スポーツ伝説

7月2日~6日の放送内容

【バドミントン 山口茜選手】

 今年5月に開催された、バドミントンの団体世界一を決める国別対抗戦「女子ユーバー杯」で、37年ぶりの世界一に輝いた日本女子代表。このチームを牽引したのが、山口選手。今年4月発表の世界ランキングで、男女を通じてシングルスで日本人初の1位に輝いた、日本を代表するエースです。
 山口選手が世界にその名を轟かせたのは、16歳になった2013年のこと。世界トップ選手だけが集うスーパーシリーズのひとつ、「ヨネックスオープンジャパン」で日本人初優勝を飾ったのです。16歳3ヵ月でのスーパーシリーズ制覇は、史上最年少の快挙でした。翌14年には全日本総合選手権を初めて制覇し、日本ランキング1位に到達。世界の上位8名だけで競う「スーパーシリーズ・ファイナルズ」では、初出場ながら堂々の3位に輝きました。また、世界バドミントン連盟が制定する「もっとも躍進した選手」に2年連続で選出されるなど、その成長速度はとどまるところを知りません。

  
   
【バドミントン 園田啓悟・嘉村健士選手】

 今年5月のバドミントン団体世界一を決める国別対抗戦において、男子代表も銀メダルを獲得しました。その男子代表のキャプテンが、嘉村選手と、高校からペアを組む園田選手のダブルス、通称“ソノカムペア”です。身長は共に169㎝。小柄であっても、長身でパワフルな外国勢に引けをとらない攻撃的なバドミントンが持ち味です。その代名詞は、小柄な体格を活かしてネットすれすれに打ち込む「低空戦」。ネットと平行に二人が並び、テンポの速いラリーで、相手を崩すのを得意としています。
 この1年半ほどは、世界ランキングも常にひと桁をキープ。今月末には、2大会連続メダルが懸かる世界選手権、その先には東京オリンピックと、頂点を目指す戦いが続きます。

   

【バドミントン 日本代表】

 ここ数年、バドミントン日本代表の活躍は、実に目覚ましいものがあります。一昨年のリオ オリンピックでは、女子ダブルスで高橋礼華選手と松友美佐紀選手の“タカマツペア”が金メダルの快挙を達成。昨年は世界選手権で、奥原希望選手が日本人初の金メダルを獲得し、今年5月に行われた国別対抗戦では女子が37年ぶりとなる金メダル、男子も銀メダルと、今や日本はバドミントン大国と言っても過言ではありません。
 ここまで強くなった一つの要因は、2004年から08年にかけて日本代表で活躍した“オグシオペア”こと、小椋久美子選手と潮田玲子選手の存在です。日本バドミントン協会公認の写真集を発行したり、二人の露出を積極的に図ったことで、バドミントンの競技人口は数万人規模で増え、その結果、協会の選手登録料収入が大幅アップ。このお金を、ジュニア世代の育成資金に惜しみなく注ぎ込んだのです。そしてもう一つの要因は、04年秋に招聘した、韓国出身のパク・ジュボン日本代表ヘッドコーチの存在。パクコーチは現役時代、オリンピック金メダルをはじめ、世界選手権などの国際大会を何度も制した韓国バドミントン界の英雄です。パクコーチは日本代表としての誇りを選手たちに植え付け、勝ちに行く姿勢を求めました。その結果、大躍進を果たした日本代表。今月末には、昨年以上の好成績が期待される、世界選手権も控えています。
   
  
    
【大相撲 鶴竜力三郎関】
 
 今年5月の大相撲夏場所で14勝1敗の成績を挙げ、春場所に次いで2場所連続優勝を果たした横綱・鶴竜関。夏場所は、大関獲りが懸かっていた関脇の栃ノ心関が初日から12連勝。鶴竜関は栃ノ心関を追う展開になりましたが、白星を重ねて1敗をキープ。13日目、正代関に初黒星を喫した栃ノ心関とついに並びました。
 実は今年の二人には不思議な因縁があり、初場所、14勝1敗で初優勝を飾った栃ノ心関に、唯一土を付けたのが鶴竜関。逆に鶴竜関が優勝した春場所で、初日から11連勝していた鶴竜関を止めたのが栃ノ心関でした。夏場所の大一番、14日目の直接対決を制し、千秋楽もの白鵬関との横綱対決に勝って、みごと連覇を果たした鶴竜関。これが、自身初の2場所連続優勝でした。平成以降に横綱になった10人のうち、唯一連覇を経験していなかった鶴竜関。横綱に昇進してから4年、ようやくの悲願達成でした。
  
 
   
【大相撲 旭大星託也関】
 
 これまでに8人の横綱を輩出し、かつては“相撲王国”と呼ばれた北海道。しかし1998年夏場所の北勝鬨関を最後に、北海道出身の幕内力士は途絶えていました。その北海道から先場所、26年ぶりの新入幕を果たしたのが、旭川市出身の旭大星関です。
 旭大星関は、2008年、元大関・旭国の大島親方にスカウトされて大島部屋に入門。関脇・旭天鵬関の付け人を5年間務めました。その旭天鵬関が引退後に友綱親方となり、昨年6月に大島部屋を継承。新たに友綱部屋所属となった旭大星関は、記念すべき最初の幕内力士となったのです。「師匠に恩返しができた」と喜びを語った旭大星関。新入幕の会見では、「2ケタ勝利と三賞獲得」を宣言。夏場所でみごと「有言実行」を果たしました。

   
   
来週のスポーツ伝説は……

  7月 9日(月) サッカー W杯2010年大会決勝 スペインvsオランダ
  7月10日(火) サッカー W杯2014年大会決勝 ドイツvsアルゼンチン
  7月11日(水) プロ野球 フレッシュオールスターゲーム
  7月12日(木) プロ野球 オールスターゲーム
  7月13日(金) プロ野球 石山泰稚投手

                       お楽しみに!!
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