2017年06月09日

水滸伝、八犬伝、真田十勇士!

「高嶋ひでたけのあさラジ!」のリスナーでいらっしゃるご縁から、
昨年、初めてお邪魔した銀座の画廊、兜屋画廊。

(その時の「村上肥出夫展」の記事は、こちらです。)

昨日から「清水英寿 糸締め人形展」が始まり、早速初日に観てきました。

PSX_20170609_130815.jpg 糸締め人形というのは、人形師・辻村寿三郎さんが考案した人形の作り方です。

木材を糸状に削ったものを詰めた布の袋に糸を通し、
引き締めながら顔を作る、難しい技法なんだそうです。

NHKの連続テレビ人形劇「新八犬伝」や「真田十勇士」で、
作品に触れたことがある方も多いのではないでしょうか。

清水英寿さんは、「新八犬伝」で辻村さんの人形に魅せられ弟子入り、
以来、歯医者さんのお仕事と並行して修行を積んでこられました。


今回の個展では、清水さんの師匠、辻村さんの作品も特別に展示されています。

PSX_20170609_124433.jpg こちらは、あさひ姫と細川ガラシャ夫人。

辻村さんの作品として、すぐに思い浮かぶのはこうしたお人形ですが、
魅惑的な洋風のお人形も展示されていました。

PSX_20170609_124755.jpg 初日に画廊にいらっしゃった清水さんに直接お話を伺うと、
糸締め人形はデフォルメされた姿ですが、
人体の構造に基づいて作られていて、
背骨が人と同じようにあるので、しっかり立つそうです。

そう伺ってからよく見ると、手や足もとてもリアルです。

布を裏返して手を作るので、裏返せるように手の大きさを決めてから、
人形のバランスを考えているそうです。

ただ、そうした基本がありつつも、
人形として、人体ではありえない誇張を表現することもあるんだとか。


お話している間、清水さんは、師匠の技に及ばないと謙遜なさっていましたが、
清水さんが作られたお人形も、存在感がある素晴らしいものでした。

PSX_20170609_132406.jpg 八犬伝や、

PSX_20170609_125720.jpg 真田十勇士、

PSX_20170609_125411.jpg そして、『水滸伝』の史進。
一緒に写っているのが、作者の清水さんです。

『水滸伝』を独自解釈で描いた北方謙三先生は、史進がお気に入りだそうです。
入れ墨は、人形ならではの省略した形で表現されています。


清水さんによると、今回の個展に向け、たくさんの人形を作っていたところ、
どんどん早くなって、初めは1体1か月、1週間かかっていたものが、
今は1体7時間でできるようになったそうです。

人形本体はもちろん、衣装も手作り。
清水さんの地元・群馬の桐生織、高崎染縮緬だけでなく、
京都の西陣織や、張り子など、色々なものを取り入れています。

お人形の命は顔と言われることが多いですが、
意志を持つように感じるお顔はもちろん、
身体全体や、美しい衣装なども、ぜひじっくりご覧ください。


「清水英寿 糸締め人形展」は、銀座8丁目、伊勢萬ビル8階の兜屋画廊で、
朝10時半から、夕方18時半まで、最終日の6月18日は、17時まで、
入場は無料です。

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ジャイアンツの連敗記録、昨日で13に伸びてしまいましたが、
こんな記事が...!

「巨人軍を応援して日本列島G党みんなで元気を取り戻そう!」

今、固唾を呑んで「ショウアップナイター」を聞いています。

プロフィール

箱崎みどり

東京都生まれ。2011年ニッポン放送入社。 東京大学大学院修士課程修了(修士論文のテーマは「日中戦争期における「三国志」ブーム」) 趣味は、読書、プロ野球観戦、お笑いを見ること。特技は遠泳。


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