スポーツ伝説

10月12日~17日の放送内容

【サッカー 香川慎司選手】

 サッカー日本代表の香川選手が復活しました。所属するドイツ・ブンデスリーガ、ボルシア・ドルトムントではもちろん、ハリルジャパンでも司令塔として活躍を見せています。
 ロシアワールドカップ・アジア2次予選での流れが変わったのは、9月8日のアフガニスタン戦。開始10分に香川選手のミドルシュートが決まると、怒涛のショーが始まりました。結果は、アウェイで6対0の快勝。エースが決めたことで、ムードが一変したのです。9月3日のカンボジア戦では、香川選手のプレーが全世界に配信されました。前半42分、武藤選手からの絶妙なラストパスを無人のゴールに入れるだけにもかかわらず、痛恨のシュートミス。それが、ヨーロッパ各国でも話題になってしまったのです。しかし、ヨーロッパと全く関係のない試合が話題になることこそ、香川選手の人気の証し。思うような活躍ができなかったマンチェスター・ユナイテッドでも、復帰したドルトムントでもファンに愛されている香川選手。レプリカユニフォームの売り上げはトップクラス。地元紙で香川選手の特集をすると、部数が伸びるというヒーローなのです。



【プロ野球  山内和宏投手】

 1980年代、ソフトバンクの前身・南海ホークスの先発ローテーションには、3人の山内投手がいました。その1人が、山内和宏投手。1980年のドラフトは、原辰徳選手・石毛宏典選手などの逸材揃い。そんな中、南海は山内投手の単独指名に成功。背番号18となります。そして前の年のドラフト指名ながら、紆余曲折があった山内孝徳投手は19を。当時のエースだった山内新一投手が20番だったことから、史上初めて、同じ姓を持つ3人の投手が連番の背番号をつけることになりました。“トリオ・ザ・山内”として人気を集めた山内投手。1年目は5勝でしたが、2年目には11勝でメキメキと力を発揮。3年目の83年には、最多勝のタイトルを獲得。これは南海では15年ぶりの快挙でした。
 90年シーズン途中には、中日に移籍。新天地で与えられたのは主に中継ぎで、通算97勝。節目の100勝には届かず、92年に現役を引退しました。


 
【プロ野球  山内孝徳投手】

 今年5月2日、京セラドーム大阪で行われたオリックス-ソフトバンク戦は、大阪クラシックのタイトルがつきました。かつて大阪を本拠地としていた2チームの対戦を再現する目的で、選手が復刻ユニホームを着用。始球式に登場したのは、元南海の山内孝徳投手でした。
 南海が球団をダイエーに売却し、大阪から福岡に本拠地移転したのは1988年。翌89年、新球団・福岡ダイエーホークスの記念すべき開幕投手に選ばれたのは、九州出身の山内投手でした。前年まで7年連続で2ケタ勝利をあげており、勝負度胸は満点。しかしチームはサヨナラ負けを喫しました。この時点で、狙っていた15日のホーム開幕戦での登板を諦めた山内投手。しかし杉浦監督は、山内投手に任せると決断。見事、1失点の完投劇を演じました。現在のソフトバンクへ続く、九州が本拠地となったホークスの九州初勝利は、山内投手がもたらしたものだったのです。



【プロ野球  トニー・ソレイタ選手】

 今年8月21・22日に、ヤクルトの山田哲人選手が2試合にまたがって4打数連続ホームランの日本タイ記録を達成。日本のプロ野球でこの記録を達成したのは、過去19人、20度目でした。その中の一人が、ソレイタ選手。1980年4月20日の大阪球場。南海とのダブルヘッダー第2試合で、総飛距離450mという4打数連続本塁打を放ちました。これは、64年の巨人・王貞治選手以来16年ぶりの偉業。この日のホームランショーで、“サモアの怪人”の異名をとりました。
 ソレイタ選手は、ヤンキースやブルージェイズなどで7シーズンプレーした、サモア出身初のメジャーリーガー。しかし現役でありながら、日本ハムへはテスト入団でした。とはいえ、次々にオーバーフェンスを連発し、すぐに合格したといいます。同じシーズンの9月には、再び4打数連続本塁打を放ち、シーズン2度目の偉業で日本記録。実はこの時、右手薬指を骨折していたというから驚きです。シーズン通算でも45ホームランと、驚異のパワーの持ち主でした。
 


【レスリング 吉田沙保里選手】

 CDデビューを果たした女子レスリングの吉田選手。霊長類最強女子は、歌唱力もすごいと大評判です。
 アメリカ・ラスベガスで開催されたレスリングの世界選手権では、女子53キロ級で世界大会16連覇、個人戦200連勝を飾りました。しかし口から出てくるのは、反省の言葉ばかり。追われる立場の辛さを感じさせます。6月の世界選手権代表選考を兼ねた全日本選抜選手権決勝では、年齢がひと回り下の入江ななみ選手に善戦を許しました。階級変更で55キロから53キロになったことで、予想以上の苦労がつきまとったのです。しかし今回の優勝で、12月に行われる全日本選手権に出場すれば、規定によりリオデジャネイロオリンピック代表に内定。快進撃は、まだまだ続きそうです。
  


来週のスポーツ伝説は……

 10月19日(月) プロ野球 池田親興投手
 10月21日(火) プロ野球 加藤博一選手
 10月22日(水) プロ野球 川藤幸三選手
 10月23日(木) プロ野球 藤田平選手
 10月24日(金) プロ野球 山本和行投手

                       以上の5選手をご紹介します。
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