スポーツ伝説

2月7日~11日の放送内容

【プロ野球 又吉克樹投手】

 独立リーグの香川オリーブガイナーズから、2013年のドラフトで中日ドラゴンズに2位指名され入団した又吉投手。独立リーグ出身者の上位指名は異例で、当時注目を浴びました。右のサイドスローとして1年目からリリーフでフル回転し、67試合に登板。9勝1敗2セーブ24ホールドという好成績を残した又吉投手。入団から3年連続で60試合以上に登板し、17年にはチーム事情で、一時先発に回ったこともありました。
 昨シーズンは66試合に登板し、3勝2敗8セーブ33ホールドを記録。これだけ投げて防御率は1.28と、抜群の安定感を示しました。オフにFA宣言すると、昨年リリーフ陣の相次ぐ故障に泣かされた福岡ソフトバンクホークスが獲得に名乗りを挙げ、独立リーグ出身者として初のFA移籍を果たします。新たな歴史を切り拓いた又吉投手は、独立リーグでプレーする選手や出身者に、大きな夢を与えました。


  
【プロ野球 西川遥輝選手】

 俊足巧打を武器に、北海道日本ハムファイターズのリードオフマンとして活躍してきた西川選手。2020年のオフにポスティングによるメジャー移籍を目指しましたが交渉はまとまらず、チームに残留することになりました。シーズン序盤の4月末、新型コロナウイルスの陽性判定を受けて一時登録を抹消されましたが、復帰後は順調に盗塁を積み重ねた西川選手。8月27日の埼玉西武ライオンズ戦で通算300盗塁を達成しました。29歳、プロ11年目での達成で、この時点での盗塁成功率はなんと8割5分7厘。過去300盗塁以上をマークした選手の中では歴代トップの数字です。10月30日のロッテ戦で、リーグトップタイとなるシーズン24個目の盗塁に成功。4人でタイトルを分け合いましたが、3年ぶり4度目の盗塁王に輝きました。しかし盗塁失敗も11と多く、打率も2割3分3厘に終わり、本来の働きができずに終わりました。
 昨年のオフ、日本ハム球団は西川選手に対し、保留手続きを行わない「ノンテンダー」にすると通告。実質的に自由契約となったのです。12月下旬になっても所属先が決まらず。そこに手を差し伸べたのが、東北楽天ゴールデンイーグルス・石井一久GM兼監督でした。楽天は昨年、チーム盗塁数がリーグ最少の45個。1番打者も固定できず、盗塁王の西川選手は是非とも欲しい存在だったのです。今シーズンはあと39個に迫った通算350盗塁を目指し、新天地・東北を盛り上げていきます。


 
【プロ野球 栗林良吏投手】

 昨シーズン、ルーキーながら抑えの大役を任された広島カープ・栗林投手。デビューから期待通りの活躍を見せ、毎試合、無失点ピッチングを続けます。6月13日、オリックスとの交流戦で9回、同点の場面で登板し、サヨナラヒットを打たれプロ初失点。初黒星も喫し、連続試合無失点記録は22試合で途切れました。しかしセーブが付く場面では必ずチームを勝利に導き、前半戦だけで18セーブを挙げる活躍を見せます。
 抜群の安定感を買われ、ルーキーながら野球日本代表・侍ジャパンの守護神に抜擢。東京オリンピックに出場しました。アメリカとの決勝戦、2対0とリードして迎えた9回、最後のマウンドを託された栗林投手はみごと無失点に抑え、胴上げ投手となったのです。オリンピックでは日本が戦った5試合すべてに登板し、2勝3セーブという大活躍でチームを金メダルに導きました。オリンピックから戻った後のシーズン後半戦でも、カープの守護神として変わらぬ活躍を続けた栗林投手。シーズン最終戦のヤクルト戦に登板し37セーブ目をマーク。これは横浜DeNA・山崎康晃投手に並ぶ、プロ野球新人タイ記録です。しかも昨年は、セーブが付く試合では救援失敗ゼロ。すべて抑えに成功しました。



【プロ野球 伊藤大海投手】

 北海道で育ち、2020年のドラフトで北海道日本ハムファイターズからドラフト1位指名を受けた伊藤投手。日本ハムが北海道に移転後、地元選手を1位指名したのは、これが初めてのことでした。もちろん、伊藤投手もファイターズファン。意中の球団に入った伊藤投手は、1年目の開幕からローテーションに加わり、期待に違わぬ活躍を見せました。持ち味は、威力ある直球と多彩な変化球。カーブ・スライダー・縦スライダー・カットボール・スプリット・チェンジアップ・ツーシームと、七色の変化球でバッターを翻弄し、勝ち星を重ねて行きます。4月末にプロ初勝利を挙げると、5月末から7月にかけて、6試合連続で勝利。前半戦だけで7勝を挙げ、当時最下位に沈んでいたチームで1人気を吐きました。
 この勝負強さを買われて、東京オリンピック日本代表・侍ジャパンに追加招集。中継ぎで3試合に登板して5回無失点と好投すると、準決勝の韓国戦では勝利投手になり、金メダルに大きく貢献したのです。しかし後半戦、伊藤投手は9月7日に9勝目を挙げてから足踏みが続き、6試合連続で2ケタ勝利を逃してしまいます。ラストチャンスとなった10月30日のロッテ戦は、シーズン最終戦。栗山英樹監督が指揮を執る最後のゲームでもありました。敵地・ZOZOマリンスタジアムで先発のマウンドに立った伊藤投手は、7回を5安打1失点に抑え、待望の10勝目。日本ハムの新人投手が2ケタ勝利を挙げたのは、実に15年ぶりのことでした。

  

【プロ野球 宗佑磨選手】

 昨年、プロ7年目で初めてサードでレギュラーの座を獲得し、25年ぶりのリーグ優勝に貢献したオリックスバファローズの宗選手。しかしそれ以前はずっと1軍と2軍との往復。実は宗選手は、“身体能力に優れた大型ショート”という触れ込みで入団したにもかかわらず、守備のまずさから「ショート失格」の烙印を押され、早々と外野転向を言い渡された過去があったのです。
 そんな宗選手を再び内野に戻したのは、二軍監督時代から目をかけてくれた中嶋聡監督でした。一度は失格とされた内野復帰に、正直ためらいもあったと言いますが、挑戦してみるとこれが見事にはまりました。 ヒット性の当たりを、次々とアウトにしていった宗選手。この守備が評価され、昨年は三塁手部門でゴールデン・グラブ賞を初受賞。ベストナインにも選ばれ、パ・リーグを代表するサードとなったのです。

  

来週のスポーツ伝説は……

2/14(月) サッカー 鈴木優磨選手
2/15(火) サッカー レアンドロ・ダミアン選手  
2/16(水) サッカー 山根視来選手
2/17(木) サッカー 槙野智章選手
2/18(金) サッカー 荒木遼太郎選手

お楽しみに!!
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