既にいろいろなところで紹介されていますが、松本秀夫アナウンサーが本を出版されました。
「熱闘!介護実況 私とオフクロの7年間」。
松本さんがお母様を介護されていた7年間を綴られた本です。
涙なしには読めません。
が、松本さんならではのユーモアでクスッと笑わせてくれる。
かつ、自分に投影し、いろんなことを考えさせてくれ、また、親を、祖父母をとにかく大切にしようと
心から思わせてくれる、すごい本です。
この本にも書かれていますが、松本さんの携帯電話には、お母様からよくお電話がかかってきていました。
私が松本さんとナイターオフシーズンの夜の番組を何年間かに渡りご一緒させてもらっていた頃もそうでした。
当時番組では、番組終了後に収録などもしょっちゅうあってそれに出かけなければならず、
「まだ帰れないからね」という言葉をかけなければいけないことは、とても心苦しかったと思います。
その時の松本さんの表情は忘れません。
「夜はお酒ばかりのんでいた、ダメ息子だ」と本の中では書いていらっしゃいますが、決してそんなことはなく、
仕事と介護とご自身に向ける時間を、たった一日24時間しかない中で懸命にやりくりされ、
番組でも収録でも、いつでも笑顔を絶やさず明るく振る舞い、スタッフには心配をかけず、
お母様とのことも、私たちに大変ながらも笑いも交えてお話して下さっていた...。
ただただ尊敬します。
この本を読ませていただいて松本さんに「私はまだ直接、親の介護ということはしていないけれど、
実家にいる父や母、そして実家で一緒に住んでいる祖母に対して何もできていない。
遠くに住んでいる、東京で仕事がある、単なるそんなことを理由に何もできていない。反省している」と話したら、
「育ててくれた両親・祖父母に対して、後悔なく生きることはありえないよ。
未来あるお子さんをしっかり育てることが、今一番の親孝行だから!」という言葉をかけて下さいました...。
松本さんの優しさを感じました。
今、この本に出逢えたことに感謝します。
そして、一人でも多くの方がこの本と出逢えますように。
バジリコ株式会社から1300円+税で発売されています。