スポーツ伝説

11月5日~9日の放送内容

【プロ野球 福浦和也選手】

 福浦選手は今年9月22日、本拠地のZOZOマリンスタジアムで、プロ野球史上52人目となる通算2000本安打の快挙を達成しました。千葉ロッテマリーンズひと筋25年、“幕張の安打製造機”の異名をとる福浦選手。21年前に打ったプロ初安打も同じホームグラウンド、当時の千葉マリンスタジアムでした。福浦選手は1993年のドラフト会議で、投手として7位で指名。この年、12球団が指名した選手の中で一番最後となる64番目に指名された選手でした。ところがプロ1年目にいきなり肩の故障に悩まされ、野手に転向。しかし3年間、1軍出場の機会は訪れませんでした。
 プロ4年目の97年7月、ついに一軍初出場を果たすと、デビュー戦でさっそくプロ初安打をマークします。歴代2000本安打達成者で、プロ初安打まで4年もかかったのは、福浦選手が初めて。しかも2234試合での到達は史上3番目のスロー記録であり、42歳9カ月で達成は史上2番目の年長記録でした。


     
【プロ野球 岩瀬仁紀投手】

 今年9月28日、中日ひと筋20年の岩瀬投手が打ち立てた前人未到の大記録は、通算1000試合登板。昨シーズン、米田哲也投手の949試合登板を抜きいて歴代1位になっていた岩瀬投手ですが、それからさらに50試合以上に登板。ついに、千の大台に乗せました。岩瀬投手が試合を締めくくるクローザーを任されたのは、プロ6年目。落合博満監督が指揮を執りはじめた2004年からでした。05年には、当時のプロ野球記録となるシーズン46セーブをマーク。それから9年連続30セーブ以上をマークし、ドラゴンズの黄金期を支えました。
 入団から15年連続で50試合以上に登板。これはプロ野球記録ですが、通算400セーブを達成した14年に左肘を痛め、シーズン途中でリタイア。連続50試合登板が途切れたばかりか、翌15年はプロ入りして初めて、一軍登板がゼロで終わりました。このとき40歳。引退も頭をよぎりましたが、16年4月に見事に一軍復帰を果たし、17年には3年ぶりに50試合登板を達成したのです。そして今年、節目となった1000試合目で通算407セーブをマーク。大記録に花を添え、4日後の10月2日に引退を表明しました。
  

   
【プロ野球 山田哲人選手】

 1シーズンに「打率3割以上、ホームラン30本以上、30盗塁以上」を同時に記録するトリプルスリー。1度でも達成できれば球史にその名が刻める快挙ですが、山田選手は今シーズン、自身3度目となるトリプルスリーを達成しました。山田選手が初めてトリプルスリーを達成したのは、2015年。打率3割2分9厘、ホームラン38本、34盗塁と、いずれも当時自己最高の成績をマークし、プロ野球史上9人目の快挙を成し遂げました。またこの年は、ホームラン王と盗塁王のタイトルを同時に獲得。これは史上初の快挙で、リーグ優勝にも貢献し、シーズンMVPにも輝きました。翌16年も、打率3割4厘、ホームラン38本、30盗塁で、2年連続のトリプルスリーを達成。2度達成したのは、史上初の快挙でした。
 ところが、3年連続を期待された17年は、レギュラーになった14年以降でいずれも自己ワーストの成績。チームも球団ワースト記録の96敗を喫するなど、試練の1年となりました。その反省を生かし、今シーズンは再びトリプルスリーを成し遂げた山田選手。3度のトリプルスリーは、メジャーリーグでもバリー・ボンズ選手だけしか達成していない大記録であり、来シーズンは、日米を通じて初となる4度目の達成に期待がかかります。

 
  
【大相撲 稀勢の里寛関】
 
 昨年5月の夏場所から、8場所連続休場した横綱・稀勢の里関。進退を懸けて土俵に上がった今年9月の秋場所では、15日間土俵に上がり、10勝以上を挙げねばならないという厳しい状況でした。新横綱に昇進した昨年3月の春場所で、13日目に左肩を負傷しながら強行出場を続け、奇跡の逆転優勝。あの時はファンの大喝采を浴びましたが、その代償は大きく、毎場所休場を繰り返す事態に陥りました。
 途中で危ない場面もありつつも、横綱として最低ラインの10勝目を挙げ、復帰場所としてはまずまずの成績を残した稀勢の里関。真の復活を懸けて、稀勢の里関は、今年最後の場所に挑みます。

 
 
【大相撲 竜電剛士関】
 
 今年1月の大相撲初場所で、27歳にして新入幕を果たした、高田川部屋の竜電関。竜電関は、山梨県甲府市の中学校に在学中、たまたま学校を訪れた元関脇・安芸乃島の高田川親方と出会ったのがきっかけで、中学卒業後の2006年に相撲界に飛び込みました。12年九州場所で十両昇進を果たし、山梨県からは秀ノ花関以来となる24年ぶりの関取誕生となりました。
 ところが、新十両の場所で右股関節を骨折し、わずか1場所で幕下に逆戻り。この骨折はその後も尾を引き、完治したと思ったら同じ箇所をさらに2度骨折。2年間ほとんど、稽古も出来ない状態になってしまったのです。計3度の骨折を乗り越え、完全復帰を果たしたのは14年9月の秋場所。序の口・序二段・三段目と3場所連続で全勝優勝し、16年九州場所で4年ぶりに十両へ返り咲きます。さらに7場所かけて番付を上げ、デビューから12年となる今年の初場所で、待望の新入幕を果たしました。


   
来週のスポーツ伝説は……

  11月12日(月) 日米野球 1992年
  11月13日(火) 日米野球 1996年
  11月14日(水) プロ野球 村田修一選手
  11月15日(木) プロ野球 後藤武敏選手
  11月16日(金) ラグビー 田中史朗選手


                       お楽しみに!!
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