スポーツ伝説

12月18日~22日の放送内容

【プロ野球 相川亮二選手】

 10月3日、チームのシーズン最終戦前に会見を開き、今年限りで現役引退を表明した巨人軍のキャッチャー・相川選手。今シーズン、正捕手を務めた小林誠司選手や、勝負強いバッティングが目を引いた宇佐見真吾選手ら、若いキャッチャーたちの成長を目の当たりにしたのが引退に踏み切った理由でした。
 1994年のドラフトで、横浜ベイスターズから5位指名を受け入団。2009年からは、東京ヤクルトスワローズにFA移籍。14年オフには、二度目のFAで巨人へ。23年間の捕手人生は苦しいことばかりだったと振り返った相川選手。でも、「キャッチャーにしか分からない喜びを見つけられた。キャッチャーをやって良かったと思います」と最後に語った姿が印象的でした。


 
【プロ野球 片岡治大選手】

 10月1日、東京ドーム内で会見を開き、今シーズン限りでの引退を発表した巨人の片岡選手。2004年、社会人野球の東京ガスを経て、西武ライオンズにドラフト3巡目で指名され入団。陸上競技出身のトレーナーから走り方を教わり、走塁に磨きをかけた結果、3年目の07年から4年連続でパ・リーグ盗塁王に輝きました。特に、08年からは3年連続で50盗塁以上を記録。“平成のスピードスター”が片岡選手の代名詞になりました。
 13年のオフにFAで巨人へ移籍すると、14年の開幕カード・阪神戦で、いきなり名刺代わりの移籍第1号スリーランを放ち、華々しいセ・リーグデビューを飾った片岡選手。足以外に、勝負強いバッティングでもファンを魅了しました。 故障に泣かされることも多い選手でしたが、その度ごとに不屈の精神力で復帰。しかし今シーズンは右ヒザなどのケガが完治せず、プロ入りして初めて一軍出場なしに終わりました。納得の行くプレーができなくなったことから、片岡選手は34歳の若さで引退を決断。13年間で320個の盗塁を積み重ねてきたスピードスターは、ついにスパイクを脱ぐことになったのです。


      
【女子フィギュア 本田真凛選手】
 
 ニュー・ヒロイン誕生が期待される日本女子フィギュア界において、今年シニアデビューを果たした16歳の本田選手。真凜選手といえば、妹が子役とフィギュア選手の二刀流で話題の本田望結さん。更にその下の妹・紗来さんと、兄の太一さんもフィギュア選手というスケート一家です。フィギュアスケートは2歳半から始め、世間から注目されるようになったのは、小学校高学年から。この頃既に5種類の3回転ジャンプを跳び、大人顔負けの表現力やその愛くるしいルックスから“ポスト浅田真央”と呼ばれるようになりました。
 2016年3月に初出場した世界ジュニア選手権では、見事に金メダル。日本人女子の世界ジュ二ア制覇は、10年の村上佳菜子選手以来、6年ぶり7人目の快挙でした。連覇を狙った今年3月の世界ジュニアでは銀メダルと、偉業にあと一歩届きませんでしたが、日本人ジュニア史上初となる200点越えを記録するなど、期待の若手選手として世界からも注目を浴びるようになりました。そして今年9月、遂にシニアデビューを果たした本田選手。その初戦となったUSインターナショナルクラシックで見事、シニア大会初出場・初優勝を達成。一躍、来年の平昌オリンピック代表争いに名乗りを挙げました。


   
【プロ野球 東浜巨投手】

 2017年、パ・リーグを制して日本一も勝ち取った福岡ソフトバンクホークス。勝因の一つは、先発投手の層の厚さですが、中でも大きかったのが16勝5敗と、一人で11個の貯金を作った東浜投手の存在です。東浜投手といえば、沖縄尚学高校時代の08年、春のセンバツで優勝投手となり、一躍全国区の存在になったピッチャー。その後、亜細亜大学でも東都大学リーグの通算完封記録を破る活躍をみせ、12年のドラフト会議では3球団が1位指名。福岡ソフトバンクが交渉権を引き当て、入団しました。
 しかし、最初の3年間は一軍にもなかなか定着できず、1年目は3勝、2年目は2勝、3年目は1勝と苦しい日々を過ごしました。真価が問われた4年目の16年、東浜投手は1年を通じて徹底的な筋力トレーニングに励みました。夏場に腰を痛めたため、二ケタ勝利にはあと一歩届かず9勝止まりでしたが、ここでシーズンを通じた戦い方を身体で覚えた東浜投手。引き続き厳しいトレーニングを続ける一方、食事や睡眠にも気を配って体調維持に努めました。これが実って、今シーズンは7月末に早くも10勝を挙げ、プロ入り5年目で初の2ケタ勝利を達成。開幕直後から先発ピッチャーに故障者が続出する中、東浜投手はローテーションをしっかり守り、昨年、離脱した夏場の7月8月には6連勝と、苦い経験をみごと教訓として活かしました。   


  
【プロ野球 菊池雄星投手】

 今年プロ8年目で初の個人タイトルを獲得し、ついに大輪の花を咲かせた埼玉西武ライオンズの菊池投手。高校時代は花巻東高校のエースとして、チームを2009年春のセンバツ準優勝へと導き、高校生にして最速154キロを記録。ドラフトでは6球団が競合指名しましたが、高校時代に負ったケガの影響もあって、1年目の一軍登板はゼロ。2年目以降も度重なるケガの影響でフォームのバランスとコントロールを乱し、結局入団から6年間は2ケタ勝利に一度も届かずに終わりました。
 飛躍を遂げたのは、入団7年目の昨シーズン。初の開幕投手を任され、シーズンを通して先発ローテーションを守ることにこだわった結果、規定投球回数を初めてクリア。初の2ケタ勝利となる12勝を挙げたのです。今季はリーグトップタイの16勝を挙げ、ソフトバンク・東浜投手と並び、最多勝のタイトルを勝ち取りました。加えて、防御率1.97で最優秀防御率のタイトルも獲得。この投手二冠に加えて、最優秀バッテリー賞やゴールデングラブ賞も獲得し、名実共に日本を代表する左腕へ登りつめました。

   
         
来週のスポーツ伝説は……

  12月25日(月) 大 相 撲 佐田の山晋松関
  12月26日(火) プロ野球 上田利治監督
  12月27日(水) プロ野球 森慎二コーチ
  12月28日(木) 陸  上 桐生祥秀選手
  12月29日(金) 2017年スポーツ界の名言
            
                       お楽しみに!!
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