スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.03.10

2023年3月6日(月)

春を代表するお花に“桜”があります。

日本にはそんな“桜”が名前についたものが、たくさんあります。

そこで『名前に“桜”がつくもの』についてです。

 

■今週(3/6~3/10)のテーマ:『名前に“桜”がつくもの』

 

3/6(月)  『桜湯』

 

『桜の便り』という言葉があります。

これは”桜の花が咲いた様子を知らせること”という意味で、

まさに桜は“春の訪れを告げるお花”の代表です。

 

そんな桜を使った飲みものに、『桜湯』があります。

『桜茶』とも呼ばれています。

桜の花びらを、梅酢とお塩で漬けたものを、

お湯に注いだものです。

 

そんな桜湯に使われる桜のお花は、満開前の八重桜です。

お湯を注ぐことで、淡いピンクに色づき、

ほのかな塩味と桜の香りがします。

 

桜湯は“見た目の美しさ”はモチロンですが、

“お湯の中でお花が開く”ということで、

“おめでたいもの”とされています。

 

そんなところから、婚礼や結納、お見合いといった、

お祝いの席で出されることが多いです。

また桜湯が、お祝いの席で出される理由として、お煎茶ですと、

“お茶を濁す”ですとか、“茶々を入れる”といったことを

連想させるから・・・なのだそうです。

 

そういった理由から、一点の濁りもなく澄み切った桜湯は、

縁起が良くて、見た目も華やか・・・ということで、

“おめでたい席での定番”となったそうです。

 

【感想】

桜茶って本当に風流で可憐で

美しい飲み物ですネ。

満開前の八重桜なんですネ。

色が美しく華やかで、よくこれ考えましたネ。

 

それにしても、“桜”という文字が入ったモノ、

たくさんありますよネ。

 

 

3/7(火) 『桜餅』

 

桜餅は、あざやかでキレイな桜色をした、

春の季節に欠かせないお菓子です。

そんな桜餅ですが、『関東風』と『関西風』の2つの種類があります。

 

『関東風の桜餅』ですが、小麦粉などの生地を焼いた薄い皮で

餡を巻いた、クレープ状のお餅です。

塩漬けにした桜の葉が3枚使われているのが、一般的です。

 

江戸時代の後半、江戸・隅田川沿いにあるお寺、

長命寺(ちょうめいじ)の門番の方が編み出したことから、『長命寺』

または『長命寺餅』と呼ばれています。

 

それに対して『関西風桜餅』は、もち米を使った皮で餡を包んだ

“おはぎ状”のお餅です。

『関東風』は、塩漬けにした桜の葉を3枚使いますが、

『関西風』は1枚です。

 

この『関西風桜餅』の生地に使われる粉のことを、

『道明寺粉(どうみょうじこ)』といいます。

大阪・藤井寺市にあるお寺のことです。

こちらのお寺で『関西風桜餅』が初めて作られ、その後、

“保存食”として重宝されるようになったそうです。

 

“道明寺粉で作られる桜餅”ということで、

『道明寺』とも呼ばれています。

 

【感想】

そうなんですよネ。

関東と関西では、桜餅が違うんですよネ。

どちらも美味しい。

そしてどちらも“お寺の名前”が付いています。

関東のほうが、ややサッパリしている感じですかネ。

 

私、子どもの頃は塩漬けにした桜の葉っぱ、

苦手だったんですけど、いつ頃なのかハマってしまい、

春に欠かせない和菓子となりました。

この独特な風味、たまりませんよネ。

 

 

3/8(水)  『魚の名前』

 

『桜魚(さくらうお)』という言葉があります。

これは“桜の花が咲く頃に獲れるお魚”という意味で、

主に『ワカサギ』ですとか、『小さなアユ』のことを指しています。

 

そして、名前に“桜”が付くお魚に、『桜鯛』があります。

真鯛の中で、“桜の花の咲く頃に水揚げされる鯛”のことを

『桜鯛』といいます。

 

真鯛はこれから初夏にかけて、産卵期を迎えるために、

この頃からエサをたくさん食べるようになります。

そして、繁殖を控えたメスの体は、ピンクに色づくそうです。

ちょうど桜が咲く頃に、ピンクに色づくことなどから、

『桜鯛』と呼ばれているそうです。

 

そして同じ“さくらだい”でも、カタカナ表記の

『サクラダイ』というのもいるそうです。

 

こちらも鮮やかな赤い色をしたお魚ですが、真鯛の仲間ではなく、

『ハタ』というお魚の仲間だそうです。

大きさも15cmほどだそうですから、

真鯛に比べると小さいんですよネ。

 

他にも、桜の季節に獲れ、身の色がほんのり桜色していることから、

その名がついたとされる『サクラマス』や、体の中の赤い色素が、

桜色に見えることが由来とされる『桜えび』などがあります。

 

【感想】

桜鯛と真鯛は違うものだとばかり思っていました。

季節と色で、“桜”という名前が付く・・・

やはり桜というお花は、みんなが大好きで、

私たちの心に深く浸透している・・・ということですよネ。

 

でも、カタカナ表記のサクラダイは鯛ではない・・・というのも

衝撃の事実でしたネ。

 

 

3/9(木)  『地名①』

 

日本には“桜”の名前がつく地名が、たくさんあります。

例えば、鹿児島県の『桜島』です。

 

 “火山”というイメージがある桜島ですが、

名前の由来には諸説あります。

例えば、10世紀の平安時代の中頃、京都からこの地にやって来た

桜島忠信(さくらじま・ただのぶ)さんの名前に由来するという説。

 

日本の神話に登場する”桜の霊”、『木花咲耶姫(このはな・さくやひめ)』が

桜島にある月讀神社(つきよみじんじゃ)、

通称“五社大明神社(ごしゃだいみょう じんじゃ)”に祀られていて

“さくやじま”と呼ばれていたものが、『桜島』となったとする説。

 

そして古代の大噴火の時、桜の花びらが海面に浮かんでいたので、

『桜島』と名づけたとする説・・・などがあります。

 

そして、こちらは“島”ではありませんが、

『桜島』という名前の町が、大阪市此花区(このはなく)にあります。

 

こちらの名前の由来ですが、この地にあった新田を

守るために造られた、桜並木の堤防・桜堤の“桜”と

その土地の埋め立ての権利者、島徳蔵(しま・とくぞう)さんの名字の

“島”を合わせたことに由来するそうです。

 

他にも、『桜島』とつく地名には、三重県鈴鹿市の

桜島町(さくらじまちょう)などがあります。

 

【感想】

桜島という地名は結構ありますよネ、きっと。

パッと鹿児島県の桜島を思い浮かびますが、由来の説は様々。

それに、島じゃないのに“桜島”という地名もあるんですネ。

どうやら、木花咲耶姫にまつわる地名のように私は思います。

 

私の友達の娘ちゃんも、名前に“さくら”という文字が入った可愛い子が

何人もいます。

アッ、映画『男はつらいよ』の寅さんの妹も、“さくら”サンでしたよネ。

 

 

3/10(金)  『地名②』

 

私のふるさと・茨城県には桜川市があります。

2005年(平成17年)に、岩瀬町(いわせまち)と

真壁町(まかべまち)という2つの町と、

大和村(やまとむら)という村が合併して誕生しました。

 

この『桜川』という名前ですが、一般の方からの募集によって

選ばれたものだそうです。

最終的に『桜川』が選ばれた理由ですが、この3つの町や村には

『桜川』という川が流れていて、“共通のキーワード”でも

あるそうなんですネ。

 

歴史的にも、“西の吉野、東の桜川”と言われるほど、

平安時代から“桜の名所”としで知られています。

それもあって『桜川のサクラ』は、国の天然記念物に指定されています

 

この桜川市と同じように、名前に“桜”がつく“市”に

奈良県桜井市があります。

この地名の由来ですが、この地にあります

若櫻神社(わかざくらじんじゃ)にある井戸に始まる・・・と

いわれているそうです。

 

5世紀頃、履中天皇(りちゅうてんのう)が、この井戸のそばに

桜を植え、井戸から湧き出る水を愛し、大切にされたことから

“桜の井戸”の意味で、『桜の井』と呼ばれたそうです。

これが“桜井”という地名の由来と考えられているそうです。

 

【感想】

日本中に“桜”という文字が入った地名は多いのではないでしょうか。

それだけ私たちは桜が大好きで、愛しているんですよネ。

 

お正月に入ると梅に始まって、ボケの花、

そして桜が咲いて・・・と、日本の春は本当に美しいですよネ。

日本人の心に寄り添うお花、桜です。

 

 

【今週の感想】

 

今回、名前に“桜”が付くものを、いろいろ紹介させていただきましたが、

紹介できたのは、ほんの一部でした。

今回は漢字の“桜”が付くものに限定させていただきましたが、

この字以外にも、ひらがな表記ですとかいろいろありますよネ。

 

そして後半2日間にわたって、“桜が付く地名”を

ご紹介しましたが、それこそ全国各地、

いろいろなところにあります。

こんなにあるんだ!とビックリしました。

 

それぞれ由来があるかと思いますが、

“桜が付く地名”って素敵ですよネ。

“桜”の漢字じゃなくても、“さくら”っていう言葉の響き、

私は大好きです。

 

 

【お知らせ① 次週(3/13~)からのテーマ】

 

“国民的スイーツ”と呼ばれるほど、とても人気のスイーツ

『プリン』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/