あなたは「掃除道具」と聞いて、何を思い浮かべますか?
あなたはほうきを使って掃除することはありますか?僕は家の周りをはくときは、もちろんほうきです。「ほうき」といえば、学校の掃除道具の定番です。教室の後ろにある掃除道具入れを開けると、数本のほうきが必ず入っている。そんな「ほうき」ですが、大昔は「ははき」と発音しました。古くは、鳥の羽を用いたところから「羽」で「はく」で「ははき」。それが「ほうき」という発音に変化しました。昔は神の道具=神具として扱われていたそうで、日本最古の書物「古事記」にも出てきます。今みたいに掃除の道具として利用されるようになったのは平安時代、宮中で年末のすす払いの際に使われたのが始まりで、室町時代に「ほうき売り」という職業が生まれたそうです。
今回はそんな「ほうき」にまつわる話題!
舞台は、和歌山県海南市。
ここに「深海産業」という「棕櫚ほうき」や「シダほうき」を製造する会社があり「Broom Craft(ブルームクラフト)」という工房を開いて注目を集めているのです。一体どんな工房なのでしょうか?
「Broom Craft」の深海耕司さんにお話しを伺います。
晴の輔 Broom Craftとは、どのような工房なのでしょうか?
深海「まず工房というと、なかなかお客さんが入ることができないものですが、Broom Craftでは職人の技を生で見られ、今作ったものをその場で購入できるような施設になっていますね」
晴の輔 職人さんが仕事をしているところが見ることができる。
深海「そうなんです」
晴の輔 その工房で作ったのが「棕櫚ほうき」。
深海「はい『棕櫚ほうき』と『シダほうき』を工房で作っております」
晴の輔 棕櫚、シダとは植物の名前?
深海「そうなのです『棕櫚の木』というものがありまして、皆さん『棕櫚とは何?』とおっしゃる方が多いのですけど、イメージしていただきたいのが椰子の木、椰子科の植物となります。『たわし』『棕櫚の縄』と同じ素材を使ってほうきを作っております」
晴の輔 なるほど!Broom Craftという名前の工房をオープンさせるきっかけは何だったのですか
深海「職人さんがいなくなっており、僕は30代前半でいろんな職人さんを尋ね回ったのですけど『後継者がおらんのや』と聞くことがありまして。その中で一人の京都のほうき職人さんが『もうわしで一人や』とおっしゃられました。その方は亡くなってしまったのですけど、ご依頼がありまして、ほうきを作ったのがきっかけになりますね」
深海「もちろんそうです。当社は『職人育成プロジェクト』を立ち上げています。職人さんって年配の方が多いイメージがあるのですが、今すごく頑張っていただいているのが主婦4人を主体とした40代ですね。今までと違った職人を作り上げていくことを考えています。従業員は全員で13名ですが、ほとんどの従業員が簡単な作業もこなせます。自称日本で一番棕櫚ほうき職人が多い工房だと思います」
晴の輔 「深見産業」さんの棕櫚ほうきを作っている職人さんは、40代の主婦の方なのですね!かっこいい!
深海「そうなのです。凄くカッコいいです。」
深海「『ほうき一本でお掃除してください』とは、私は推奨しておりません。現代社会の中で便利な道具は次々と生み出されている中で、ほうきという単語は、小さいお子様から高齢の方まで、その単語を知らない方はいらっしゃらないです。その中で私は『掃除機と併用して使ってください』とお客様にご説明させていただいています。なかなか掃除機で届かない所を払拭でき、隅々まで掃けるのが『ほうきの大きな特徴』です。ごみを真ん中に集めて掃除機で吸っていただけると掃除の時短にもなります」
晴の輔 なるほどなるほど。役割分担ですね。
深海「得意分野を分担するのです」
晴の輔 深海さんが思う棕櫚ほうきの魅力は?
深海「一番の魅力は長持ちすること、耐久性ですね。棕櫚は水に強く紫外線にも強い素材です。フローリングで使うのがベストですので、是非とも現代社会のフローリングが多い間取りの中で使っていただきたいです。そして『子供が生まれました、棕櫚ほうき新調しました』など購入から60年経って還暦迎えた時に、まだ残っているほうきだと僕は思うんですよ。それぐらい長いこと持つことが『棕櫚ほうき』の魅力だと思いますね」
深海「そうですね。私は『ほうきマニア』で、いろんなほうきを集めているのです。その中でも60年前のほうきも手元にあって現役で活躍しております。まだまだ使えます。」
晴の輔 道具を丁寧に使う気持ちが、部屋をきれいにすることに繋がっていく。
深海「おっしゃる通りでございます」
晴の輔 普通のほうきと棕櫚ほうき。掃き比べじゃないですけども今それをやりたいなって気持ちになっています。
深海「(笑)」
「どっちだ!?晴の輔」
毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーです。
晴の輔さんが、棕櫚ほうきを使って掃除をしたい場所は・・・
「フローリングの自分の部屋を掃除したい」
それとも
「畳の和室を掃除したい」
どっちだ!?晴の輔
おぉン、もうね、どっちも棕櫚ほうきで掃除してみたいけど…選ぶなら、え~あ!決めました!
「ごめん!今回は選びません」
今日は「和歌山県海南市に棕櫚ほうきの工房が誕生!和歌山県海南市に棕櫚ほうきの工房が誕生!」というトピックスでお届けしました。うまく使えば60年持つ棕櫚ほうき、それを作っている職人さんは40代の女性が多いというのに驚きました。作っている姿をライブで見られるのですもんね!会いに行ける職人さんですよ!
そんな「Broom Craft」に
それでは、次回もお会いしましょう。立川晴の輔でした。
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