スポーツ伝説

1月8日~12日の放送内容

【卓球 丹羽孝希選手】

 今年、24歳を迎える丹羽選手は、水谷隼選手・吉村真晴選手らと共に臨んだ2016年のリオ オリンピックで、日本男子初となる団体銀メダルを獲得。昨年6月の卓球世界選手権では吉村選手とコンビを組み、男子ダブルスで銅メダル。その後もワールドツアーで安定した成績をおさめ、昨年11月時点の世界ランキングでは、日本のエースで世界6位の水谷選手を抜き、日本人トップとなる5位にランクイン。日本の新エースに名乗りを挙げました。
 試合中は喜怒哀楽を見せず、得点を決めても派手なガッツポーズをしないことで知られている丹羽選手。12年度の全日本選手権こそ18歳で制しましたが、昨年までの4年間はライバルの水谷選手が4連覇中。世界ランキングで日本勢のトップに立ったとはいえ、全日本で勝ってこそ真の国内王者です。注目の卓球・全日本選手権は、1月15日に開幕となります。


 
【卓球 吉村真晴選手】

 前回のリオ オリンピックでは、女子団体が銅。男子団体が銀。個人では、エースの水谷隼選手が銅メダルを獲得。それぞれ連続メダルが期待できるのはもちろんのこと、東京オリンピックではさらに追加種目として、男女混合ダブルスがあります。この新種目でメダル獲得の期待を寄せられているのが、吉村選手と石川佳純選手のペア。二人は2015年の世界選手権でも一度ペアを組んだことがあり、その時は銀メダルを獲得しました。その後、2年近くのブランクを挟んで昨年1月にペアを再結成。それぞれが磨いた技術と経験もあいまって、昨年6月の世界選手権・混合ダブルスで、日本勢として48年ぶりとなる金メダルを獲得しました。
 吉村選手の武器は、世界の上位ランカーでも他に打てる選手がいないといわれるアップダウンサーブ。同じフォームから上回転と下回転という、真逆の球を打ち出すサーブです。相手選手は目の前に来るまで球の回転が判別できないため、“魔球”と呼ばれることも。しかし最近ではこのアップダウンサーブへの研究が進み、吉村選手自身も、昨年夏から世界の強豪選手が集まるロシアリーグへの武者修行を開始。若手の台頭も進む中、東京オリンピック代表の座をつかむべく、自ら変化を求めて動いています。
   
      
   
【卓球 張本智和選手】

 張本選手は現在14歳。卓球選手だった中国出身の両親を持つ逸材として知られていますが、得点を挙げた際に叫ぶ「チョレイ!」という雄叫びがすっかりトレードマークとなっています。
 昨年1月、張本選手は男女通じて史上最年少の13歳での世界選手権代表という、異例の大抜擢を受けました。迎えた卓球世界選手権。2回戦で対戦したのが、日本のエースでリオ オリンピックの銅メダリスト・水谷隼選手。当時、水谷選手は世界ランキング6位。かたや、張本選手は69位。世界の誰もが先輩・水谷選手の勝利を予想する中、張本選手は強打の応酬を何度も制し、出だしから3ゲームを連取。そのままセットカウント4対1で勝利をおさめ、国際卓球連盟も公式ツイッターで「まさかの番狂わせ」と伝える大金星を挙げたのです。結局、張本選手は史上最年少で世界選手権ベスト8入り。8月にはワールドツアー史上最年少優勝も飾り、世界ランキングが10位台に上昇するなど、まさに飛躍の一年となりました。


  
【大相撲 隠岐の海歩関】
 
 恵まれた体格を持ち、入門当時は“横綱の器”と言われた隠岐の海関。しかし本人も認める無類の稽古嫌いで、番付は伸び悩んできました。現在32歳。ここ7年ほどは幕内の上位と下位を往復し、師匠だけでなく周囲も歯がゆさを感じていました。それでも持ち前の才能を活かし、2015年春場所には、島根県出身力士として121年ぶりの新関脇に昇進。しかし序盤で左ふくらはぎを痛め、早々と休場し、たった1場所で陥落してしまいます。16年の秋場所では、平幕で初日から2横綱・3大関を破り6連勝。優勝も期待されましたが、9日目から5連敗と崩れ、終わってみれば9勝6敗。殊勲賞に輝きましたが、周囲はますます歯がゆさが増すことになりました。
 そんな隠岐の海関にとって、昨年は転機の年となりました。成績不振による引退もちらつき始めたところで、ようやく本腰を入れて稽古をする気になったのです。努力の甲斐あって、昨年の九州場所では同じ八角部屋の弟弟子・北勝富士関と優勝戦線を賑わし、13日目を終えた時点で共に11勝2敗。1敗でトップを行く横綱・白鵬関と終盤まで賜杯を争います。結局、隠岐の海関は14日目・千秋楽と連敗して初優勝はなりませんでしたが、自身3度目の敢闘賞を受賞。番付を上げた初場所では、どこまで上位陣を脅かしてくれるのか注目です。



【大相撲 安美錦竜児関】
 
 昨年の九州場所、安美錦関の幕内返り咲きが話題になりました。番付発表の時点で、39歳0ヵ月。それまで土佐ノ海関が持っていた38歳6ヵ月を抜き、昭和以降では最年長となる再入幕を果たしたのです。相撲界きっての“技巧派”として知られる安美錦関。大相撲入りしてからは何度も故障に泣かされましたが、その度に不屈の闘志で這い上がってきました。
 しかし一昨年の夏場所、左アキレス腱を断裂する大ケガを負い、12年ぶりに十両に陥落。それでも再び自分の相撲を見直し、稽古を積み重ねてきました。すると8場所ぶりに幕内復帰を果たした昨年の九州場所では、なんと初日から5連勝。10日目に7勝目を挙げて勝ち越しに王手を掛けましたが、そこから4連敗。7勝7敗で千秋楽を迎えますが、ここできっちりと勝ち越しを決め、17年ぶりの敢闘賞も手にしました。


   
来週のスポーツ伝説は……

  1月15日(月) テニス  全豪オープン
  1月16日(火) プロ野球 内川聖一選手
  1月17日(水) プロ野球 赤松真人選手 
  1月18日(木) プロ野球 西川龍馬選手
  1月19日(金) プロ野球 田村龍弘選手

                       お楽しみに!!
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