スポーツ伝説

6月17日~21日の放送内容

【プロ野球 山下大輔選手】

 1949年に、山口県下関市で「まるは球団」として誕生。翌50年からセ・リーグに参加した大洋ホエールズは、横浜DeNAベイスターズの前身となる球団です。その長い歴史の中で、人気・実力両面で“球団の顔”として活躍したのが、“大ちゃん”の愛称で親しまれた山下選手。慶應大学では、1年生からショートのレギュラーを務めて“慶應のプリンス”と呼ばれ、東京六大学リーグの首位打者を獲得。73年に大洋ホエールズからドラフト1位指名を受け、鳴り物入りで入団しました。
 六大学野球のスター獲得を喜んだ球団は、山下選手の出身地である静岡の名産であるみかんとお茶にちなみ、ユニフォームの色をオレンジと緑に一新。控え選手のルーキーにも関わらず、ファン投票でオールスターゲームにも選ばれる人気ぶりながら、この年の成績は打率1割8分1厘。山下選手にとってはほろ苦いルーキーイヤーとなりました。しかしプロの水に慣れてきた3年目の76年は、打率2割7分6厘と成績アップ。守備でもダイヤモンドグラブ賞に輝くなど、人気だけでなく実力面でも欠かせない存在になりました。そして77年から78年にかけて、連続守備機会無失策「322」という当時のプロ野球新記録を達成。守備の名手に贈られるダイヤモンドグラブ賞は、83年まで8年連続で受賞。これは、ショート部門の歴代最長記録です。


   
【プロ野球 田代富雄選手】

 球団創立から今年で70周年の横浜DeNAベイスターズ。これまでに、多村仁志選手・村田修一選手・筒香嘉智選手といった球史に残るホームランバッターを何人も輩出してきました。彼ら3人を一人前に育てあげた名コーチであり、自身も現役時代、ホームランを量産してファンを魅了したのが、“オバQ”の愛称で親しまれた、田代選手です。
 1972年のドラフト会議で3位指名を受け、大洋ホエールズに入団。3年目には二軍で安定した打撃成績を残し、イースタンリーグの首位打者と打点王の2冠を獲得しましたが、一軍の打席には一度も立てませんでした。76年、プロ4年目にしてようやく一軍デビューを果たすと、翌77年には更に大きく飛躍。開幕から5試合連続ホームランを放ち、4月の月間MVPに輝くなど、打率.302、ホームラン35本、88打点という好成績を残しました。この年から9年間で8度もシーズン20本以上のホームランを記録し、和製大砲として活躍する田代選手。しかし三振王になることも3回。ホームラン王のタイトルには縁がないまま終わりましたが、記録より記憶に残るホームランでファンを魅了し続けました。



【プロ野球 松原誠選手】

 横浜DeNAベイスターズの70年の歴史の中で、球団在籍時に2000本安打を達成した選手は5人います。その最初の達成者であり、大洋ホエールズの歴史に残る大打者といえば、1962年から80年まで19年間在籍した松原選手です。確実性だけでなく長打力も兼ね備えたスラッガーで、通算安打数こそのちに抜かれてしまいましたが、ホームラン・打点の数は今もチーム歴代1位です。


    
【プロ野球 遠藤一彦選手】
 
 遠藤選手は1980年代、184㎝の長身から投げ下ろす切れの良いフォークボールを武器に、大洋ホエールズのエースとして活躍しました。77年のドラフトで3位指名を受け、大洋ホエールズに入団。実は翌78年から、大洋は本拠地を横浜スタジアムに移転し、球団名も「横浜大洋ホエールズ」に生まれ変わるタイミングでした。78年が入団1年目だった遠藤投手は、その“1期生”でした。
 遠藤投手が頭角を現したのは、入団2年目の79年。シーズン前半は先発の柱、後半は抑え不足のチーム事情からクローザーへと転向し、合わせて47試合に登板とフル回転。12勝12敗8セーブと活躍しました。80年代に入ると、遠藤投手はチームのエース格へと成長。83年には、18勝9敗3セーブの活躍で自身初となる最多勝と、奪三振王のタイトルを獲得。チームも4年ぶりのAクラス入りを果たし、沢村賞を獲得したのです。

 
 
【プロ野球 斉藤明夫投手】
 
 横浜DeNAベイスターズの前身、大洋ホエールズが1980年代にAクラス入りを果たしたのは83年の1度だけ。残り9シーズンは、Bクラスと低迷していました。そんなチームにあって、先発に抑えに大活躍したのが斉藤投手です。1年目の77年は8勝、うち4勝を黄金期の巨人から挙げ新人王に輝きます。横浜大洋に生まれ変わった翌78年には、新本拠地・横浜スタジアムの“勝利投手第1号”になるなど16勝を記録。以降3年連続で2ケタ勝利をマークしました。
 81年の途中からは、チーム事情もあってクローザーへ転向。口ヒゲがトレードマークだったことから、“ヒゲのクローザー”と呼ばれるようになります。30セーブを挙げた82年は、リリーフ投手でありながら規定投球回数に達し、最優秀防御率のタイトルを獲得するという快挙も達成しました。

        
 
来週のスポーツ伝説は……

  6月24日(月) フィギュア 高橋大輔選手
  6月25日(火) バレーボール  清水邦広選手
  6月26日(水) サッカー  小野伸二選手
  6月27日(木) プロ野球  前田智徳選手
  6月28日(金) 大相撲   琴風豪規関
                       
                        お楽しみに!!
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