スポーツ伝説

4月2日~6日の放送内容

【カーリング  両角友佑・公佑選手】

 日本中が沸いた、平昌オリンピックのカーリング。男子代表のSC軽井沢クラブは、長野大会以来20年ぶりのオリンピック出場を果たしました。その20年前の長野オリンピックでカーリングの魅力に目覚めたのが、SC軽井沢クラブの中心選手である、33歳の兄・友佑選手と29歳の弟・公佑選手の両角兄弟です。両角兄弟は、長野オリンピックでほぼ毎試合、世界レベルのカーリングを生観戦。“氷上のチェス”とも称されるこの競技の魅力に目覚めたのです。
 2007年、後に平昌オリンピックの舞台に立つ4人のメンバーが集結し、今のSC軽井沢クラブの体制ができ上がると、その年から日本カーリング選手権で3連覇。その後も優勝を重ね、昨年まで日本選手権優勝8回を数える日本屈指の強豪チームとなりました。平昌では予選リーグ初戦で強豪ノルウェーを破るなど4勝をマークしましたが、準決勝進出をかけた最終戦で韓国に敗れてしまい、メダル獲得はなりませんでした。しかし、テーマに掲げる「超攻撃的カーリング」がオリンピックの舞台でも通用したのは間違いありません。4年後の北京オリンピックでのメダル獲得に向け、両角兄弟の挑戦はこれからも続きます。

   
 
【カーリング女子  LS北見】

 他の団体競技と違って、カーリングは選考会を勝ち抜いたチームがそのまま日本代表としてオリンピックに出場します。平昌オリンピックに女子日本代表として出場したのは、北海道北見市を拠点とするLS北見。チーム青森のメンバーとしてオリンピックに2度出場した、本橋麻里選手が結成したチームです。
 本橋選手は、カーリングの町として有名な北見市常呂町の出身。2010年のバンクーバーオリンピック終了後にチーム青森を脱退すると、自分のふるさとにカーリングのチームを作ろうと、地元出身の選手を集めてLS北見を結成しました。本橋選手は12年に結婚。出産のため一時チームを離れ、復帰後は控えに廻るようになりました。本橋選手が務めていた「スキップ」という司令塔役を代わりに担ったのが、北見市出身の藤澤五月選手です。初めてのオリンピックでスキップを任された藤澤選手ですが、キャプテンの本橋選手は、氷の分析を手伝うなど全面的にバックアップ。緊張感溢れる場面でも常に笑顔でプレーし、銅メダルをつかんだ女子日本代表。北見っ子同士の団結力が独特のムードを醸しだし、チームを栄冠に導いたのです。

      
   
【女子サッカー 阪口夢穂選手】

 2008年の北京オリンピックでのベスト4を皮切りに、11年の女子ワールドカップ・ドイツ大会では世界一。12年のロンドンオリンピックで銀メダル。15年のワールドカップカナダ大会で準優勝と、国際大会で確固たる成績を残し続け、黄金時代を築いた女子サッカー日本代表“なでしこジャパン”。しかしチームの大黒柱だった澤穂希選手が引退すると、2年前のリオオリンピックはまさかのアジア最終予選敗退で出場を逃し、その他の国際大会でも思うような成績が残せない苦しい時期が続いています。現在、なでしこジャパンの監督を務める高倉麻子監督の至上命題は“世代交代”。今週末に開幕するアジアカップでも、20代前半のメンバーが数多く名を連ねています。
 そんな中、現在の新生なでしこにおいてもチームに欠かせない存在として輝きを放っているのが、不動のボランチとして活躍する背番号10・阪口選手です。阪口選手は、なでしこが結果を残したワールドカップ、オリンピックの大舞台で澤選手と不動のダブルボランチを築き、“陰のMVP”とも言われました。30歳になった阪口選手は、おととし日本代表通算100試合出場を達成。なでしこリーグでは昨年、史上初めて3年連続でリーグMVPと、女子サッカー史にその名を残しました。
    

  
【女子サッカー 田中美南選手】
 
 チーム再建中のなでしこジャパン。その中で若手選手の中心的存在といえるのが、今大会、日本の得点源として期待されているフォワードの田中選手です。
 田中選手はユース世代の頃から国際舞台の経験を積み、2013年に若干18歳でなでしこジャパンに初招集。世界の強豪・ドイツ代表相手に初出場初ゴールを決め、話題となりました。衝撃の代表デビューから、早5年。代表でもリーグ戦でも実績を積み重ね、今では“なでしこの新たな絶対的エース”として、圧倒的な存在感を放っています。


   
【プロ野球 背番号列伝17番】
 
 ジャイアンツでは、「背番号17」にまつわる色々な伝説があります。球団創立間もない1935年、最初に17番をつけてプレーしたのは、伝説のピッチャー・沢村栄治投手。沢村投手というと、永久欠番になっている14番のイメージがありますが、最初は17番でプレーしていたのは意外と知られていません。戦後、48年から56年まで17番をつけて球史に残る偉業を達成したのは、藤本英雄投手。50年に西日本パイレーツ戦で、日本プロ野球史上初の完全試合を達成。それから44年後、94年に福岡ドームで行われた広島戦で、同じ17番をつけた槇原寛己投手が史上15人目、平成初の完全試合を達成しています。
 17番で忘れてはいけないのが、阪急ブレーブスの大エース・山田久志投手。独特のアンダースローで通算284勝を挙げ、12年連続で開幕投手を務めました。その後を受け、阪急の後継球団であるオリックス・バファローズで今シーズンから17番をつけることになったのが、北海道日本ハムファイターズからFA移籍した増井浩俊投手です。日本ハムでは先発と抑え両方で活躍しましたが、オリックスでは抑え一本で勝負すると入団会見で宣言した増井投手。新天地でどんな活躍を見せてくれるのか、注目です。
 

   
来週のスポーツ伝説は……

  4月 9日(月) プロ野球 ロドニー・ペドラザ投手
  4月10日(火) プロ野球 佐藤道郎投手
  4月11日(水) プロ野球 門田博光選手 
  4月12日(木) プロ野球 皆川睦雄投手
  4月13日(金) 体操女子 村上茉愛選手

                       お楽しみに!!
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