スポーツ伝説

6月5日~9日の放送内容

【プロ野球 城之内邦雄投手】

 菅野投手が惜しくも達成できなかった、4試合連続完封。それを今から52年前に成し遂げたのが、城之内投手です。“エースのジョー”のニックネームで呼ばれた城之内投手は、社会人野球を経て、1962年にジャイアンツに入団。豪快な「元祖トルネード投法」で、プロ1年目から24勝12敗の好成績を挙げ、セ・リーグ新人王に輝きました。その後も安定して白星を重ね、入団から5年間で101勝を挙げる大活躍。その途中、プロ4年目の65年に達成した偉業が、4試合連続完封でした。
 城之内投手のポリシーは「常に“一球入魂”」。どんな相手だろうと力を抜くことなく、バッターに真っ向勝負を挑んでいました。通算141勝のうち完封勝ちが36もあるのは、その証しです。65年はジャイアンツの9連覇が始まった年でもあり、“エースのジョー”は文字通り、V9初期にチームを引っ張ったエースでした。

   
    
【プロ野球 背番号列伝6番】

 プロ野球で「背番号6」は、基本的に内野手が付ける番号というイメージがあります。守備位置は、守備の要であるセカンドかショートが多く、生え抜きのチームリーダーがよく付ける番号でもあります。
 ジャイアンツの場合、背番号6というと、セカンドの篠塚和典選手。篠塚選手は1984年、87年と2度も首位打者に輝くなど活躍。6度のリーグ優勝と、3度の日本一に貢献しています。その篠塚選手に負けない活躍を期待されているのが、現在巨人軍のキャプテンを務める、背番号6・坂本勇人選手です。坂本選手はショートですが、プロ10年目の去年は、打率3割4分4厘のハイアベレージで、自身初の首位打者を獲得。守備の負担が大きいショートを守りながら首位打者になったのは、セ・リーグでは史上初の快挙でした。今シーズンもバッティングは好調で、篠塚選手に並ぶ2度目の首位打者を目指し、チームを引っ張ります。
 ロッテ・中日・巨人の3球団で「背番号6」をつけたのが、三冠王に3度も輝いた日本を代表するスラッガー、落合博満選手。しかも不思議なことに、6の付く年は落合選手にとって大きな転機になっています。86年は、2年連続3度目の三冠王を獲得し、オフにトレードでロッテから中日へ移籍。96年は、主砲として長嶋巨人の優勝に貢献しながら退団。2006年は、中日の監督としてセ・リーグを制覇しました。こういった偶然が重なるのも、落合選手が「6」にこだわった理由かもしれません。その落合選手が中日の監督に就任した時は「背番号66」を付けましたが、落合監督のもとで「背番号6」を付けていたのが、井端弘和選手。守備位置はショートで、荒木雅博選手との息の合った二遊間は“アライバコンビ”と呼ばれ、何度も優勝に貢献しました。
   
   

【プロバスケットボール ライバル対決】
 
 アメリカ、プロバスケットボールのシーズン王者を決めるNBAファイナルの歴史では、過去に様々なライバル対決がありました。中でも、バスケットボールファンを熱狂させたシリーズといえば、1980年代に3度繰り広げられた、ボストン・セルティックス 対 ロサンゼルス・レイカーズのカードです。両チームが、歴代優勝回数で1・2位の名門チームだったこともありますが、それ以上に大きかったのは、両チームのエースが大学時代からのライバル関係にあり、共にNBAを代表する2大スーパースターだったこと。
 セルティックスのスターは、ラリー・バード選手。超人的な運動能力はないのに試合を支配してしまうプレーで、現役当時から“レジェンド”と呼ばれていました。一方、レイカーズのスターは、ノールック・パスをはじめとした多彩なパスを持つ、アービン・“マジック”・ジョンソン選手。二人がNBAファイナルの舞台ではじめて相まみえたのは、84年のことでした。延長戦あり、乱闘劇あり、最終第7戦までもつれこむ死闘となりましたが、常に冷静だったバード選手がファイナルMVPに選ばれる活躍でセルティックスが優勝。両チームは翌85年のNBAファイナルでも激突し、ここでは通算9度目の対決にして初めてレイカーズがNBAファイナルの舞台でセルティックスに勝利。悲願の優勝を果たしました。そして3度目のライバル対決は87年。この年も、マジック選手の活躍でレイカーズが4勝2敗で勝利。ファイナルMVPもマジック選手が受賞しています。

   
  
【プロバスケットボール マイケル・ジョーダン選手】

 2003年の現役引退からおよそ15年。いまだにNBA史上最高の選手として語り継がれている、“バスケの神様”ジョーダン選手。AIR(エアー)と称された、滞空時間の長いジャンプ力が生み出した豪快なダンク、そして数々のアクロバティックなシュートでファンを魅了し続けましたが、史上最高と呼ばれる何よりの理由は、大舞台での勝負強さにあります。
 シーズン王者を決めるNBAファイナルに出場したのは6回。その全てで所属していたシカゴ・ブルズに優勝をもたらし、しかも6回ともMVPを獲得。ファイナルMVP6回受賞は、2位の3回を大きく引き離すNBA記録です。ジョーダン選手がはじめてNBAを制したのは、1991年。この年から93年にかけてブルズは3連覇、通称“スリーピート”を達成します。その後、「もはやバスケットボールで証明するものはない」と一度は引退を表明。野球選手へと転身しましたが、やはり情熱は消えず、95年にブルズに復帰。すると翌96年から98年にかけて、ブルズはまたしても3連覇を達成。二度目の3連覇は“スリーピート・リピート”と称され、ジョーダン選手の偉大さを絶対的なものにしました。
  


【ラグビー 山田章仁選手】

 いよいよ2年後に迫った、2019年のラグビーワールドカップ日本大会。前回、15年のワールドカップでは、過去最高の3勝という大躍進を遂げた日本代表。史上初の決勝トーナメント進出に向け、最近の日本代表には積極的に若手選手が選ばれています。そんな中、変わらずメンバーに選ばれ続けているのが、来月32歳になる山田選手です。
 山田選手といえば、飛んだり跳ねたりの独特なリズムが生み出すトリッキーなプレースタイルが特徴のウイング。その軽やかな身のこなしは、W杯の際も“忍者トライ”として大きく報じられました。実は山田選手、12年にはアメリカンフットボールにも挑戦。史上初の“二刀流ラガーマン”としても話題になっています。昨年はリオデジャネイロ オリンピック出場を目指し、7人制ラグビーでもプレー。残念ながら、直前のケガで代表入りは逃してしまいましたが、どんな状況・環境にも対応できる柔軟性を持つ山田選手は、ラグビー日本代表にとって欠かせない戦力です。

   
   
来週のスポーツ伝説は……

  6月12日(月) サッカー 川島永嗣選手
  6月13日(火) プロ野球 ホームラン記録
  6月14日(水) プロ野球 カルロス・ペゲーロ選手
  6月15日(木) プロ野球 川崎宗則選手
  6月16日(金) カ ヌ ー 羽根田卓也選手
            
                       お楽しみに!!
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