スポーツ伝説

9月28日~10月2日の放送内容

【サッカー ロベルト・カルロス選手】

 170㎝に満たない身長でありながら、誰よりも太い左足から生み出すパワフルなキックで世界のサッカーシーンに衝撃を与えた名サイドバック・通称”ロベカル”こと、元・ブラジル代表のロベルト・カルロス選手。100m走10秒台の瞬発力に長距離ランナーの資質も兼ね備え、左サイドバックとして何度もピッチの上下動を繰り返し、鋭いクロスボールでチャンスを演出し続けました。
 特に相手にとって脅威だったのが、必殺の左足シュートです。あまりの威力に相手ディフェンダーやゴールキーパーが恐れたほどで、ゴールまで遠い位置からでも面白いようにネットを揺らしました。その破壊力と決定力から、やがて“悪魔の左足”と呼ばれるようになった左足シュート。1996年から11年間在籍したスペインの名門・レアル・マドリードでは、不動の左サイドバックとしてリーグ優勝を4回、チャンピオンズリーグ優勝を3回経験しました。さらにブラジル代表でも2002年日韓ワールドカップを制覇し、輝かしい勲章をチームにもたらし続けたのでした。

   

【サッカー ルイス・フィーゴ選手】

 80年代までは、ポルトガルはワールドカップもヨーロッパ選手権も予選突破できないことがほとんどでした。この状況を打破したのが、1989年・91年のワールドユース選手権で連覇を果たした“黄金世代”と呼ばれる選手たち。その代表格ともいえるのが91年の優勝メンバー、フィーゴ選手です。主に右サイドバックやミッドフィルダーとしてプレーし、“世界最高のドリブル”と呼ばれたテクニックで右サイドを突破しては、決定的なラストパスを送り続けたフィーゴ選手。貴重なゴールでもチームを何度となく救ってきました。90年代後半以降、黄金世代が代表の中心となると、ポルトガルは強豪国の仲間入りを果たし、自国開催となった2004年のヨーロッパ選手権では準優勝に輝きます。
 クラブチームでは、95年からバルセロナで中心選手として活躍。2000年夏にバルセロナの永遠のライバル、レアル・マドリードへ電撃移籍しました。この“禁断の移籍”により、バルセロナのファンから“裏切り者”と罵られつつも、移籍1年目から右サイドの支配者として圧倒的な存在感を発揮。この年、サッカー界最高の栄誉「バロンドール」を受賞すると、次の年にはFIFA最優秀選手賞を受賞し名実ともに、世界トップ選手へと上り詰めました。



【サッカー デニス・ベルカンプ選手】

 アイデアあふれるプレーを次々と繰り出して相手ディフェンダーを手玉にとり、多くの芸術的なゴールを生み出した、元オランダ代表のベルカンプ選手。いつも冷静沈着なプレーを見せたことから、“アイスマン”と呼ばれました。1986年、17歳の時にオランダの名門・アヤックスでプロデビュー。90年から3年連続で得点王のタイトルを獲得するなど、その名をヨーロッパ中に轟かせます。
 イタリアの名門クラブ・インテルミラノを経て、95年からはイングランド・プレミアリーグのアーセナルでプレー。数々のタイトル獲得に貢献しました。2002年のニューカッスル戦では、今なおプレミアリーグ史上最も偉大なゴールとうたわれている“ベルカンプ・ターン”を披露。オランダ代表でも巧みなボールコントロールと冷静沈着な状況判断でゴール前を制圧し、数々の伝説を残しました。



【サッカー デビッド・ベッカム選手】
 
 右足から繰り出す正確なキックを武器に、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドや、スペインのレアル・マドリードなど、ビッグクラブで華々しい活躍を続けたベッカム選手。サッカー選手としての実績だけでなく、日本のCMにも出演するなど、90年代後半から2000年代における時代のアイコンでもありました。そんなスター選手も、常に栄光の道を歩み続けたわけではありません。
 初めて出場した1998年のフランス・ワールドカップでは、決勝トーナメントの1回戦アルゼンチン戦で相手選手の挑発にのり退場処分に。チームが敗れたことで、自国メディアから「10人の勇敢なライオンと1人の愚か者」と書かれるほど厳しい批判を浴びました。しかしそんな批判を、ベッカム選手はプレーで跳ね返します。屈辱のワールドカップ直後のシーズンでは、得意の右足で何度も決定機を演出。マンチェスター・ユナイテッドをプレミアリーグ・チャンピオンズリーグ・FAカップの3冠へと導き、みごと汚名を返上してみせたのです。2000年からは代表チームでキャプテンを任され、ここから国民のヒーローへの階段を駆け上がっていくのです。

  

【サッカー シャビ・エルナンデス選手】
  
 広い視野と高い戦術理解度、正確無比の技術で司令塔として活躍したシャビ選手。名門・FCバルセロナでは1998年のトップチームデビュー以降、17年間に渡ってチームの屋台骨を支え、“バルサの心臓”と呼ばれました。実際、シャビ選手がチームの中心だった時期のバルセロナは、リーグ優勝8回、チャンピオンズリーグ優勝4回など、合計25のタイトルを獲得。まさに黄金時代を作り上げた一人です。
 シャビ選手は、スペイン代表でも抜群の存在感を示しました。2008年のヨーロッパ選手権・決勝でドイツを1対0で破り、44年ぶりにヨーロッパ王座を獲得。その虎の子の1点をアシストしたのがシャビ選手で、大会MVPも受賞しました。10年のワールドカップ・南アフリカ大会でも“チームの心臓”として働き、悲願の初優勝に貢献。さらに2年後、12年のヨーロッパ選手権でも決勝戦で2つのアシストを記録し、大会史上初となる連覇の立役者となりました。



来週のスポーツ伝説は……

10/5(月) プロ野球 リバン・モイネロ投手
10/6(火) プロ野球 和田康士朗選手
10/7(水) プロ野球 張奕投手 
10/8(木) プロ野球 増田大輝選手
10/9(金) プロ野球 田中豊樹投手
                       
お楽しみに!!
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