【フィギュア 紀平梨花選手】
群雄割拠の女子フィギュアスケート界にあって、国際大会で結果を出し続けたのが紀平選手。代名詞は、ひときわ高く美しいトリプルアクセルですが、もうひとつ“逆転の紀平”という代名詞も加わりました。ショートプログラムで得点が伸びなくても、フリーで信じられない高得点を叩き出して逆転勝利を重ねる姿はあまりにも鮮烈。その勝負強さは昨年11月、グランプリシリーズのデビュー戦となったNHK杯で早くも発揮されました。ショートでは得意のトリプルアクセルで転倒してしまい、5位スタート。しかしフリーでは2本のトリプルアクセルを見事に成功させ、逆転優勝を飾ったのです。グランプリシリーズ・デビュー戦での初優勝は、日本人では初の快挙でした。
続くグランプリシリーズ・フランス大会でも、ショート2位からフリーで見事に逆転優勝。グランプリファイナルでは平昌オリンピック金メダリスト、ロシアのザギトワ選手との一騎打ちを制し、2005年の浅田真央選手以来となる、シニア1年目でのファイナル制覇の偉業を成し遂げました。
【バスケットボール Bリーグ初代王者】
この春、日本の男子バスケットボール界には嬉しいニュースが続きました。2月に行われたアジア最終予選で勝利し、ワールドカップへの出場権を13年ぶりに獲得すると、その直後に44年ぶりとなるオリンピック出場も決定したのです。長年にわたって「冬の時代」と称される低迷期が続いた日本のバスケが短期間で大きく変わることができた理由。そのひとつがBリーグにあるのは間違いありません。
日本バスケの変革を目指し、2016年9月にスタートしたBリーグ。半年後の5月下旬、初代王者を決めるチャンピオンシップ・ファイナルに勝ち上がってきたのは、栃木ブレックスと川崎ブレイブサンダースでした。NBAでプレーした日本バスケ界の至宝・田臥勇太選手が牽引し、「平均失点リーグ最少の守備力」が売りの栃木。かたや、Bリーグ初代得点王のファジーカス選手を中心に、「平均得点リーグ1位の攻撃力」が武器の川崎と、好対照の両チーム。試合は初代王者を決めるにふさわしい激闘となり、85対79で栃木がBリーグ初代王者に輝きました。
【バスケットボール Bリーグファイナル 2017−18シーズン】
2017−18シーズン、Bリーグ上位8チームによる「チャンピオンシップ・トーナメント」を経てファイナルへと駒を進めたのは、東地区の1位・千葉ジェッツと、同地区2位のアルバルク東京でした。
千葉ジェッツは昨年1月に行われた天皇杯で2連覇を飾ったリーグ屈指の強豪チームであり、次はBリーグ王者を目指していただけに、満を持して臨むファイナルの舞台。チームの中心は、Bリーグ初代オールスターゲームMVPであり、日本代表でも活躍するガードの富樫勇樹選手です。一方のアルバルク東京は、16年のBリーグ元年に、栄えある開幕ゲームを務めた、リーグ随一の名門チーム。中でもエースとして期待を集めたのは、こちらも日本代表でクールなプレーが売りの田中大貴選手。終わってみれば85対60でアルバルク東京が快勝。Bリーグ王者に輝くと共に、ファイナルMVPには、両チーム日本人最多15得点と、チームトップの5アシストを記録した田中選手が選ばれました。
【大相撲 逸ノ城駿関】
今年3月の春場所、横綱・白鵬関と最後まで優勝を争った逸ノ城関。幕内では初めて、初日からの7連勝を飾り、8日目に栃ノ心関に敗れましたが、翌日からまた7連勝。白鵬関が全勝のまま場所を終えたため、惜しくも優勝は逃しましたが、自己最高の14勝を挙げて番付を大きく上げました。逸ノ城関は2014年1月の初場所、幕下付け出しで初土俵を踏み、9月の秋場所には早くも新入幕。初土俵から所要わずか4場所のスピード出世でした。さらにその新入幕の場所で1横綱2大関を破り、いきなりの13勝。この時も白鵬関と優勝を争い「100年ぶりの新入幕優勝なるか?」と、ファンを大いに沸かせました。
続く11月の九州場所ではいきなり関脇に昇進し、大関も時間の問題と思われていましたが、そこから伸び悩むこと5年。内面も成長し、久々に旋風を巻き起こした逸ノ城関。これからの活躍が楽しみです。
【大相撲 友風勇太関】
新入幕を果たした今年3月の春場所、9勝6敗の好成績を挙げた友風関。身長183㎝、体重180kgの体格を生かした突き・押しが持ち味で、おととし5月、夏場所で初土俵を踏んでから所要11場所での新入幕は、年6場所制となって以降、4番目のスピード出世です。
来週のスポーツ伝説は……
5月13日(月) プロ野球 有藤道世選手
5月14日(火) プロ野球 レロン&レオン・リー選手
5月15日(水) プロ野球 村田兆治投手
5月16日(木) プロ野球 落合博満選手
5月17日(金) プロ野球 初芝清選手
お楽しみに!!