に運動量が求められる右サイドで出場。攻撃に守備にと身を粉にして働き、FIFAのデータによると、コロンビア戦では試合中に10・158㎞という、長友選手に次ぐチーム2位の走行距離を記録。勝利に貢献しました。今シーズンは、レンタル移籍していたデュッセルドルフから、ハノーファーへと完全移籍。背番号は、期待の証しでもある「10番」です。

 
 
【テニス ダニエル太郎選手】
 
 今シーズンの男子テニスで大躍進を遂げた日本人選手といえば、25歳のダニエル選手です。身長190㎝の恵まれた体と端正なルックスだけでなく、実力面でも世界を何度も驚かせています。
 3月の試合で、元世界ランク1位のジョコビッチ選手を破る大金星を挙げたかと思えば、5月のイスタンブール・オープンでは悲願ともいえたツアー初優勝を達成。日本男子シングルスのツアー優勝は、松岡修造選手・錦織圭選手・杉田祐一選手に次ぐ、史上4人目の快挙でした。

  
   
来週のスポーツ伝説もお楽しみに!!
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