2023年02月04日

フローラとファウナ

今年のお正月にご紹介した東洋文庫ミュージアム

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2月1日から企画展「フローラとファウナ 動植物誌の東西交流」が始まりました。

PSX_20230204_153510.jpg フローラとファウナというのは、動物と植物を指す言葉なんだそうです。


今年2023年は、シーボルトの来日から200年の節目の年!

シーボルトが日本の動植物を描いた著作をはじめ、
美しい動植物の図鑑・図譜が並びます。

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さて、いきなりですが、私が一番気に入ったのが、『紅葉図譜』。

DSC_2663.JPG 江戸時代に描かれたものなのですが、
紅葉の葉の色の違いが、繊細に捉えられ、見事に表現されています。

写真がぶれてしまっているので、ぜひ実物をご覧ください!

当時の画材で、ここまで表現できること、
そして、今こんなに美しい状態で観ることができることに感動しました。

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DSC_2670.JPG 同じく江戸時代の『桜華八十図』『桜花聚品』も、
白や薄ピンクの透けるような桜の花びらが美しく描かれています。


動植物をじっくり観察し、そのまま描こうという姿勢は、洋の東西を問わなかったようです。

PSX_20230204_154011.jpg バラ属 エレン・ウィルモット 1914年 ロンドン刊


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DSC_2676.JPG 中国・日本・朝鮮の蝶類 ジョン・ヘンリー・リーチ 1892-94年 ロンドン刊

日本のもの、西洋のもの、どれも、驚くべき精緻さを誇っています。


東洋文庫の池山さんによれば、
動植物を実物大で描こうとして、
大きな本になったり、紙からはみ出すように描かれたりするようになったそうです。

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今回ももちろん、東洋文庫ミュージアムおなじみの、個性的で楽しい解説は健在!

DSC_2656.JPG 「この実、横断面がプロレスのマスクみたい...」というのは、
観ている人が思う感想だと思うのですが、
なぜかガラスケースの中に、既に書かれています(笑)


動植物と向き合い、写し取り残すことに情熱を傾けた人々の息遣いを感じる
「フローラとファウナ 動植物誌の東西交流」は、
駒込の東洋文庫ミュージアムで5月14日(日)まで開催中です。

これからの梅や桜の時期に、お隣の六義園と併せて訪問するのもおすすめです!

なお、会期中には、ページ替えもあるそうですので、
図鑑・図譜とのその時ならではの出会いをお楽しみください!

プロフィール

箱崎みどり

東京都生まれ。2011年ニッポン放送入社。 東京大学大学院修士課程修了(修士論文のテーマは「日中戦争期における「三国志」ブーム」) 趣味は、読書、プロ野球観戦、お笑いを見ること。特技は遠泳。


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