高田文夫のおもひでコロコロ

2023.11.06

第76回『発表!35周年』

11月だと言うのに町行けばTシャツ。
磯山さやかの写真集が売れてるとのこと。30代最後の「and more」の次は40代最初の写真集、こうなったら50代、60代でも出版して欲しい。マシュマロボディからキミマロボディまで…日々、是 精進。
そんな中「大ちゃん」の朝潮が亡くなっちゃった。最後のクレイジーキャッツ「わんちゃん」の犬塚弘も亡くなった。

 

そして唐突ですが――――――
はっぴょうしま―――――――――――す。
来年の6月28日(金)は空けておいてください。
ニッポン放送が開局70周年。「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」が放送開始35周年です。ひとえに私の努力のたまものです。
私は「ビバリー」の35年の前に「ビートたけしのオールナイトニッポン」で10年。最近みかけない景山民夫と「民夫クンと文夫クン」などという ふとどき極まりない番組もやっていてLFの半分以上は私が喋ってます。
そこで大告知です。

来週の11月13日(月)にはチケットの予約開始です。
オードリーの東京ドームには負けないよう一同がんばりますのでよろしく。
レギュラー陣全員の他にも、ひと目 私に会いたいと各界から角界までアッとおどろくゲストがやって来て、私と「フォーラムAトーク」です。35年の底力、ビバリーでつちかった芸能IQの高さ、志ららより年収の多い男の凄みをみせつけてやります。
噂によると「フォーラムA」は5,000人入れるとか。なかなか売れてないとなると、この75才の顔に泥をぬることになります。
人としての心があるなら、なるべくお早めに前売りを―――と「泣き売」のような事をしたところで大事な告知はここまで。
もし売れなかったら毎回毎回ここで同じこと載せるからな。
そっちがそう来るなら、こっちにも考えがあるからな。
大事な大告知が終れば、あとはテキトーに。ウソ、ウソ。

 

11月21日には談志の十三回忌。
なにかと周辺があわただしい。
21日 昼夜よみうりホールで「談志まつり」。

出版も様々あって、前に紹介した「談志百選」(中公文庫)に続いて談志の芸談と田島謹之助の写真で当時の高座がよみがえる「昭和落語家伝」(中公文庫)。この本の解説は立川談春。
中公文庫の談志シリーズは充実していて「新釈落語咄」(解説 太田光)、「酔人・田辺茂一伝」(解説 高田文夫)、「談志 受け咄」(解説 毒蝮三太夫)、「談志百選」(解説 立川志の輔)で、談春という具合だ。解説陣のセンスの良さである。

弟子連中もここへ来てさまざま出していて、「学校の先生」やったり「ワイドショーのレポーター」をやったりしていた頭のいい談笑が、師匠の衝撃の書と同タイトルで遺族からもOKをもらって「令和版 現代落語論」古典の談笑版改作もタップリ。
この男は料簡がいいから読んでやって下さい。

志らくの本は「談志ときどき高田と談春」の物語。あらためてこう読むと志らくの人生に私がどれだけかかわって来たのか――。
読み終って談志と私と志らく 談春のことを様々に思い…少し胸にジーン(柄にもなく)。
志らくオレにも言わせてくれ。「オレも談志という落語家が大嫌いだった」。

そして新規に立川流一門がよってたかって(私も)書いたのが「シン・談志が死んだ 立川流はどこへ行く」(小学館)

皆な優秀だから次々と本を出してゆく。表現者として堂々。いつも談志が言っていた。「卑屈になるな!」「売れる事が親孝行だ」
談志同様に昭和を1番表現する男。弟子・後輩達によって最も語り継がれる男 アントニオ猪木。
「news23」では夜中にコメンテイターまで登りつめた男・プチ鹿島。
1番小さい男が1番大きな男を考える。前の「水曜スペシャル」を考える本もよかった。ここへ来てマキタスポーツ、サンキュータツオに5ゲーム差をあけられてたが一気につめて来た。「東京ポット」は今 何時にいつやってるのか?どこでやってるのか分からないから全然きいてない。

映画館へ行ってまで見たのが「ゆとりですがなにか INTERNATIONAL」。2016年にTVでやっていたのが7年ぶりに――。やっぱクドカンは底知れぬ面白さだな。「ゆとり」だと言ってたのが「Z世代」があらわれて。オレも言いたいよ。「団塊ですがなにか」。

イイノホールまで野末陳平(91)連れて行って見たのが夢枕版『怪談牡丹灯籠』白石加代子×神田伯山+邦楽コラボレーション。

伯山の事務所が仕切ったらしいが大赤字だと。この邦楽「義太夫」「常磐津」「清元」のコラボだけでも40名以上。昼夜2回が完売でも赤字。講談ひとり身の公演とは訳が違うわ。

獏 脚色とあった。
2年程前か「身体が悪くて死にそうだ」みたいな事を雑誌に書いていたので心配して手紙やなんか出したのに……なんだピンピンしてLASTに拍手しながら出てきやがった。そうやって夢でも喰って生きてりゃいいや。「バクは死ななきゃ治らない」ってネ。(これは浪曲「石松代参」の名台詞。近頃は ことわらないとシャレも通じないからな。「バクとハサミは使いよう」である。)

そんな訳で私を愛してるなら35周年 本当にたのむわ。チケット売れなかったら山崎まさよし出しちゃうぞ。

 

11月6日

 

高田文夫

 

  • ビバリーHP導線
筆者
  • 高田 文夫
    高田 文夫
    高田 文夫

    高田 文夫

    1948年渋谷区生まれ、世田谷育ち。日本大学芸術学部放送学科在学中は落語研究会に所属。卒業と同時に放送作家の道を歩む。「ビートたけしのオールナイトニッポン」「オレたちひょうきん族」「気分はパラダイス」など数々のヒット番組を生む。その一方で昭和58年に立川談志の立川流に入門、立川藤志楼を名乗り、'88年に真打昇進をはたす。1989年からスタートした「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」は4半世紀以上経つも全くもって衰えを知らず。