スポーツ伝説

4月23日~27日の放送内容

【プロ野球 横尾俊建選手】

 “おにぎり君”の愛称で呼ばれる、北海道日本ハムファイターズの横尾選手は、昨シーズンのプロ野球で豪快なフルスイングを武器にブレイクを果たした、期待の右の大砲です。昨年8月27日の楽天戦でプロ初ホームランを放つと、この1本をきっかけに、出場29試合で計7本のホームランを放ちました。ニックネームは、埼玉西武ライオンズの中村剛也選手の“おかわり君”に対抗したもの。名付け親は、昨年まで日本ハムでコーチを務めていた、白井一幸さんです。ホームランを打ったあと、三塁を廻りながら白井コーチと共に両手でおにぎりを握るしぐさの「おにぎりポーズ」で喜び合う姿は、ファンの間ですっかり定着しました。
 横尾選手は、内野でも外野でも守れるユーティリティプレーヤーでもあります。野球日本代表・侍ジャパンが出場する2020年・東京オリンピックでは、複数のポジションを守れる選手は貴重な存在。横尾選手はまだ、侍ジャパンのトップチームでの出場経験はありませんが、「内野も外野も守れる、ファイターズのフルスイング男」といえば、侍ジャパンを率いる稲葉篤紀監督の現役時代と同じ。今年大きく飛躍すれば、2年後にオリンピックの大舞台で活躍するのも決して夢ではありません。

   
 
【プロ野球 大山悠輔選手】

 プロ野球開幕の1ヵ月前に行われた、侍ジャパン 対 オーストラリア代表の国際親善試合。稲葉篤紀監督体制になってから初めて年齢制限のないトップチームで臨んだこの戦いで、野手で唯一の代表初選出を果たしたのが、阪神タイガースの大山選手です。大山選手はルーキーイヤーだった昨シーズン、1軍で75試合に出場して、打率が2割3分7厘、ホームラン7本、38打点。数字だけを見れば侍ジャパン選出は大抜擢と言えますが、大山選手の体とスイングには、数字だけでは量れない魅力があります。
 そんな大山選手に誰よりも期待を寄せているのが、阪神の金本知憲監督です。昨年9月には、阪神の新人では53年ぶりとなる四番打者に大抜擢。大山選手もこの重責にひるむことなく、先制の二塁打を放つことで応えてみせ、金本監督はもちろん、阪神ファンを大いに喜ばせました。阪神が強い時代には、掛布雅之選手、そして金本選手と、頼りになる和製大砲の存在がありました。大山選手がタイガースを支える大打者になれるのかどうか、今季これからの活躍にも期待です。


      
【プロ野球 森友哉選手】

 “おかわり君”こと中村剛也選手、浅村栄斗選手と、大阪桐蔭高校出身の選手が名を連ねる西武打線。そこにもう一人加わったのが、森選手です。高卒1年目は、7月に一軍デビューを果たし、プロ初打席でいきなりヒットを打つと、8月には代打で出場した試合でプロ初ホームラン。そこから3試合続けてホームランを放ち、高卒新人選手のとしてプロ野球史上46年ぶりの快挙を果たしました。プロ1年目は41試合に出場し、6本のホームランを記録。2年目の2015年は、おもに指名打者として出場し、138試合で17本のホームランを放ちました。この年のオールスターゲーム・ファン投票では、両リーグ最多となる53万票以上を集め、指名打者部門で選出。10代で初出場し、第2戦でファンの期待に応えてホームランを打っています。
 2016年は、キャッチャーとしても26試合でマスクをかぶり、107試合で10ホーマー。昨年は侍ジャパンのメンバーにも選ばれ、さらなる飛躍が期待されましたが、3月にWBC前の強化試合・キューバ戦に出場した際、左肘にデッドボールを受け骨折。8月に一軍復帰するまで、5ヵ月半ものリハビリ生活を送ることになりました。8月15日には、指名打者として復帰した東北楽天戦で、3打数2安打3打点と活躍し勝利に貢献。辻発彦監督も、チームに欠かせない戦力であることを認めています。
    
  
  
【プロ野球 白根尚貴選手】
 
 2015年11月、12球団合同トライアウトを経て横浜DeNAベイスターズに入団が決まった、元・福岡ソフトバンクホークスの白根選手。11年、ドラフト4位でソフトバンクに入団するも、プロ入り後2年間は右肘の手術など故障に悩まされ、4年目の15年は一軍の試合には出られない育成選手としてプレー。球団は翌年も育成選手での契約を打診しましたが、これを拒否して退団を申し入れました。それは、一軍でプレーする機会を求めて12球団トライアウトを受けるため。もしどこも獲ってくれる球団がなければ即引退となる大きな賭けでしたが、数日後、DeNAから待望のオファーが届きました。
 昨年4月、白根選手は開幕早々スタメンで一軍初出場を果たすと、6月に横浜スタジアムで行われたオリックスとの交流戦に代打で出場。記念すべきプロ初ヒットは、プロ初ホームランとなりました。プロ6年目でようやく打てた待望の一本。初のお立ち台に立った白根選手は「もう野球界に戻ってこられないかもしれなかった。今、ホームランを打って、決断してよかったと思える」と、話しながら目に涙を浮かべました。
  

   
【プロ野球 福田永将選手】
 
 昨シーズン、右肩を痛めた影響で出遅れたにもかかわらず、夏場にホームランを量産。自己最多の18本を放ったのが、中日ドラゴンズ・福田選手です。この数字は、ホームラン王のタイトルを獲得したゲレーロ選手の35本に次ぐチーム2位の本数で、日本人選手ではトップ。今シーズンは、一発が打てる和製大砲として、森繁和監督も大いに期待しています。
 今年7月に30歳の大台に乗る福田選手は、ヤンキースの田中将大投手や、ドジャースの前田健太投手らと同じ年に生まれた“88世代”。2006年の高校生ドラフトで、中日から3巡目指名を受け入団。プロ入り後は大型キャッチャーとして期待されましたが、バッティングを活かすために2年目に内野手へコンバート。一昨年から2年連続で2ケタのホームランを記録し、高い才能がようやく開花しつつあります。主砲としての覚悟を持って、今シーズンは開幕からサードで先発出場した福田選手。課題だった守備も進歩が見られ、目指すは1996年の山﨑武司選手以来、チーム22年ぶりとなる日本人選手のホームラン王です。
 

   
来週のスポーツ伝説は……

  4月30日(月) プロ野球 高橋直樹投手
  5月 1日(火) プロ野球 西本聖投手
  5月 2日(水) プロ野球 八重樫幸雄選手 
  5月 3日(木) プロ野球 竹之内雅史選手
  5月 4日(金) スノーボード 成田緑夢選手

                       お楽しみに!!
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