【プロ野球 ローガン・オンドルセク投手】
オンドルセク投手は、シンシナティ・レッズから東京ヤクルトスワローズに入団。1年目の去年はセットアッパーとしてレギュラーシーズン試合数のほぼ半分にあたる72試合に登板し、リーグ2位の38ホールドポイントをマークして、14年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献しました。
セットアッパーは、リードを保ったままクローザーにつなぐ重要な役割。203㎝の長身からストレートと同じ腕の振りで投げおろす落差のあるカーブは、大きな武器となりました。しかし好成績を収めた理由はそれだけではありません。オンドルセク投手は日本の野球に積極的に馴染もうと努力し、日本のマウンドやボールに合わせて、カーブやカットボールも微妙に握りやリリースポイントを変えるなどして対応しました。年下の若手ピッチャーにもアドバイスを求めるなど、謙虚な姿勢と適応力が来日1年目からの大活躍に繋がったのです。
【プロ野球 ルイス・クルーズ選手】
2000年にボストン・レッドソックスと契約したクルーズ選手はマイナーリーグで腕を磨き、08年、ピッツバーグ・パイレーツでついに念願のメジャー昇格。その後はメジャー各球団を転々とし、13年シーズン途中でニューヨーク・ヤンキースを退団。翌年からロッテでプレーすることになりました。
ロッテでの2年間は、打率こそ2割台だったものの、1年目・2年目共に16本のホームランを放って打線の中軸を担います。特に高く評価されたのが守備力で、1年目は内野ならどこでも守れるユーティリティープレーヤーとして活躍。2年目には主にセカンドでプレーし、ゴールデングラブ賞を受賞しました。今シーズンからは、打てる内野手を探していた巨人に移籍。「優勝するために巨人に来ました。守備では誰にも負けませんし、皆さんの期待以上のパワフルな打撃もお見せできます」と、頼もしいコメントを発表しています。
【プロ野球 クリス・ジョンソン投手】
ジョンソン投手は2013年にピッツバーグ・パイレーツでメジャーデビューを果たし、翌年はミネソタ・ツインズでプレー。しかし結局メジャーでは勝利を挙げることなく、去年から広島でプレーすることになりました。実はジョンソン投手は、父方のおばあさんが日本人。おばあさんの祖国で、その実力を大きく開花させました。
デビュー戦ではいきなり、許したランナーは1人だけという準完全試合を達成。デビュー戦で準完全試合を記録したのは日本プロ野球史上初の快挙で、緒方新監督に嬉しい初勝利をプレゼントしました。絶好のスタートを切ったジョンソン投手は、その後もシーズンを通じて安定したピッチングを続け、14勝、防御率1.85で最優秀防御率のタイトルも獲得。エース・前田健太投手がロサンゼルス・ドジャースに移籍した今シーズンは、黒田博樹投手と共に、エース格としてカープ投手陣を支えます。
【プロ野球 リック・バンデンハーク投手】
福岡ソフトバンクホークスのバンデンハーク投手の母国オランダは、ヨーロッパ屈指の野球強豪国。バンデンハーク投手も少年時代から野球にのめり込み、20年前には世界少年野球推進財団のオランダ代表として来日したこともありました。世界少年野球推進財団は、王貞治ホークス会長と、メジャーで755本のホームランを記録したハンク・アーロン氏が設立したもので、バンデンハーク投手はこの時から、日本でプレーすることが夢だったといいます。
メジャー3球団と韓国球界での活躍を経て、去年、ついに憧れの王会長のもとでプレーできる機会を手にしたバンデンハーク投手。「自分と契約してくれた球団と、王会長に恩返ししたい」と、大好きな日本での完全燃焼を誓いました。しかし春季キャンプで足を痛めて出遅れ、その間に1軍の外国人枠が埋まってしまいます。そのため足が治ってからも2軍暮らしが続きましたが、腐らずにファームで好投を続けたバンデンハーク投手。その姿に、首脳陣はお試しでの先発チャンスを与えます。6月14日の広島戦で待望の日本球界デビューを果たすと、見事に初登板初勝利。ローテーションにも定着し、結局、公式戦は11勝無敗の勝率10割で、ホークスの2年連続日本一に大きく貢献しました。
【プロ野球 李大恩投手】
李投手は高校卒業後、韓国球界からオファーも受けましたが、メジャー入りを目指して渡米。マイナーリーグでプレーを続け、7年間で通算40勝をマークしますが、なかなか調子が安定せず、メジャー入りのチャンスをものにすることができませんでした。そんな中、一昨年の暮れに日本球界へのチャレンジを決め、ロッテと契約。最速150キロを軽く超えるストレートと、多彩な変化球を武器に1軍ローテーション入りを勝ち取り、ソフトバンクとの開幕3戦目に先発でデビュー。初登板で来日初勝利をマークしました。
前半戦は打線の援護に恵まれ、5月までに6勝を挙げる活躍を見せましたが、ピッチングに安定感を欠き、6月からは中継ぎに配置転換。それでも7月末に9勝目を挙げ、韓国人ピッチャー初の2ケタ勝利に王手を掛けました。ところがそこから勝ち星に見放され、結局9勝止まりでシーズン終了。クライマックスシリーズでも出番を与えられなかっただけに、今シーズンに懸ける決意は並々ならぬものがあり、「今年は10勝したい」とリベンジに燃えています。
来週のスポーツ伝説は……
3月28日 プロ野球 内川聖一選手
3月29日 プロ野球 長野久義選手
3月30日 プロ野球 大野奨太捕手
3月31日 プロ野球 福浦和也選手
4月 1日 プロ野球 長谷川勇也選手
以上の5選手をご紹介します。