スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.03.31

2023年3月27日(月)

私の学生時代とは大きく変わっていてビックリです。

『学生服』についてです。

 

■今週(3/27~3/31)のテーマ:『学生服』

 

3/27(月)  『学生服の歴史①』

 

1879年(明治12年)、学習院で“海軍式の制服”を採用したのが、

日本の学生服の始まりとされています。

当時、学生服には“学生同士での経済的な格差をなくす”ですとか、

“学生としての意識を高める”といった目的があったそうです。

 

その後、男子の制服は『詰襟型の上着』と『形や色が定められた帽子』の

組み合わせが主流になりました。

 

その一方で、東京師範学校・女子部(現・お茶の水女子大学)では

“西洋風の服装”、『洋装』を導入しましたが、

それでも“着物に袴”という『和装』を制服とする学校が

多かったそうです。

 

大正時代の中頃になると、洋服の普及とともに

『背広型』の制服が誕生しました。

また女子の制服も和装から、西洋の水兵服の『セーラー服』に

スカートを合わせた制服が増えていきました。

 

昭和になってからも学生服は広まっていきましたが、その後、

戦争の色が濃くなるにつれて、物資の不足から

制服も規制されるようになりました。

そして男子は『国民服』と呼ばれる、軍服に似たカーキ色の上下の服が

『標準服』として定められ、制服を兼ねるようになりました。

 

また女子の『標準服』には、いくつか種類がありましたが、

そのひとつが『防空着』です。

こちらは“もんぺ”と呼ばれる、足首で絞ったズボンのような服です。

 

【感想】

制服を初めて買ってもらったのは、中学に上がる時。

セーラー服をハンガーにかけて、

“明日、登校するんだな”ってながめた時、

ちょっと大人になった気がして、嬉しかった思い出があります。

 

 

3/28(火) 『学生服の歴史②』

 

昭和の戦時中、規制されていた学生服ですが、戦後になると

男子は『詰襟』、女子は『セーラー服』が学生服として復活します。

 

その後、『ワンピース型』や『ジャンパースカート型』といった

バリエーションも登場しました。

また1960年代後半には、『ブレザーの制服』が登場します。

 

そんな中、1970年代後半には、ドラマや漫画の影響から

“ツッパリ”がブームとなり、それに伴い、本来ですと応援団が着る

男子の詰襟の制服が話題となりました。

 

この制服は『変形学生服』と呼ばれ、具体的には上着の丈が長い

『長ラン』や、逆に丈が短い『短ラン』、

ズボンの太ももの部分の幅が広く、逆に裾の部分が細い、

『ボンタン』などです。

 

また女子の場合、“短い上着”に、足首が隠れるくらい

“丈の長いスカート”の制服は、『スケバンファッション』とも

呼ばれていました。

 

そして1980年代半ばになると、ブレザーにタータンチェックのスカートを

合わせた制服が登場し、人気となり、それ以降、『ブレザーの制服』が

多くの学校で採用されるようになりました。

 

さらに2000年代になると、“機能的な制服”が主流になり、

また、『男女兼用デザインのブレザー』など、

“多様性を認め合える制服”が登場しています。

 

【感想】

学生服って、時代の流れがありますネ。

私の学生時代は、全国的に『ツッパリブーム』でしたネ。

 

制服という決まった形に、みんな少し自分流にカスタマイズして持っていましたネ。

あと制服の下に、寒いからジャージをはいたりしていましたネ。

これは色気ゼロです(笑)

 

 

3/29(水)  『セーラー服』

 

西洋文化の影響が、色濃く反映されるようになった大正時代。

そんな中、誕生したのが『セーラー服』の学生服です。

 

1920年(大正9年)、京都の平安女学院が

セーラー服を制服として採用しました。

こちらのセーラー服ですが、専門家の方によりますと、

素材や縫い方、デザインなど、すべての面において、

一般的に広く知られるセーラー服とは違っていて、

“独創的で文化的にも価値の高いもの”とされているそうです。

 

当時のセーラー服の写真を見ますと、

コートのようなワンピースのような、

上下がつながっていて、とっても上品でエレガントです。

“知性を感じる装い”っていうのでしょうかネ。

 

さらにその翌1921年には、福岡県の福岡女学院が

セーラー服を制服として採用しました。

こちらのセーラー服ですが、アメリカ人のエリザベス・リーさんという

女性の校長先生が着られていた、ご自身のセーラー服を参考にして

作られたものだそうです。

当時の写真を見ますと、平安女学院さんのセーラー服とは違って、

上下がセパレートになっています。

 

さらにこの年、愛知県の金城学院が、

セーラー服を制服として採用しました。

こちらのセーラー服ですが、襟と胸の部分に白い線が2本、

さらに袖の部分にも白い線が入っています。

 

そして、お腹の真ん中あたりまで、大きく切り込みが入っていますが、

これを『名古屋襟』と呼ぶそうです。

 

【感想】

さすが、このお嬢様学校のセーラー服は、

本当にそれぞれに上品で素敵です。

 

私の学生時代は、薬師丸ひろ子さん主演の映画

『セーラー服と機関銃』が大ヒットして、

薬師丸さんのセーラー服姿が模範でしたネ。

 

 

3/30(木)  『学生服の豆知識①』

 

男子が着る詰襟の制服は、一般的に『学ラン』と呼ばれています。

“学”は“学生の学”の意味ですが、

“ラン”とは何なのでしょうか?

 

諸説ある中、江戸時代、特定の人たちの間で使われていた

“舶来の反物”のことを指す言葉、『ランダ』の略・・・という説が

定説になっているそうです。

この『ランダ』とは、『オランダ』の意味で、

“オランダの人が着るような服”を指して、そう呼んでいたそうです。

 

また当時、洋服のことを“オランダの服”の意味で、

『蘭服(らんぷく)』と呼ばれることが多かったそうです。

そこから『学ラン』とは、『学生蘭服』の略とも

考えられるそうです。

 

そんな『学ラン』の第2ボタンを、卒業式のあとに

好きな人からもらったり、渡したりする風習があります。

 

これは第二次世界大戦の時、招集された学生たちが戦地に向かう際、

“好きな女性に何か自分の思いが伝わる大事なものを・・・”と

渡したのが、学生服の胸の第2ボタンだったそうです。

 

ボタンの中でも第2ボタンが選ばれたのは、

学生服は“学生の証”であるのと、

自分の肌身に接していたものであること。

さらに“胸=心”に一番近い位置にあるのが、

第2ボタンだったから・・・だそうです

 

【感想】

“第2ボタンをもらう”、これあこがれましたネ。

結局、もらった記憶はありません(苦笑)

 

でも、戦地に向かう大切な人からもらったら・・・と想像すると、

胸が張り裂けそうです。

これは今でも渡す風習があったりするのかな。

 

斉藤由貴さんの♪制服の胸のボタンを・・・という歌がありますよネ。(『卒業』)

これは文化として残していけたらイイな・・・と思います。

 

 

3/31(金)  『学生服の豆知識②』

 

様々な企業が学生服の製造や販売をされていますが、その中でも

代表的な学生服のひとつが、岡山県にあります

菅公(かんこう)学生服株式会社さんの『カンコー学生服』です。

『菅公』とは、菅原道真公のことを指しているそうです。

 

そして、学生服のブランド名を『菅公』にしたのは、

創業の地であり、現在も工場があります岡山県倉敷市の児島地区は、

道真公が九州への左遷の際、立ち寄った場所でもあるそうなんです。

そういった“道真公ゆかりの地”であることから、

“学問の神様”で“天神様”でもある『菅公』は、

学生服のブランド名にふさわしい・・・と考えられたそうです。

 

この『カンコー学生服』と並んで、代表的な学生服のブランドに

株式会社トンボさんの『トンボ学生服』、

明石スクールユニフォームカンパニーさんの

『富士ヨット学生服』などがあります。

 

【感想】

学生服は時代とともに進化していますが、

私の母校、茨城県にある高校の現在の制服の写真を見ますと、

全然違う!

 

シングルブレザーにリボンに、チェックのスカートかぁ・・・

私の頃はWボタンのブレザーに、上下同じ生地のものでしたし、

なにより女子校でしたから、男子はいませんで、

今は共学になっているんですネ。

 

学生さんは制服とともに、楽しい思い出をたくさん作ってほしいですネ。

 

 

【今週の感想】

学校の制服については、リスナーの皆さんも

いろいろ思い出があるそうで・・・

確かに学生時代にしか着ることができませんから、

青春の1ページのひとつでもありますよネ。

 

また制服がなかった方にとって、

服装は自由であった一方で、

今日は何を着て行こうか?というのが、

悩みのひとつでもあったそうです。

 

今は特に女子の制服が可愛くてオシャレで、

そんな制服で学生時代を過ごしたら、

また違ったものになったのかな・・・なんて思ったりしました。

 

 

【お知らせ① 次週(4/3~)からのテーマ】

 

野菜の中で、焼いたり、薬味や鍋料理などに使われるもの

『ネギ』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/