あなたは、「練り物」と聞いて、何を思い浮かびますか?
魚肉の練り製品として、昔から親しまれている食べ物といえば、かまぼこ。僕は先週「崎陽軒」の「シウマイ弁当」食べていて、その中にかまぼこが入っていましたよ。それと、よく食べるのが「カニカマ」。細長くてビニールで巻いてあって、吸い出すようによく食べています。人生でカニを食べた回数より「カニカマ」を食べた回数の方が断然多いですね。皆さんもそうですか?そんな「カニカマ」が登場したのは、昭和40年代の終わり頃。その後、風味食感共に、本物のカニに、そっくりの繊維状の製品が登場して、瞬く間に大ヒットしました。当時のかまぼこ業界にとって、革命的な新商品だったのでしょう。そして今、かまぼこ業界に革命を起こす新商品に、開発チャレンジしている方がいるのです。舞台は「笹かまぼこ」でも有名な宮城県の気仙沼市。「三陸フィッシュペースト」というかまぼこを製造販売している会社があり、そこが先月ある商品の販売をスタートさせて注目を集めています。その商品名は「BBタコB」!名前だけ聞くとさっぱり分かりません。一体どんな商品なのか?
「三陸フィッシュペースト株式会社」代表、及川善弥さんにお話し伺います。
晴の輔 名前が「BBタコB」とインパクトあります。どんな商品なのですか?
及川「これは『ビューティフル ボディ タコボール』の頭文字を取ったものです。」
晴の輔 かまぼこ屋さんが作った「たこ焼き」。
及川「そうです。小麦粉を使わずに、タンパク質を使います。カマボコは魚肉タンパク質なのですけど、『BBタコB』は、鶏ムネ肉と大豆のタンパク質も、一緒に練り合わせて生地を作って、それを小麦粉の代替えにしました。」
晴の輔 味も淡泊なのですか?
及川「(笑) 味は、魚肉タンパク質だけだと、『かまぼこの食感』になるのですけど、他のタンパク質を入れることによって、ジューシーでふわっとした食感になっています。」
晴の輔 かなりたこ焼きに近い。
及川「どちらかというと、お好み焼きを丸めたような食感ですね。」
晴の輔 本物のたこ焼きよりも、海の幸に近づいた。
及川「そうですね。三陸ではタコが有名ですが、そのままではなく、3歳の子供さんから安心して食べてもらえるようにと、タコを細かく刻んで入れております。」
及川「上手いこといいますね。(笑) はい、練りました。(笑)」
晴の輔 名前の話に戻りますけど「ビューティフル ボディ タコボール」だから健康的なのですか?
及川「健康的に作っておりまして、タンパク質は、通常のたこ焼きの2倍。脂質とエネルギー、炭水化物が1/2。無添加・グルテンフリーなので、安心して食べられます。」
晴の輔 ソースはかけるのですか。
及川「ソースとマヨネーズをかければ、もうたこ焼きなのですけど、水に溶けにくい性質がありまして、『豆乳鍋』や『おでん』にもよく合います。」
晴の輔 作ろうと思った発想は?
及川「当社は『笹かまぼこ』を中心に売っているのですけども、コロナ禍で、全くお土産が動かなくなってしまいました。ご自宅で何か楽しめるものはないかと、調査をしたところ、小麦粉を使用した製品が物凄く売れていて、『たこ焼き』『お好み焼き』なら行けるかもしれないと考えました。」
晴の輔 世間の流れを読んだ。
及川「(笑) 小麦粉が苦手な人もいますし『健康的なものを作れる』自信がありました。」
晴の輔 他にも新しい商品開発していそうですね。
及川「昨年2月に、冷蔵庫を使わずに常温で持ち運べる、かまぼこを開発しました。夏場ですと、『要冷蔵商品』となり持ち運びができませんので。」
及川さんは「かまぼこ」にどれくらい携わってきたのですか。
及川「僕で6代目のかまぼこ屋です。僕が生まれた年が、ちょうど創業100年目の年でした。140年ぐらい続いておりまして、生まれた時から『かまぼこ屋を継ぐこと』が決まっていたみたいな感じで、最初はすごく嫌だったのですけど。」
晴の輔 100周年で生まれた子って、それはもう「かまぼこの神様」が授けたという感じがします。
及川「他のことをやりたい時期もあったのですが、ご先祖様が上手くやってくれたのでは。(笑)」
晴の輔 新しいものを開発されていますけど、それ以上に伝統を背負われていますね。
及川「原理原則と伝統を大切にしていくことが、新しい開発に繋がると信じているので、大事にしていきたいなと思っています。」
晴の輔 「BBタコB」は現代的な響きですが、その奥に伝統を感じました。
及川「ありがとうございます。」
晴の輔 かまぼこの良さ、魅力とは?
及川「かまぼこは900年の歴史があり、日本の伝統食品です。」
「どっちだ!?晴の輔」。
毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーでございます。
「晴の輔さんが今、食べたいのは・・・
『BBタコB』
それとも
『常温で持ち運べるかまぼこ』
どっちだ!?晴の輔」
ああ、元々たこ焼きはね、好きだからなぁ…でもこれはね…
決めました!
「常温で持ち運べるかまぼこ」
あえてノーマルのかまぼこを選びました。かまぼこでしょ?ラジオでの僕の、
今日は「宮城県気仙沼市から、かまぼこ業界に新風を巻き起こす新商品!『BBタコB』とは??」というトピックスでお届けしました。小麦粉を使わない「たこ焼き」。鍋に入れても美味しい「たこ焼き」。及川さんは、かまぼこ屋の6代目で、創業100年の年に生まれた!そう聞くと何でしょう「100」という数字の一まるまるが、たこ焼きに見えてきました。
そんな「ビューティフル・ボディー・タコ・ボール=BBタコB」に
興味がある方は、コチラ「三陸フィッシュペースト」のホームページをチェックしてください!
それでは、次回もお会いしましょう!立川晴の輔でした。
-WEB版こぼれ話し1-
晴の輔 アイディアのきっかけは?
及川「気仙沼と南三陸で仕事をしているのですが、東日本大震災で、全て流されてしまいました。その時、避難所の非常食を美味しくないといった、子どもの声がありました。保護者たちは『こんな状況に何をいっているのだ!』と怒鳴っているのを、見た時に、普通に美味しい保存食があればいいなと思ったのがきっかけです。実体験は大きいです。そこから『子どもたちの笑顔のために未来食をつくる』という思いで『かまぼこ』を作っています。」
-WEB版こぼれ話し2-
晴の輔 900年の伝統がある「かまぼこ」ですが、伝えたいことは?
及川「今までの技術・伝承を、受け継ぐだけではなく、『かまぼこ』にこだわるというより、魚肉タンパク質という分野にこだわっていきたい。まだまだ科学的にも、食感的にも、健康的にも、可能性を持っているものだと思います。今までに無かったものを開発してまいりたいですね。」
晴の輔 さらに練っていくのですね。
及川「健康食をより楽しめる食文化づくりに、挑戦します。練りまくってまいります。(笑)」
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