スポーツ伝説

4月1日~5日の放送内容

【フィギュアスケート 浅田真央選手】

 第一線を退くまでの21年間、平成という時代を駆け抜け、感動を与え続けてくれた浅田選手。オリンピックやグランプリシリーズ、世界選手権など、大舞台での活躍も印象に残りますが、2005年のシニアデビューは鮮烈でした。3回転半ジャンプ“トリプルアクセル”でファンを魅了し、やがて浅田選手の代名詞となりました。
 トリプルアクセルは、伊藤みどり選手が女子選手として世界で初めて決めた大技です。浅田選手はトリプルアクセルを武器に、世界選手権では3度の金メダル。グランプリファイルでは、女子として史上最多タイ、4度の優勝を重ねるなど一時代を築き挙げました。

   

【高校野球 田中将大投手】

 昨年、“100回目の夏”として話題を集めた夏の高校野球。この節目の大会で、大阪桐蔭高校が史上初となる2度目の春夏連覇を果たしました。平成の時代に、たった3校しか実現できていない春夏連覇。しかしこれよりさらに難しい、夏の甲子園連覇という偉業を成し遂げたのは、平成では北海道の駒大苫小牧高校ただ1校です。57年ぶりとなる夏連覇の偉業が達成されたのは2005年。この時マウンドに立っていたのは、最速150キロのストレートと、“消える魔球”と称されたスライダーを武器に世代最強ピッチャーと呼ばれた田中投手でした。
 「田中投手がいれば史上2校目の夏3連覇も夢ではない」といわれていましたが、この後、田中投手をさまざまな試練が襲いました。そして迎えた06年夏。体調を崩し、高熱に悩まされながらも早稲田実業との決勝戦に登板した田中投手。両校ともに譲らず、37年ぶりの決勝引き分け・再試合となった一戦は、早稲田実業のエース・斎藤佑樹投手が2試合連続で完投。田中投手は2試合とも途中からの登板と、エースの体調の差で明暗が分かれ、早稲田実業が初優勝。駒大苫小牧の夏3連覇は夢と潰えました。しかしこの苦い経験がプロの道に進んだ田中投手を成長させ、現在ニューヨーク・ヤンキースで活躍する姿を創り上げたのです。



【陸上 東京マラソン】

 2007年に第1回大会を開催した東京マラソン。この大会から10年後の17年、東京マラソン財団が発表した資料によれば、その経済波及効果はおよそ284億円と、国内有数のイベントに発展しました。また東京マラソン開催をきっかけに空前のランニングブームが起こり、マラソンの競技者人口も爆発的に増加。市民ランナーの裾野も広がりました。先月行われた今年の東京マラソンでは、約27,000人の一般募集枠に対し、応募者数は33万人を超えて過去最高を記録しました。
 東京マラソンが、ここまで発展することができた理由のひとつに、「完走制限タイム7時間」へのこだわりがありました。制限タイム7時間にこだわった大きな理由は、完走率を高めるため。制限タイムが5時間ならば、完走率は70%程度。これを7時間に延ばせば、完走率は90%にまで高まると言われていたのです。大会を成功に導くために、一人でも多くのランナーにフルマラソン完走の感動を味わってほしい。スポーツエリートだけでなく、『誰もが主役になれる大会へ』というのが、東京マラソンを始めるにあたっての大きなテーマだったのです。昨年の第12回大会では、設楽悠太選手により16年ぶりの日本記録更新という快挙も達成された東京マラソン。平成から新しい時代になっても、その人気はさらに高まっていくことでしょう。

  
  
【ソフトボール 上野由岐子投手】
 
 ソフトボール日本代表のエース・上野投手が獅子奮迅の活躍を見せた2008年の北京オリンピック。上野投手はデーゲームで行われた準決勝のアメリカ戦、延長9回・147球を投げ切りますが、1対4で敗れてしまいます。背水の陣の日本は、同じ日にナイターで行われた敗者復活のオーストラリア戦に、再び上野投手を投入。今度は延長12回171球の力投が実り、4対3でサヨナラ勝ちを収め、日本は決勝へと進みました。
 その翌日、アメリカとの決勝戦、マウンドに上がったのはみたび上野投手。準決勝のリベンジに燃える上野投手はアメリカ打線を1点に抑え、95球完投で3対1と勝利。2日間で3試合、413球を1人で投げ抜き、日本を金メダルに導いたのです。

 
 
【陸上 ウサイン・ボルト選手】
 
 オリンピックで100mと200mの2種目を3連覇するなど圧倒的な強さを誇り、“ライトニング・ボルト”と呼ばれた、ジャマイカのボルト選手。もともと200mが専門だったボルト選手が100mに本格参戦したのは、北京オリンピックが行われた2008年。北京オリンピックの100m決勝で、ラスト20mを流して走る余裕を見せながらも9秒69の世界新記録を叩き出して観客の度肝を抜きました。
 衝撃のレースから1年後、ベルリンで行われた世界選手権決勝で出した記録は、世界記録を0秒11も上回る9秒58。ラストはまたしても、電光掲示板を見ながら余裕のフィニッシュでした。

   
 
来週のスポーツ伝説は……

  4月8日(月) アイススレッジホッケー日本代表
  4月9日(火) サッカー  長谷部誠選手
  4月10日(水) サッカー  なでしこジャパン
  4月11日(木) 体  操  内村航平選手
  4月12日(金) プロ野球  東北楽天ゴールデンイーグルス
                       
                        お楽しみに!!
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