スポーツ伝説

6月13日~17日の放送内容

【プロ野球 連続無失点記録】

 4年目となる今シーズン、巨人の菅野智之投手は開幕から好調で、ジャイアンツ投手陣を支えています。4月は4試合に登板し、完封・完封・7回無失点。次の試合でも4回まで30イニング連続で相手打線を0点に抑えましたが、味方の悪送球で1失点。しかし自責点はゼロで、驚異の月間防御率0.00となり、3月・4月度の月間MVPを受賞しました。
 中日ドラゴンズのプロ5年目、田島慎二投手も今シーズンは絶好調。開幕から投げる試合はすべて得点を許さず、5月21日の巨人戦では、今季初セーブを挙げました。田島投手はこの試合で開幕から27試合連続で無失点となり、2012年にソフトバンク岡島投手が達成した、26試合連続無失点のプロ野球記録を更新。課題の制球力を改善するため、今年からフォームを改善したことが、みごと結果に繋がりました。
 ちなみに連続イニング無失点記録の日本記録は、1958年に国鉄スワローズの金田正一投手が作った64回1/3。先発とリリーフ、両方をこなして作ったこの大記録は、58年経った今でも破られていません。



【プロ野球 今永昇太投手】

 試合後の名言が注目されている、横浜DeNAベイスターズのドラフト1位ルーキー今永投手。開幕からローテーション入りを果たし、毎試合好投を見せますが、打線の援護に恵まれず、デビュー戦から5試合連続で白星がありませんでした。しかし「『援護がない』というのは、防御率0点台の投手が言うこと。自分が安定していれば、いつか打線が爆発してくれる」と、あくまでも自分を戒めるコメントを。これを聞いたチームメイトは、デビュー6戦目の5月6日、マツダスタジアムでの広島戦で奮起。打線が爆発し、6対0の快勝で、ついに今永投手は待望のプロ初勝利を手にしました。そしてこの時も「単純に遅すぎた。これだけ勝つことが大変だとは。今日は広島ではなく、過去の自分に勝てた」との名言を残しています。
 初勝利以降は、打線も調子が上向き、順調に勝ち星を重ねて行った今永投手。今後もピッチングだけでなく、試合後の名言にも注目です。
 
 

【プロ野球 高井保弘選手】

 通算代打ホームラン27本という、メジャー記録をも上回る世界記録を樹立した高井選手。元々長打力には定評がありましたが、守備に難があり、ベンチを温める日々が続いていました。そんな中、高井選手がベンチで始めたのが、相手投手を観察しメモを付けること。やがてクセ盗みの達人と呼ばれるようになり、自身も代打で目覚ましい結果を残すようになりました。ある選手に「そのノートを俺のベンツと取り替えてくれ」と頼まれたこともあるそうですが、もちろん拒否。「ベンツは金で買えるが、ノートは買えないから」です。
 そんな高井選手を高く評価していたのが、当時南海ホークスで選手兼任監督を務めていた、野村克也さん。1974年のオールスターゲームでパ・リーグの指揮を執った際には、「彼の努力と苦労に報いたい」と、監督推薦で高井選手をオールスターに選出。この期待に応えて、高井選手は見事にオールスター史上初の代打逆転サヨナラホームランを放ち、この試合のMVPも獲得しました。その後も高井メモは大いに役立ち、76・77年の長嶋巨人との日本シリーズでは、いずれも阪急が日本一に輝いています。 
 


【プロ野球 川相昌弘選手】
 
 2003年8月20日、東京ドームで行われた巨人対横浜戦で、6回、ドミンゴ投手から送りバントを決めた川相選手は、これで通算512犠打を記録。1930年にアメリカのメジャーリーグでエディ・コリンズ選手が達成した511犠打の世界記録を73年ぶりに塗り替えました。
 記録達成時38歳だった川相選手は、「バントとは、僕が38年間歩んできた人生に似ています。大きなことはできないんで、コツコツやってきた成果が世界記録につながりました」とコメントしました。川相選手はその後、中日に移って06年まで現役を続け、通算533犠打で引退。これは現在も世界記録のままです。 
 


【プロ野球 交流戦優勝伝説】
 
 2005年6月17日、神宮球場で行われたセ・パ交流戦ヤクルト対ロッテ。福岡ソフトバンクホークスと交流戦優勝を争っていた千葉ロッテマリーンズは、この最終戦に敗れるとソフトバンクと同率優勝。勝てば単独優勝という状況でした。この時のロッテの指揮官は、ボビー・バレンタイン監督。必勝を期して、先発のマウンドにはエースの清水直行投手を送ります。しかし2回にヤクルトが先制。これに3回、すかさず反撃したのは、しばらく腰痛でスタメンを外れていた福浦和也選手でした。逆転ツーランを放つと、5回には小坂誠選手が貴重な中押しのタイムリー。9回には韓国から来日したイ・スンヨプ選手がダメ押しのツーランを放ち、最後は小林雅英投手が締めて、ロッテの単独優勝が決定。みごと交流戦の初代チャンピオンに輝いたのです。
 この年、ロッテはレギュラーシーズンでは2位でしたが、プレーオフで西武とソフトバンクを破って日本シリーズ進出。阪神に4連勝して、31年ぶりの日本一に輝いています。その弾みをつけた第一歩は、交流戦での優勝だったのです。 

 

来週のスポーツ伝説は……

  6月20日(月) 水   球 日本代表ポセイドン・ジャパン
  6月21日(火) 7人制ラグビー 女子日本代表サクラセブンズ
  6月22日(水) バスケットボール 渡嘉敷来夢選手
  6月23日(木) プロ野 球 小笠原慎之介選手
  6月24日(金) プロ野 球 尾崎行雄投手
            
                       お楽しみに!!
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