スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2023.01.06

2023年1月2日(月)

お正月にいただくものの1つ、『お餅』についてです。

 

■今週(1/2~1/6)のテーマ:『お餅』

 

1/2(月)  『お餅の歴史』

 

お餅は、日本で古くから作られてきた食べ物です。

餅米を蒸してから臼と杵を使って、

粘り気が出るまで、ついて作ります。

 

そんなお餅をお正月にいただく理由ですが、諸説あります。

その1つが、平安時代に宮廷の中で行われていた

『歯固めの儀(はがためのぎ)』という、

お正月行事に由来する・・・というものです。

これはお正月の三が日に、硬い食べ物を食べて歯を丈夫にして、

“健康”と“長寿”を願う行事です。

 

『年齢』の『齢』には、『歯』という字が含まれていますよネ

この漢字からもお分かりのように、

“健康と長寿のためには丈夫な歯が大切“と

考えられていたそうなんですネ。

 

こうした『歯固めの儀』が伝わって、

お正月にお餅をいただくようになった・・・といわれています。

 

さらにお餅は、特別な日である『ハレの日』に

神さまに捧げる神聖な食べ物で、そのお餅をお正月にいただいいて

お祝いする・・・という意味もあるそうです。

 

【感想】

“歯を丈夫にして長生き”、

そんないわれがあるとも知らず、

お雑煮やお汁粉にしたりして、

当たり前のようにお餅を食べていたんですネ。

 

私の実家はですね、

『お正月三が日にお餅を食べてはいけない』という

昔からの言い伝えがあって、四日目からいただくんですが、

“食べてはいけないっていう理由”を誰も知らないんですネ(汗)。

 

ウチと同じようなご家庭の方がいらっしゃったら、

ぜひその理由を教えていただきたいです。

 

 

1/3(火) 『鏡餅』

 

古くからお餅は、特別の日である“ハレの日”に、

“神様に捧げる神聖な食べ物”といわれていました。

その中でも鏡餅は、新年にお迎えする年神様へのお供え物で、

同時に神様からの頂き物と考えられていました。

 

この『鏡餅』という名前ですが、

『銅鏡(どうきょう)』の形に似ていることから、

そう呼ばれるようになったといわれています。

 

他にも鏡餅の丸い形には、“人の魂がこもる心臓”ですとか、

“社会や人間同士のお付き合いが円満であること”を表しているとも

いわれているそうです。

 

また、鏡餅は満月の形に似ていますよネ。

満月は別名『望月』とも呼ばれていて、

昔の人は“鏡餅を拝むと望みをかなえられる”と

信じていたそうです。

 

そんな鏡餅ですが、大きいお餅と小さいお餅が重ね合っています。

この2つのお餅は、『月』と『日』、『陰』と『陽』を表しているとも、

『福』と『徳』が重なって縁起が良いとも

伝えられているそうです。

 

そして、鏡餅の上に乗っているのは、柑橘類の橙(だいだい)です。

橙は木から落ちずに大きく育つことから、

“その家が代々、大きくなって落ちない”という縁起物からだそうです。

 

【感想】

昔、京都の代々伝わるおウチのお正月を

体験したことがあるんですが、

立派なお餅の上に橙、そして昆布とか干し柿とか、

あと何かお魚のお頭かなんか乗っていた記憶があるんですネ。

 

私は簡単なパックになっている鏡餅を買ってしまいますが、

どちらにしても、大切に飾ることが大切なんですネ。

 

 

1/4(水)  『鏡開き』

 

『鏡開き』とは、神様にお供えした鏡餅を下げて、

それをいただく風習です。

神様が宿ったお餅を食べることで、

ご利益をいただくと考えられています。

 

年神様がいらっしゃる1月7日までを『松の内』といいますが、

鏡開きは松の内が明けた1月11日に行うのが

一般的とされています。

ただし松の内を15日とする地域では、鏡開きを15日、

または20日に行うことがあるそうです。

 

武家社会の時代、武士はお正月になると、鏡餅を戦(いくさ)に使う

鎧と兜を納めた箱の上に、お供えしました。

 

そして、お正月が終わると、“神様からお力をお借りして、

戦に勝とう!“と、鏡餅をいただいていたそうです。

その際、鏡餅は木槌などで叩いて割って、お餅の中の

『神様のお力』や『福』を分かち合って食べていたそうなんですネ。

このことが“運を開く”に通じるため、

『鏡開き』と呼ばれるようになったそうです。

 

お餅を包丁や刀で切らずに割るのは、

『切腹』や『神様や人との縁を切る』につながるということで、

『縁起が悪い』と避けたから・・・といわれています。

 

こうした武家社会の風習が、のちに一般庶民にも広まって、

現代に伝えられたそうです。

 

【感想】

へぇ~、そういう意味があったんですネ。

確かにお餅、我が家でもナイフとかを使わずに、叩いて割っていましたネ。

武家社会の風習、生死と直結しているから、

縁起を担ぐ風習がたくさんあったんでしょうネ。

でもそれが今の時代にも伝わっているって、素敵ですネ。

 

 

1/5(木)  『お餅の雑学①』

 

お餅は日本に古くから伝わる食べ物ですが、

“臼と杵でついて作る、お正月限定の食べ物”でした。

その後、昭和の時代になると、年末にお米屋さんが作った

大きくて平たい『のし餅』を買って、切り分ける光景が

各ご家庭で見られるようになりました。

 

ところがのし餅の場合、時間が経つと硬くなったり、

カビが生えるというのがネックだったんです。

この“お餅とカビ”というのは、お餅を製造する食品会社の方にとって、

永遠のテーマだったそうなんです。

 

そしていろいろ試行錯誤する中、

現在の『新潟県食品研究センター』が、お餅を専用のフィルムで包んで、

熱湯で殺菌するという技術を開発しました。

これによって、お餅の保存期間が“約2週間”まで

延びたそうなんです。

 

この技術を取り入れて、それぞれの企業が“パッケージされたお餅”

『包装餅』の開発に乗り出しました。

そして昭和40年代になると、真空状態で殺菌包装されたお餅が

開発されたことで、季節を問わず、1年中、お餅をいただくことが

できるようになったそうなんです。

 

そして今では“お餅=1個ずつパックになった個別包装”のイメージが

完全に定着しています。

 

【感想】

子どもの頃、年末になると我が家の場合は、

和菓子屋さんからのし餅が何枚か届いて、

母が切り分けたのを、重ねて保管した思い出がありますネ。

そして確かに、カビも見覚えあります。

 

今は個別包装されているのが、完全にお餅のイメージですよネ。

今では“なかなかの長期保存できる食品”という

イメージすらありますよネ。

これはありがたい開発だったんですネ。

 

 

1/6(金)  『お餅の雑学②』

 

日本全国で食べられているお餅ですが、形ひとつでも

四角いお餅の『角餅』と、丸いお餅の『丸餅』があったり、

その食べ方もその地方によって違いますよネ。

 

お餅を使ったお料理の中には、もともとは郷土料理だったものが、

今では全国で知られて、食べられているものがいくつもあります。

例えば、つきたてのお餅に、お砂糖を入れたきな粉をまぶした

『安倍川もち』。こちらは静岡県の郷土料理です。

 

また、茹でた枝豆をすり潰して、お砂糖やお塩、

お水を加えて作った餡を、お餅と合わせた『ずんだ餅』。

こちらは宮城県の郷土料理です。

 

このように、お餅を使った郷土料理はいろいろありますが、

その代表といえるのが、『お雑煮』です。

入れるお餅が“焼いた角餅”というところもあれば、

“茹でた丸餅”というところもあります。

その逆で、“茹でた角餅”や“焼いた丸餅”というところもあります。

 

味付けや具材の種類もいろいろあって、その組み合わせは

まさに無限大ですよネ。

 

そんなお餅ですが、運動中の主なエネルギー源となる

糖質・炭水化物が豊富に含まれています。

それに加えて腹持ちが良いことから、激しい練習などで

エネルギーを大量に消費するアスリートの方に、

オススメの食べ物でもあるそうです、

 

【感想】

私の知り合いの歌手の方は、

“コンサート前にお餅を食べる”って言ってました。

そしてスポーツ選手も、“試合前にお餅を食べるんだ”って

言ってました。

 

私も舞台の前にお餅を食べたら、2時間のステージ、

持ちましたねぇ。

お餅は力持ちですネ。

でも喉を詰まらせないように、お気をつけてくださいネ。

 

 

【今週の感想】

 

新年のご挨拶が遅くなりましたが、

明けましておめでとうございます。

今年もどうぞこの番組をよろしくお願いいたします。

 

新年最初のテーマは『お餅』でした。

もう既に、いくつ召し上がりましたか?

 

古くから食べられていて、とても身近な食べものなのに、

例えば鏡餅の由来ですとか、鏡開きの意味ですとか、

知らないことばかりでした。

でもそれを知ったことで、ますます身近な食べものになった気がします。

 

そして今日(1/6)から、『寒の入り』です。

寒さもますます厳しくなってきます。

くれぐれもご自愛くださいネ。

 

 

【お知らせ① 次週(1/9~)からのテーマ】

 

お部屋やお店のインテリアとして使われるものの1つ、

『観葉植物』についてです。

 

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/