スポーツ伝説

2月19日~23日の放送内容

【サッカー 小林悠選手】

 昨シーズンのJ1は、史上稀に見る劇的なフィナーレで幕を閉じました。最終節の前の時点で、首位が鹿島アントラーズ、2位が川崎フロンターレ。フロンターレが逆転優勝するためには、最終節での勝利が絶対条件でした。そんな大一番でハットトリックを決め、チームを逆転優勝に導いたのが、キャプテンの小林選手でした。小林選手はこの3得点でシーズン通算得点を23に伸ばし、こちらも逆転で得点王のタイトルを獲得。MVPに輝きました。得点王とMVPのダブル受賞は、史上6人目の快挙。小林選手は一躍、Jリーグを代表するトップスターとなりました。
 いよいよ始まる2018年のJリーグ。J1連覇を目指す上で、チームに勢いをつけるためにどうしても欲しいのが、開幕戦でのゴールです。実は昨シーズンまで、小林選手は開幕戦で4年連続ゴールを記録。5年連続ゴールを決めれば、日本人選手の新記録達成です。
  

 
【サッカー 昌子源選手】

 昨年の元日に行われた天皇杯決勝戦で川崎フロンターレを下し、国内19冠目の栄誉を手にした鹿島アントラーズ。ところがJ1リーグ戦では、最終節まで1位をキープしながら最後の最後でフロンターレに逆転優勝を許し、20冠目はなりませんでした。改めて、20度目の栄冠を目指す今シーズン。そのキーマンのひとりが、昨年、日本代表で初めてキャプテンマークを巻いた注目株、センターバックの昌子選手です。2015年から、名門の「背番号3」を背負う昌子選手。アントラーズの背番号3といえば、ワールドカップに2度出場した秋田豊選手や、岩政大樹選手など、日本を代表するセンターバックに脈々と受け継がれてきた特別な背番号です。昌子選手も、この背番号3をつけた年に日本代表で初出場。「次世代の代表を背負う男」として、注目を浴び始めました。
 16年には、シーズンを通じての安定した守備が評価され、初めてJ1のベストイレブンに選出。さらにJリーグ優勝決定直後、開催国王者として挑んだクラブワールドカップで決勝戦に進出し、世界的名門クラブのレアル・マドリードと対戦して延長戦にもつれこむ熱戦を演じました。そして続く17年も2年連続でJ1ベストイレブンを受賞。日本代表でもレギュラーとして、ロシアワールドカップへの出場権獲得に貢献しました。
   
      
   
【サッカー 杉本健勇選手】

 昨シーズン、セレッソ大阪はJ2からJ1に復帰して大躍進を遂げました。リーグ年間勝ち点では3位。11月のルヴァンカップでは初優勝。そして今年の元日に行われた天皇杯でも優勝と、見事2冠を達成しました。この大躍進に貢献した選手の一人が、エースストライカーの杉本選手です。昨シーズンはリーグ戦得点ランキング2位の22得点を記録し、ベストイレブンを受賞。11月のルヴァンカップ決勝では、開始わずか1分で決めたゴールが決勝点となり、MVPを受賞しました。
 また、所属チームだけでなく日本代表でも存在感を発揮。8月に代表初選出を果たすと、10月には代表初ゴールを記録。ワールドカップ本番に向け、フォワードのレギュラー争いに名乗りを挙げています。昨シーズンを終え、一時は海外移籍も噂されましたが、年末に左ろっ骨の骨折と左足首の手術をしたこともあり、海外移籍は一度封印。ケガを治してセレッソ大阪での活躍と、ロシアワールドカップを目指します。


  
【サッカー 中村憲剛選手】
 
 “シルバーコレクター”の異名が常について回っていた川崎フロンターレ。その不名誉な歴史は、J1に昇格した2000年のナビスコカップで準優勝に終わった時からずっと続き、J1では06年・08年・09年と3度もシーズン2位を記録。天皇杯では17年元日に初めて決勝戦に登場しましたが、ここでも敗れて準優勝。ナビスコカップ、そしてルヴァンカップにおいても、昇格初年度の準優勝以降、07年・09年・17年と4度決勝に進みながらいずれも準優勝。国内三大タイトルで実に8度の準優勝という、悲劇の歴史を繰り返してきました。この悔しい準優勝のほとんどに主力選手として関わってきたのが、川崎フロンターレひと筋15年の中村選手です。
 16年にシーズンMVPに輝き、今でこそ“日本屈指のボランチ”として誰もが認める中村選手ですが、大学を卒業するまではまったく無名の選手でした。そんな中村選手をテスト生として拾ってくれたのが、川崎フロンターレ。クラブへの恩があり、愛着が人一倍強かったからこそ、たび重なる準優勝を誰よりも悔しく感じていました。17年元日、天皇杯決勝でまたも準優勝に終わった中村選手は、キャプテンの座を後輩の小林悠選手に託します。これで何かが変わるかと思いきや、昨年11月のルヴァンカップでも8度目の準優勝。中村選手は自分の存在がいけないのではとまで思いつめます。それだけに、昨シーズンのJ1最終節で奇跡の逆転優勝を果たした瞬間、中村選手はグラウンドで泣き崩れました。ようやく解けたシルバーコレクターの呪縛。今年はリーグ連覇を目指します。

   

【サッカー 長谷川健太監督】
 
 今、日本人監督で注目を集めているのが、今シーズンからFC東京を率いる長谷川新監督です。往年のファンには日本代表の名選手として記憶されていますが、早いもので現役引退からもう19年。引退後に初めて指揮を執った清水エスパルス時代は、天皇杯とカップ戦で準優勝が計3回。優勝には惜しくもあと一歩届きませんでしたが、低迷中だったチームを再建したことと、若手選手の育成が大きな功績として残っています。その代表格が、日本代表の岡崎慎司選手です。
 エスパルスで6シーズン監督をつとめた後、2013年から新たに指揮を執ったのが、クラブ史上初めてJ2に転落したガンバ大阪。すると就任1年目で見事J2優勝を決め、1年でJ1に復帰。翌2014シーズンには、J1でリーグ優勝を達成しました。さらにナビスコカップと天皇杯も制し、Jリーグの日本人監督としては初の国内三冠を達成。自身初となる、Jリーグ最優秀監督賞も受賞しました。 J2優勝と国内タイトルで、計5回の優勝。一度は降格の憂き目を見たガンバ大阪を常勝軍団へと立て直した手腕は、大きく評価されています。


   
来週のスポーツ伝説は……

  2月26日(月) プロ野球 石井琢朗コーチ
  2月27日(火) プロ野球 佐藤義則コーチ
  2月28日(水) プロ野球 吉井理人コーチ 
  3月 1日(木) プロ野球 高代延博コーチ
  3月 2日(金) プロ野球 達川光男コーチ

                       お楽しみに!!
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