スポーツ伝説

3月25日~29日の放送内容

【高校野球 松井栄造選手】

 今年で91回目の開催となった、春のセンバツ高校野球。昨年のセンバツでは大阪桐蔭高校が大会連覇を達成し、根尾昂選手が2年連続で優勝投手に輝いたことが大きな話題となりました。これは史上初の快挙でしたが、センバツで2度優勝投手になった選手は過去にも存在します。1933年の第10回大会と、第12回大会で優勝投手になった岐阜商業の松井投手です。
 ベーブ・ルースに憧れて野球を始めた松井投手は、31年、12歳の夏に出場した全国少年野球大会の決勝戦で17奪三振の好投を見せ、チームを日本一に導きました。 その才能を高く評価された松井投手は、現在の県立岐阜商業高校の前身にあたる、岐阜商業学校に進学。2年生の春、当時14歳ながら第10回センバツ大会に出場し、明石中との決勝戦で先発に大抜擢されました。相手エースは“世紀の剛球投手”と讃えられた、楠本保投手。下馬評では明石中が有利と思われましたが、松井投手は大エース・楠本投手と真っ向から投げ合います。この試合で許したヒットは、わずか3本だけ。松井投手は、見事完封で優勝投手に輝いたのです。その後も松井投手は好成績を残し、2年後の第12回センバツ大会では、5試合すべてで完投して再び優勝投手に輝きました。36年夏には、念願の夏の甲子園に初出場。初出場・初優勝の快挙を成し遂げています。

   

【高校野球 上甲正典監督】

 甲子園初出場・初優勝。そんな奇跡を2度も起こしたのが、愛媛県の宇和島東高校と、済美高校を率いた上甲監督です。特に2度目の快挙となった2004年・春のセンバツでの戦いは、“ミラクル済美”として今も高校野球ファンの間で語り継がれています。上甲監督にオファーがきた時、済美高校は野球部は創設わずか2年。しかし上甲監督が指導すると決まると、実績が何もない学校にもかかわらず、県の内外から有望選手が集結しました。
 2004年春、第76回センバツ大会に出場した済美は、のちにプロ入りする4番の鵜久森淳志選手のホームランなどで1回戦を圧勝すると、続く2回戦はセンバツ優勝4回の名門、東邦高校に1対0で勝利。2年生エースの福井優也投手は、2試合連続完封を飾りました。続く準々決勝は、前年夏の甲子園準優勝校で、この大会でも1回戦でノーヒットノーランを演じたダルビッシュ有投手のいる東北高校と対戦。しかしそのダルビッシュ投手が右肩の痛みで登板できず、済美が7対6で勝利します。続く準決勝も7対6と打ち合いを制し、1点差で決勝に進出した済美は、決勝でも、強豪・愛工大名電に6対5と粘り勝ち。4試合連続1点差勝ちという劇的な勝ち方で、創部わずか2年で「センバツ初出場・初優勝」という快挙を成し遂げたました。



【プロ野球 ブランドン・レアード選手】

 昨シーズンは得点力不足に悩み、5位に終わった千葉ロッテマリーンズ。特にホームランの少なさが目を引き、合計78本は12球団ワースト。得点力を上げるため、今年は外国人スラッガーを2人獲得しました。元メジャーリーガーの飛ばし屋 ケニス・バルガス選手と、昨年まで北海道日本ハムファイターズでプレーしていたレアード選手です。
 レアード選手は2015年に来日、16年には39本を放ってホームラン王に輝き、日本一に貢献しました。昨年オフ、自由契約となったところへ、長打力のあるバッターがほしいロッテが好条件を提示。今シーズンから、活躍の場を北海道から千葉に移すことになりました。日本ハム時代、ホームランを打つたびに寿司を握るポーズを披露し、ファンを喜ばせてきたレアード選手。今度は千葉で“寿司ポーズ”をどんどん披露して欲しいというのが、ロッテファンの願いです。

  
  
【プロ野球 長野久義選手】
 
 5年ぶりのペナント奪回に向けて、昨年オフに大型補強を行った巨人。FAで広島カープの主砲・丸佳浩選手を獲得しましたが、その人的補償としてリストの中から広島が選んだのは、巨人生え抜きのベテラン、長野選手でした。
 他球団からのドラフト指名を2度も断って、巨人に入団した長野選手。今回の移籍にショックを受けないはずがありませんが、すでに気持ちを切り替え、広島のリーグ4連覇と悲願の日本一を目指しています。 

 
 
【プロ野球 平成最初の開幕戦】
 
 昭和が平成に変わった1989年。その節目の年に、パ・リーグに2つの新球団が誕生しました。阪急ブレーブスから球団譲渡を受けたオリックス・ブレーブスと、南海ホークスから球団を譲り受け、本拠地も大阪から福岡に移転した福岡ダイエーホークスです。ダイエーホークスは、4月8日、東京ドームで行われた日本ハム戦が公式初戦。この試合では、平成のプロ野球の幕開けを祝うかのように、球史に残るホームランが2本生まれました。
 1つは、ホークスの4年目、広永益隆選手によるプロ初打席・初ホームラン。この一発は、ダイエー球団の記念すべき第1号であり、パ・リーグの平成第1号ホームランでもありました。もう1本の記念すべきホームランを放ったのは、日本ハムのドラフト1位ルーキー、中島輝士選手。「ルーキーによる、開幕戦サヨナラホームラン」という、史上2人目の快挙を成し遂げました。

   
 
来週のスポーツ伝説は……

  4月1日(月) フィギュアスケート  浅田真央選手
  4月2日(火) 高 校 野 球  田中将大投手
  4月3日(水) 陸    上 東京マラソン
  4月4日(木) ソフトボール 上野由岐子投手
  4月5日(金) 陸    上 ウサイン・ボルト選手
                       
                        お楽しみに!!
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