【プロ野球 吉田正尚選手】
昨シーズン、25年ぶりのリーグ優勝を果たしたオリックス・バファローズ。吉田選手は2年連続でパ・リーグ首位打者と初の最高出塁率のタイトルに輝き、チームをけん引。長打力と確実性を併せ持ち、選手会長としてもチームを引っ張りました。とはいえシーズン後半は2度のケガで戦線を離脱。吉田選手がいない間、チームの成績も下降線をたどりました。
しかし1か月で戦線復帰すると、クライマックスシリーズ・ファイナルステージではブランクをものともしない活躍でチームをけん引。日本シリーズ第1戦ではサヨナラヒットを放ち、大逆転勝ちに貢献しました。シリーズには敗れましたが、今年もオリックスの顔として、まとめ役として、今年もチームを引っ張ります。
【プロ野球 杉本祐太郎選手】
昨シーズン、30歳にして初のホームラン王に輝いた“ラオウ”こと杉本選手。25年ぶりのリーグ優勝を果たしたオリックス・バファローズで4番を担い、優勝に貢献しました。社会人野球のJR西日本から、2015年のドラフトで最下位の10位指名でオリックスに入団。以後、1軍と2軍を行ったり来たり。20年までのプロ5年間で放ったホームランは、通算9本に過ぎませんでした。それが昨年は自身初の開幕1軍。シーズン途中からは4番に定着し、ホームラン32本を放って自身初のホームラン王に輝きました。杉本選手はこの活躍を「すべて中嶋監督のおかげ」と語っています。
2軍監督だった中嶋聡監督は、20年8月に1軍監督代行に昇格。その際、杉本選手を一緒に1軍に連れて行ったのです。中嶋監督の初陣に8番ライトで先発出場した杉本選手は、いきなりヒットを放って監督の1軍デビューに花を添えました。そして昨年、中嶋監督は杉本選手を4番に抜擢。杉本選手は持ち前の長打力をいかんなく発揮し、才能が一気に開花したのです。
【プロ野球 青柳晃洋投手】
サイドスローとアンダースローの中間から投げる変則フォームが武器の、阪神タイガース青柳投手。登板日によく雨が降ることから、“雨柳さん”と呼ばれるなど、これまでは投球以外の話題が先行しがちでした。ところが6年目の昨シーズンは、初の2ケタ勝利となる13勝6敗の好成績で最多勝と最高勝率のタイトルを獲得しました。
成長の理由のひとつは、周りからの助言に耳を傾け、それを実践できる吸収力です。福原忍投手コーチからは緩急の使い分けを学び、元中日の山本昌臨時コーチからはシンカーを教わり、少しずつ武器を増やしていったことで昨年はついにチームの勝ち頭となったのです。今年は15勝を目標に掲げ、エースとしてチームを17年ぶりの優勝に導きます。
【プロ野球 中野拓夢選手】
昨シーズン、惜しくも2位に終わった阪神タイガース。その中にあって中野選手は、ルーキーながら走・攻・守でチームの勝利に貢献。シーズン30盗塁を記録し、みごとプロ1年目で盗塁王に輝きました。甲子園ベスト4から、大学・社会人を経てのプロ入りで、ドラフト指名は6巡目。当初は決して目立つ存在ではありませんでしたが、社会人時代に定評があった堅実な守備をアピールし続けた結果、開幕一軍をつかみます。
プロ初スタメンは、昨年4月10日の横浜DeNA戦。与えられたチャンスを生かしてさっそくプロ初打点と初盗塁をマークすると、1年目から2番ショートでレギュラーに定着。135試合に出場を果たしたのです。ショートの守備範囲の広さやシーズン127安打を放ったバッティングは持ちろんのこと、盗塁では成功率93.8%のプロ野球トップタイを記録。今シーズンは50盗塁を目指してグランドを駆け回ります。
【プロ野球 島内宏明選手】
プロ10年目の昨シーズン、初の打点王のタイトルを獲得した東北楽天ゴールデンイーグルス・島内選手。主に4番での出番が多くありましたが、本人は「4番は好きじゃない」ときっぱり。202年はホームランがわずか8本だったことを気にしての発言でしたが、石井一久監督はチャンスでの勝負強さを買って4番に固定したと言います。
実際、島内選手は打率2割5分台にもかかわらず、得点圏打率3割2分8厘は、オリックスの吉田正尚選手に次いでリーグ2位。フォアボールを選んだ数も同じくリーグ2位で、出塁率は6位。4番としての派手さはなくても、チャンスにめっぽう強く、どんな形でも塁に出ようという姿勢を忘れない証です。その結果、自己最多の96打点を挙げて初の打点王に。打撃の主要3部門で、楽天の生え抜き選手がタイトルを獲ったのは初めての快挙。ホームランを20本の大台に乗せたのも、球団の生え抜き打者では史上初です。
来週もお楽しみに!!