スポーツ伝説

5月16日~20日の放送内容

 今週は、プロ野球にまつわる5つの伝説をご紹介しました。


【三塁打伝説】

 野球でホームランよりも打つのが難しいと言われる三塁打。ボールが戻るまで一気に三塁まで駆け抜けるには、バッティング能力と共に走力も要求されます。
 そんな三塁打を今年、開幕早々3試合続けて打ったのが、千葉ロッテマリーンズの細谷圭選手。パ・リーグタイ記録となる3試合連続三塁打は、チームメイトの鈴木大地選手が3年前に達成して以来、パ・リーグでは7人目の記録です。連続試合三塁打のプロ野球記録はというと、4試合連続。1960年に長嶋茂雄選手が作ったもので、それ以来、半世紀以上も破られていません。では、通算で最も多く三塁打を打った選手はというと、通算115本の阪急ブレーブス・福本豊選手。通算1065盗塁を誇り、“世界の盗塁王”と呼ばれた福本選手ですが、リーグ三塁打王にも8度輝いています。



【フォアボール伝説】

 野球でヒットやホームランの数と並んで強打者の印と言われるのが、フォアボールの数。ピッチャーがそれだけ勝負を避けている証で、今シーズンも早速、フォアボール絡みの偉大な記録が生まれました。
 去年、トリプルスリーを達成した福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手は、開幕から毎試合フォアボールを選び続け、4月19日のロッテ戦で18試合連続四球に到達。ホークスの王貞治会長が1970年にマークしたプロ野球記録に46年ぶりに並びました。王選手はフォアボールの通算記録でも歴代トップで、その数2390。敬遠によるフォアボールも427と、どちらも2位以下を大きく引き離して断トツのトップです。これもホームラン数の868本と同様、王選手の偉大さを示す数字となっています。
 
 

【ノーヒット・ノーラン伝説】

 先月、メジャーリーグで滅多にない大記録が生まれました。シカゴ・カブスのジェーク・アリエッタ投手が、2年連続でノーヒットノーランを達成したのです。無安打無得点試合は、日本のプロ野球では、1936年に巨人の沢村栄治投手が最初に達成して以来、去年までに78人が延べ89回達成しています。沢村選手は戦前にそれを3回達成。戦後、2リーグ制が始まってからは、ノーヒットノーランを3回達成したのは広島カープの外木場義郎投手だけです。しかも最初に大記録を達成したのはルーキーイヤーの1965年。その時点でまだ未勝利で、先発したのも2試合目。ノーヒットノーランでプロ初勝利を飾るという偉業を成し遂げました。
 プロ初勝利がノーヒットノーランだった投手は、実はもう一人います。中日ドラゴンズの近藤真一投手です。近藤投手はプロ初登板にも関わらず、試合でまだ試したことがなかったフォークでジャイアンツ打線を翻弄。原辰徳選手から三振を奪うなど、13奪三振の堂々たるピッチングで史上初の初登板ノーヒットノーランを達成しました。
 


【2ケタ奪三振伝説】

 1試合で10個以上の三振を奪う2ケタ奪三振はピッチャーにとっての大きな勲章ですが、今シーズンは開幕から、その2ケタ奪三振絡みの記録がいくつか生まれました。東北楽天ゴールデンイーグルスのエース・則本昂大投手は、開幕戦のソフトバンク戦で11個、2戦目の西武戦で12個、3戦目の日本ハム戦で11個の三振を奪い、開幕から3試合連続で2ケタ奪三振という記録を打ち立てました。これは過去に近鉄・野茂英雄投手と日本ハム・ダルビッシュ有投手の2人しか達成していない、難しい記録です。しかもこの記録と開幕3連勝を同時に成し遂げたのは則本投手だけで、史上初の快挙となりました。
 今年はもう1人、セ・リーグでもシーズン初登板から3試合連続2ケタ奪三振が達成されました。阪神タイガース期待の左腕・岩貞祐太投手です。これはセ・リーグ初であり、左腕投手としては、プロ野球史上初の快挙となっています。

 

【新外国人鮮烈デビュー伝説】

 今年、デビューから3試合連続でホームランを放ち、チームの開幕ダッシュに貢献したのは、中日ドラゴンズの新外国人ダヤン・ビシエド選手です。キューバ生まれの27歳は、メジャーリーグのシカゴ・ホワイトソックスなどで活躍した後、去年のオフに中日が獲得。阪神との開幕3連戦で4番を務め、初戦は鶴投手から、2戦目は能見投手からホームランを放ちました。3戦目は、藤川投手の初球をバックスクリーンに。新外国人選手が開幕戦から3試合連続でホームランをマークするのは史上初の快挙で、早くもドラゴンズ史上最強の助っ人との声が上がっています。
 日本球界デビューからホームラン連発といえば、1987年に来日したボブ・ホーナー選手も忘れてはなりません。5月5日にデビューすると、阪神の仲田投手から来日1号を。翌6日には阪神・池田投手から初回・5回・7回と3本のホームランを放ち、デビュー2戦で4発という大きなインパクトを残しました。この年、ホーナー選手は93試合に出場し、31本のホームランを記録。翌年には惜しまれつつメジャーに復帰しましたが、肩を故障し、その年限りで引退となりました。
 


来週のスポーツ伝説は……

  5月21日(月) サッカー 岡崎慎司選手 
  5月22日(火) プロ野球 三原脩監督 
  5月23日(水) プロ野球 ジョー・ルーツ監督
  5月24日(木) プロ野球 交流戦男≪打者編≫
  5月25日(金) プロ野球 交流戦男≪投手編≫
            
                       お楽しみに!!
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