【プロ野球 與座海人選手】
2017年のドラフト会議で5位指名を受け、埼玉西武ライオンズに入団した與座投手。最近では珍しくなったアンダースロー投手として期待されましたが、入団前から右ヒジの違和感に悩まされていました。そのため1年目の18年10月、ヒジのじん帯を再建するトミー・ジョン手術を受け、2年目の昨年は育成選手としてリハビリに取り組みました。幸い術後の経過は順調で、オフに再び支配下登録選手に復帰。今シーズンは春から好調を維持して、開幕ローテーション入りを果たします。
6月21日、開幕3戦目の北海道日本ハム戦で先発投手としてプロ初登板し健闘するも、打線の援護がなく負け投手に。7月12日、先発4試合目の千葉ロッテ戦では、あと一歩で初勝利を逃してしまいました。この結果を受け、試合後はいったん二軍で再調整することに。そこで、今シーズンから西武に復帰した松坂大輔投手からアドバイスを受けて開眼。その言葉を胸に、7月23日。本拠地・メットライフドームで行われた千葉ロッテ戦で、與座投手は待望のプロ初勝利を挙げました。
【プロ野球 河野竜生投手】
河野投手は社会人野球で活躍。ドラフト1位で日本ハムに入団しました。デビュー戦は開幕5試合目、6月24日の東北楽天戦。河野投手は味方の援護点をバックに4回を無失点に抑え、5回もツーアウトまでこぎつけます。デビュー戦から中10日で臨んだ、7月5日の福岡ソフトバンク戦も4回3失点で降板。またしても初勝利はお預けとなりました。
そんな時、叱咤激励を込めたアドバイスをくれたのは父親でした。その父の言葉を胸に7月19日、札幌ドームで行われた千葉ロッテ戦で4度目の先発に立った河野投手。立ち上がりから伸びのある真っ直ぐを軸に攻め、7回までロッテ打線に三塁を踏ませない堂々のピッチングを披露しました。8回ツーアウトからマーティン選手にタイムリーツーベースを許し、完封・完投こそ逃しましたが、ついに待望のプロ初勝利を手にしたのです。
【プロ野球 寺島成輝投手】
7月7日、ナゴヤドームで行われた中日 対 ヤクルト戦。1対1の同点で迎えた9回ウラ、ヤクルトの6番手としてマウンドに上がったのがプロ4年目のサウスポー・寺島投手でした。寺島投手はヒットを1本許しますが、無失点で切り抜けます。すると10回表、ヤクルトは満塁から押し出しのフォアボールで勝ち越し。直前に投げていた寺島投手に、嬉しいプロ初勝利が転がり込みました。
寺島投手は2016年のドラフト会議で、ヤクルトから1位指名を受け入団。背番号はエースナンバーの「18」を与えられ、一軍での活躍を大いに期待されていました。しかし毎年一軍で投げる機会を与えられながら、なかなかチャンスをものにすることができなかった寺島投手。ヒジの故障やコントロールに苦しむなど、3年間勝てない日々が続き、崖っぷちの状態で4年目のシーズンを迎えました。そんな中、ずっと応援してくれていたおじいさんが他界。亡き祖父に活躍を誓った寺島投手は、一念発起して球界屈指のサウスポー、DeNA・今永昇太投手に弟子入りを志願。約1カ月間、今永投手と一緒に過ごし、左ひじの使い方やストレッチの重要性などを教わりました。これが功を奏し、寺島投手はみごとプロ初勝利を挙げたのです。
【プロ野球 塹江敦哉投手】
7月8日、マツダスタジアムで行われた広島 対 DeNA戦で、広島カープの6年目左腕・塹江投手はついにプロ初勝利を飾りました。塹江投手が初めて一軍のマウンドを踏んだのは、2016年9月の巨人戦。そのデビュー戦、塹江投手は先頭打者の長野久義選手に初球をスタンドに運ばれてしまいます。記念すべきプロ第1球をホームランにされて動揺したのか、その後もヒットとフォアボールの連続で6失点。わずか1アウトしか取れずに降板という、屈辱的なデビューとなりました。
プロ初登板を終えた時点での、塹江投手の防御率は162.00。しかしカープには、デビュー戦で同じような屈辱を味わった偉大なサウスポー・大野豊投手が居ました。大野投手はプロ初登板の試合でいきなり満塁ホームランを浴びるなど、アウトを1つしか取れずに降板。防御率135.00という散々なデビューでした。しかし、その屈辱をバネにはい上がり、通算148勝、100セーブを記録するカープのレジェンドへと成長していったのです。塹江投手は昨年、3年ぶりに1軍へ昇格。今シーズンの飛躍へとつなげました。プロ6年目ですが、まだ23歳。大野投手が一軍に定着した年齢とほぼ同じです。レジェンド左腕の後に続くことができるのか、勝負はこれからです。
【プロ野球 坂本裕哉投手】
今永昇太投手・濱口遥大投手ら先発陣にサウスポーを多数抱え“左腕王国”と呼ばれるDeNA。そこにまたひとり加わった将来有望なサウスポーが、ドラフト2位のルーキー・坂本投手です。
6月25日、本拠地・横浜スタジアムで行われた中日戦で先発した坂本投手。中日打線を5回までノーヒットに抑える素晴らしいピッチングを披露します。しかし6回に初ヒットを許すと、ツーアウトながらランナーを2人背負い、さらに自らの暴投でホームにベースカバーへ入った際、右足首を捻挫。それでも坂本投手は続投を志願し、見事、無失点で切り抜けたのです。終わってみれば、6回を1安打無失点。坂本投手は、デビュー戦でセ・リーグ新人一番乗りとなるプロ初勝利を挙げました。
来週のスポーツ伝説は……
9/7(月) プロ野球 ゼラス・ウィーラー選手
9/8(火) プロ野球 松田宣浩選手
9/9(水) プロ野球 井上晴哉選手
9/10(木) プロ野球 梅野隆太郎選手
9/11(金) プロ野球 島内宏明選手
お楽しみに!!