スポーツ伝説

1月7日~11日の放送内容

【プロ野球 矢野燿大監督】

 昨シーズン、17年ぶりの最下位に終わった阪神タイガース。責任を取る形で退任した金本知憲監督に代わり、新たな指揮官に就任したのが矢野監督です。矢野監督は現役時代、中日での7年間はレギュラー獲得へあと一歩及ばず、目立った成績を残せませんでしたが、1997年オフに阪神にトレードで移籍すると、勝負強いバッティングを評価され、移籍1年目から正捕手として活躍。99年に阪神の監督に就任した野村克也監督から頭脳的な野球を学んでリード面でも成長を遂げ、2003・05年のリーグ優勝に大きく貢献。ベストナインに3度、ゴールデングラブ賞に2度選ばれるなど、球界を代表するキャッチャーとしてタイガースの歴史にその名を刻みました。
 10年に引退した後は解説者となり、再び現場に復帰したのは16年から。金本監督に1軍作戦兼バッテリーコーチとして招かれ、阪神のユニフォームに再び袖を通したのです。昨シーズンは2軍監督に就任し、ウエスタン・リーグ新記録となる「チーム盗塁数163」を記録。チーム防御率もリーグ1位となり、12年ぶりとなるファーム日本一を果たしました。その手腕と結果を高く評価され、猛虎軍団の第34代監督として迎える今シーズン。最後のリーグ優勝から、14年間も遠ざかっているだけに、新指揮官の超積極的采配から目が離せません。

   

【プロ野球 与田剛監督】

 昨年10月に就任した、中日ドラゴンズの与田新監督。選手としては、プロ1年目の1990年に開幕戦から抑えに抜擢されると、最速157キロのストレートを武器に守護神に定着。当時のルーキーとしては史上最多となる31セーブを挙げ、新人王と最優秀救援投手に輝きました。しかし豪速球を生む腕の振りと連戦連投により、肩とヒジを酷使。96年以降はロッテ・日本ハム・阪神と移籍を重ねましたが、2000年に現役を引退。実働7年間で、8勝19敗59セーブ。通算成績だけ見れば、歴代の監督たちと比べて見劣りするともいえます。
 そんな与田投手を指導者の道へと導いてくれたのは、かつての恩師であり、15年オフに楽天の副会長となっていた星野仙一元監督でした。楽天の投手コーチとして指導の経験を積み、ついに古巣・中日での監督就任となったのです。
   

   
【プロ野球 西村徳文監督】

 過去10年間でBクラスは9回。最後に優勝したのは、オリックス・ブルーウェーブ時代の1996年のこと。プロ野球12球団で最も優勝から遠ざかっているオリックス・バファローズの再建を託されたのは、昨シーズンまで1軍ヘッドコーチだった西村監督です。現役時代は、ロッテ一筋で16シーズン活躍。“走る将軍”の異名通り、俊足を生かして86年から89年まで、4年連続で盗塁王のタイトルを獲得。90年には首位打者に輝くなど、パ・リーグを代表するリーディングヒッターとして一時代を築きました。
 97年の引退後、すぐにロッテで指導者の道を歩み始め、2010年に満を持して監督に就任します。するとこの年、シーズン3位からクライマックスシリーズを勝ち上がっての逆転日本一。“史上最大の下克上”はこの年の流行語となり、チームを指揮した西村監督は、球界の発展に大きく貢献した人物に贈られる正力松太郎賞を受賞しました。ロッテの監督を退任後は解説者として活躍していましたが、16年に福良淳一監督に請われる形でオリックスの1軍ヘッドコーチに就任。4年連続Bクラスという責任をとって退任した福良監督の無念を晴らすべく、23年ぶりの日本一を目指します。
    
  
【大相撲 貴景勝光信関】
 
 昨年11月の九州場所、小結で1横綱2大関を破り、13勝2敗の堂々たる成績で初優勝を飾った貴景勝関。22歳3ヵ月での幕内優勝は、年6場所制となってからは6番目に若い記録です。
 場所前、所属していた貴乃花部屋が消滅し、千賀ノ浦部屋へ移籍。稽古場から普段の生活まで何もかもが一変しましたが、そんな事態になっても平常心を失わず、相撲に集中することだけを考えました。今場所の星次第では、次の場所での大関取りも懸かってきます。果たしてどんな相撲を見せてくれるのか、注目です。

 
 
【大相撲 明生力関】
 
 明生関は昨年11月の九州場所で、2場所ぶりに幕内に復帰。西前頭15枚目で9勝を挙げました。相撲どころとして知られる鹿児島・奄美大島の出身で、小学6年生の時に全国大会で優勝。中学卒業後、最も熱心に誘ってくれた立浪部屋に入門しました。
 2011年の夏場所に初土俵を踏むと、順調に番付を上げて幕下まで昇進した明生関。しかし13年に、腰のヘルニアを発症。思うように体が動かず、番付は幕下から三段目に陥落しました。それでも、昨年7月の名古屋場所で新入幕。6勝9敗に終わり十両に陥落しましたが、続く秋場所で9勝を挙げて再び幕内に復帰。返り入幕となった九州場所でも9勝を挙げ、幕内残留を決めました。回り道はしましたが、まだ23歳。本来の才能を開花させるのはこれからです。   

   
来週のスポーツ伝説は……

  1月14日(月) サッカー   三浦知良選手
  1月15日(火) サッカー   中村俊輔選手
  1月16日(水) サッカー   アルベルト・ザッケローニ監督
  1月17日(木) テニス    ロジャー・フェデラー選手
  1月18日(金) 車いすテニス 上地結衣選手

                       お楽しみに!!
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