スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.04.07

2023年4月3日(月)

野菜の中で、焼いたり、薬味や鍋料理などに使われるもの

『ネギ』についてです。

 

■今週(4/3~4/7)のテーマ:『ネギ』

 

4/3(月)  『ネギの歴史と種類』

 

ネギの原産地は、中国西部や中央アジア北部などといわれています。

中国では2000年以上前、紀元前の時代から食べられていたといわれていて、

日本には朝鮮半島を経由して伝わってきました。

 

8世紀の奈良時代に書かれたとされる歴史の本『日本書紀』に、

『ねぎ』という言葉が登場していることから、

既にこの時代には栽培されていた・・・と考えられています。

 

そんなネギですが、大きく2つの種類に分けられます。

ひとつは『根深(ねぶか)ねぎ』です。

『白ねぎ』ですとか、『長ねぎ』ともいいます。

 

“上が緑色”で“下が白い色”をしたネギが、

この根深ねぎです。

根深ねぎの緑色の部分が『葉』で、

白い部分は『茎』だと思っている方、いらっしゃるかもしれませんが、

実はどちらも『葉』なんだそうです。

 

そして、ネギの茎があるのは、根っこのほうのの

ごく短い部分だけなんだそうです。

 

そして、もうひとつのネギの種類は『葉ねぎ』です。

『青ねぎ』ともいいます。

根深ねぎが太いのに対し、葉ねぎは細いのが特徴で

東日本では一般的に『ネギ』といえば根深ねぎのことを、

西日本では葉ねぎのことを指すそうです。

 

【感想】

昔、京都の友人に“関東の人はネギの白いところを食べるんやってなぁ。

ウチら青いところしか食べへんで“と言われて、ビックリしたことがありますが、

京都の九条ねぎはなるほど。

緑のところのほうが面積を占めていますよネ。

 

私、ネギ大好き!

お味噌汁にしても、お豆腐の薬味にしても、

おうどんにも絶対にあってほしい食材です。

あの香りがたまらんですネ。

 

 

4/4(火) 『根深ねぎ①』

 

根深ねぎは『白ねぎ』、『長ねぎ』ともいいます。

白い部分を食べますが、色が白いのは

“土の中に深く埋めて育てているため”だそうです。

土の中の部分は日の光が当たらないので、白くなるそうなんですネ。

 

そんな根深ねぎですが、

『千住』と『加賀』の2つのグループに分かれます。

 

千住ねぎは夏だけでなく、冬にも成長するタイプで、

現在、お店に並んでいる一般的な根深ねぎが、このタイプになります。

 

千住ねぎは16世紀の終わり頃、大阪から江戸に来た方々が

栽培したのが始まりで、当時、ネギといえば緑の部分を食べる

葉ねぎ(青ねぎ)のことだったそうです。

ところが、江戸の気候が関西に比べて寒いため、

霜で枯れてしまったそうなんですネ。

 

そこで、土に埋まっている白い部分を食べるようになりました。

さらに白い部分を長くするため、土の中に植えたあと、

株の部分に土を盛る『土寄せ』というのをするとことで、

現在のような形になったそうです。

 

そして現在の足立区千住地区などでも、

栽培されるようになったことから、

『千住ねぎ』と呼ばれるようになったそうです。

 

【感想】

結構、ネギって地名が付いている場合が多いですよネ。

他にも埼玉の『深谷ねぎ』ですとか、『〇〇ねぎ』っていうのは

各地にあるような気がします。

 

ネギの一番美味しい季節は、私は冬だと思っていましたが、

考えてみると1年中あって、ありがたいですよネ。

 

根深ねぎは、関西と江戸の気温の違いで生まれたんですネ。

色が白くてツヤツヤして、何のお料理にも

甘さと香りを足してくれるネギ。

本当に便利で大好きです。

 

 

4/5(水)  『根深ねぎ②』

 

『白ねぎ』、『長ねぎ』とも呼ばれる『根深(ねぶか)ねぎ』ですが、

『千住』と『加賀』の2つのグループに分かれます。

 

千住ねぎの仲間に、『赤ねぎ』があります。

鮮やかな赤紫色をしたネギで、山形県庄内地方の『平田赤ねぎ』、

茨城県の『ひたち紅っこ』、『レッドポアロー』といった

ブランドがあります。

 

そして加賀ねぎは、夏に成長して冬に成長が止まるタイプです。

白い部分が太いのが特徴で、ネギの代表的な品種のひとつ、

群馬県の『下仁田ねぎ』もこの仲間です。

 

他にも、石川県で古くから栽培されている加賀野菜の1つ、

『金沢一本太ねぎ』や信州・長野の伝統野菜『松本一本ねぎ』なども、

この加賀ねぎの仲間になります。

 

松本一本ねぎは、曲がっているのが大きな特徴です。

これは夏の暑い時期に、一度掘り上げて植え直す『植え替え』という

栽培によるものだそうです。

その際、真っすぐに植えるのではなく、斜めに植えることで、

上に伸びようとするネギにストレスがかかるそうなんですネ。

これによって甘味が増すのと同時に、白い部分が曲がって育ち、

柔らかくなるそうです。

 

同じ松本一本ねぎでも、『植え替え』をしないものは

曲がらずに真っすぐ育つだそうです。

 

【感想】

へぇ~、『松本一本ねぎ』、曲がるように育てるんですネ。

ストレスがかかるから甘くなるって、困難に打ち勝つために、

何か物質が出るんですかネ。

ホントに動植物の世界って、おもしろいですネ。

 

『下仁田ねぎ』、これは鍋物に最高ですよネ。

こちらは『加賀ねぎ』という種類だったんですネ。

 

ネギといっても、いろんな種類があるんですネ。

ネギの世界は深いです。

 

 

4/6(木)  『葉ねぎ』

 

『葉ねぎ』は『青ねぎ』ともいいます。

代表的な品種に『九条ねぎ』があります。

暑さや寒さに強いので、1年を通して栽培されています。

九条ねぎは京都が発祥ですが、現在は西日本でも多く

栽培されています。

 

同じネギでも根深ねぎは、白い部分を食べますが、

九条ねぎのような葉ねぎは、緑の葉の部分を食べます。

 

さらに同じ九条ねぎでも、『九条太ねぎ』は主に鍋料理に、

『九条細ねぎ』は薬味やお料理の彩りに使われています。

 

また九条細ねぎの中で、福岡県で生産されるネギのことを

『博多万能ねぎ』といいます。

栽培方法を工夫して、まだ若いうちに収穫した葉ねぎです。

“生で食べてもよし、煮てもよし、薬味としてもよし”と

まさに“万能”なネギです。

 

この『万能ねぎ』という名前ですが、

福岡県のJA筑前あさくらで生産された小ねぎの登録商標で、

東京で流通させるために、『朝倉』の名前ではなく、

知名度の高い『博多』の名前が付けられたのだそうです。

 

そして、葉ねぎを“芽吹いた直後に収穫したもの”のことを

『芽ねぎ』といいます。お寿司などに使われますよネ。

 

【感想】

『博多万能ねぎ』、これあると便利ですよネ。

私は一度に全部細かく切って、タッパーに入れて小分けにして使いますが、

ちょっと切るのが面倒ですが、あると本当に便利です。

 

白いところがちょっとしかないんですよネ。

これは“若いうちに収穫する”ということがポイントですネ。

外からはパリッと見えるけど、やわらくて甘いのは、そういう理由なんですネ。

 

芽ねぎのお寿司も美味しいですよネ。

やっぱりネギって最高!

 

 

4/7(金)  『ネギの豆知識』

 

ネギの都道府県別の収穫量ですが、

2021年(令和3年)のデータによりますと、

一番多いのが埼玉県で、2番目が千葉県、3番目が茨城県です。

割合にするといずれも約12%ですが、

ほんの少しの違いで、この順位になっているそうです。

以下、北海道、群馬県、長野県、大分県と続きます。

 

そんなネギですが、タマネギと同じように、

独特の匂いのもとである『硫化アリル』という成分を含んでいます。

この硫化アリルですが、殺菌作用があることで知られています。

 

さらに硫化アリルの中には、ブドウ糖をエネルギーに変換する際に

必要な栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持を助けてくれる

ビタミンB1の吸収を高める働きをするものがあります。

 

さらに胃腸の働きを整えたり、食欲を増進させたり、

体を温め、疲労を回復してくれる効果が、

ネギにはあるといわれています。

 

最後に、『葉ねぎ(青ねぎ)』の仲間、『万能ねぎ』によく似た野菜に、

『わけぎ』や『あさつき』がありますよネ。

その違いですが、一例として“球根がない”のが『万能ねぎ』で、

“球根がある”のが『わけぎ』や『あさつき』だそうです。

 

さらに、同じように球根があり、“葉が細い”のが『あさつき』で、

“葉が太い”のが『わけぎ』だそうです。

 

【感想】

ネギって、お料理の主役になることは少ないと思いますが、

なくてはならない名優のようなものだと、私は思います。

 

煮ても焼いても良し。

甘さと香りを添えてくれるやさしい食材。

本当に本当に、ネギ大好きです。

 

 

【今週の感想】

 

新年度になり、この番組も4年目を迎えました。

これも平日の朝、聴いてくださっている全国のリスナーの皆さまのおかげです。

本当にありがとうございます。

そして引き続き、4年目もこの番組をよろしくお願いします。

 

そんな新年度の始まりとは、まったく関係がない『ネギ』が

今週のテーマでしたが(笑)、とっても身近な野菜ですよネ。

 

“そのまま焼いて食べるのが好きです”とか、

“油揚げを焼いた上にのせて食べるのが好きです”とか、

“クタクタに煮たのが好きです”、“青ねぎ派です!”などなど、

いろいろネギに対する熱い想いが番組に寄せられました。

・・・皆さんも私と一緒で、ネギがお好きなんですネ。

なんか嬉しくなりました。

 

 

【お知らせ① 次週(4/10~)からのテーマ】

 

私も愛用しています。『万年筆』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/