スズキ・ハッピーモーニング 羽田美智子のいってらっしゃい

2021.01.01

2020年12月28日(月)

お正月に欠かせない『おせち料理』、

そして『初夢』についてです。

 

■今週(12/28~1/1)のテーマ:『おせち料理&初夢』

 

12/28(月)  『おせち料理とは』

 

おせち料理とは、お正月にいただくお祝いの料理です。

この『おせち』という言葉ですが、元々、『節句』のことを指します。

節句とは“季節の節目となる日”のことで、

古くから“伝統的な年中行事を行う日”として大切にされてきました。

 

節句の中でも1月7日の『人日(じんじつ)』、

3月3日の『上巳(じょうし)』、5月5日の『端午(たんご)』、

7月7日の『七夕(しちせき)』、9月9日の『重陽(ちょうよう)』の

5つは『五節句』といわれています。

 

『人日』は『七草』、『上巳』は『桃の節句』、『七夕』は『七夕(たなばた)』、

『重陽』は『菊の節句』とも呼ばれています。

 

このように本来は“節句にいただく料理”のことを

“おせち料理“と呼んでいましたが、

現在では“お正月のお料理を表す言葉”として使われています。

 

毎日、家事に育児に忙しいお母さんたちが、

せめてお正月の3日間ぐらいはお料理をしなくてもイイようにと、

保存の効くお料理を作りました。

 

そんなおせち料理を歳神様にお供えして、

歳神様と一緒にいただくことで、1年の幸せを祈るのだそうです。

おせち料理は、お住いの地域やご家庭によって中身が違います。

 

♪も~いくつ寝るとお正月~・・・という時期になってきましたネ。

昔、母は今頃からおせち料理を作り出して、

台所に大きなお鍋がいくつも並んでいたことを思い出します。

3日間休むために、何て忙しい年末なんだろう・・・って

子供ごころには思っていましたネ。

 

 

12/29(火)  『おせち料理を詰める重箱』

 

おせち料理は重箱に詰めるのが一般的ですが、

これには“めでたさや幸せを重ねる”という意味が込められています。

お住いの地域やご家庭によって、お重の数も変わってきます。

 

諸説ある中、基本は『五段重ね』ですが、

実際に使う重箱の数は4つだそうです。

どういうことかと言いますと、お料理を詰めるのは

1段目から4段目までで、5段目は空っぽにしておきます。

空っぽにしておくのは”歳神様から授かった福を詰める場所”とか

”来年は5段目までいっぱい詰められますように・・・”という願いが

込められているそうです。

 

五段の重箱は上から順に『一の重』、『二の重』、『三の重』、

『与(よ)の重』、『五の重』と数えます。

今、四段目のお重のことを『四(よん)』ではなく、『与(よ)』と

ご紹介しましたが、これは漢数字の『四』ではなく、

『与』という字が使われているからです。

 

その理由ですが、漢数字の『四』は”し”とも読めますので、

それが”死ぬ”の『死』を連想させることから、

『与』という字が使われているそうです。

 

ただ最近では『三段重ね』のお重が多いそうです。

そんな中、今年は新型コロナウイルスの影響から、

1人分ずつ盛り付けされ、取り分ける必要がないおせち料理が

注目を集めているそうです。

また、ご自宅でお正月をゆっくり過ごす人向けの『高級おせち』も

人気だそうです。

 

我が家では三段重を使っています。

感染対策をしながらの、いつもとは違うお正月になりそうですが、

家族でおせちを囲む幸せを味わえるとイイですよネ。

 

 

12/30(水)  『お重に詰める料理①』

 

おせち料理を重箱に詰める時、

”1つのお重に詰めるお料理の数は『奇数』”という

決まり事があるそうです。

これは『奇数』は”おめでたい数”とされているからで、

一般的には5種類、7種類、9種類が多いそうです。

 

さらに、お重を開けた時に見栄えが良くなるように、

”同じ色が隣同士にならない”ように並べて詰めていくのが

ポイントだそうです。

 

お重に詰めるお料理には様々なものがあります。

例えばお祝いの色でもある“紅白”をかたどったお料理に

『カマボコ』や『なます』、『菊花(きっか)かぶ』などがあります。

カマボコの場合、紅には“おめでたさ”と“慶び”、

白には“神聖”という意味があるそうです。

 

『なます』は生のお魚類と大根、ニンジンなどで作られた

酢の物です。

ご祝儀袋などに飾られている紅白のお祝いの“水引”を

イメージしています。

 

『菊花かぶ』の菊は日本の国のお花でもあることから、

昔からお祝いの時に使われてきました。

『菊花かぶ』は冬が旬のかぶを菊の形にして、

紅く染めて紅白にしたものです。

 

このようにおせち料理には、それぞれ“いわれ”があります。

 

我が家では三段重に7種類のモノが入るように・・・という

決まりがありました。

なます、カマボコ、栗きんとん、伊達巻、田作り・・

あとは何だったかな?(笑)

そして、我が家のなますにはあんぽ柿が入っています。

家庭家庭でいろいろあるんですネ。    

 

 

12/31(木)  『お重に詰める料理②』

 

おせち料理に欠かせないものの1つに『田作(たづく)り』があります。

『ごまめ』ともいいます。

小さなカタクチイワシを干したものを炒って、

お醤油やお砂糖、みりんを煮詰めた汁をからめたものです。

この『田作り』という名前ですが、昔は田んぼに稲を植える時に

小魚を肥料として使っていたそうです。

 

そして“今年もイイお米が獲れますように・・・”という願いから

“田を作る”で『田作り』と呼ばれるようになったそうです。

 

続いて『きんとん』です。

『きんとん』は漢字で『金団』と書くそうで、

“金が集まったもの=財宝”という意味だそうです。

そんなところから黄金色に輝く財宝に例えて、

豊かな1年であること願うお料理です。

 

そして『伊達巻き』です。

江戸時代、長崎で『カステラかまぼこ』と呼ばれていたものが

江戸に伝わり、江戸っ子の気立てを表す言葉『伊達』と、

巻物の『巻き』が合わさって『伊達巻き』となったそうです。

 

また昔は、本のような読み物は巻き物になっていたことから、

『伊達巻き』には“文化や知性の発展”や“学業成就”の意味が

込められているといわれています。

 

おせち料理には1つ1つ意味があって、

願いを込めて新年を迎えるんですネ。

 

今夜は大晦日。今年もいよいよ今日を残すだけとなりました。

今年1年、この番組を聴いてくださって本当にありがとうございます。

明日からの2021年が素晴らしい年になりますように・・・

 

 

1/1(金)  『初夢』  

 

新年最初に見る夢のことを『初夢』といいますが、具体的に、

いつ見る夢のことなのでしょうか? これには諸説あります。

 

古くは“大晦日の夜から元日にかけて見る夢”といわれていたそうです。

ところが“年越しの夜は眠らない・朝まで起きている”という習慣が

生まれたことから、“元日の夜から2日の朝にかけて見る夢”のことを

初夢とする説があります。

 

それとは別に1月2日が“物事を始める日”という考えから、

“2日の夜に見る夢”を初夢とする説があります。

どちらを初夢とするかは人それぞれですが、

私の家では“1月2日に見る夢”を初夢としています。

    

昔から“七福神が乗った宝船の夢”を初夢で見ると、

その年は縁起が良いといわれています。

そんな宝船を初夢で見るためには、宝船の絵に

『なかきよの とおのねふりの みなめさめ

なみのりふねの おとのよきかな』という和歌を書いて

枕の下に入れて眠ると良いとされています。

 

この和歌ですが、実は始めから読んでも

終わりから読んでも同じ・・・という回文になっているんです。

私の実家でも父が和紙で家族全員分の宝船を折って、

そこに先程の和歌を書いて、枕の下に入れてくれました。

 

 

■今週の感想 

 

明けましておめでとうございます。

2021年、令和3年の初めて朝、どのようにお迎えでしょうか?

 

年末最後はおせち料理、

そして元日の今日は、初夢のお話をさせていただきました。

今年は新型コロナウイルスの影響で

例年とはまったく違った年の瀬とお正月です。

 

感染拡大が一向に収まらない中、

とにかく皆さまの今年1年が、どうかお元気で明るくなりますことを

願わずにはいられません。

 

皆さまの朝が少しでも笑顔になりますように・・・

今年もどうぞこの番組をよろしくお願いします。

 

 

【お知らせ① 次週(1/4~)からのテーマ】

 

新しい年を迎えて、つけ始めた方もいらっしゃるのでは?

『日記』についてです。

 

【お知らせ② 番組で使用しているBGM】

 

◆オープニング 

♪ALL OF YOU / コルビー・キャレイ

 

◆エンディング

♪To Be  /  モントルー

 

 

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パーソナリティ
  • 羽田美智子
    羽田美智子
    羽田美智子

    羽田美智子

    茨城県出身。1988年デビュー。女優として映画、ドラマ、CMなどで活躍中。94年、映画『RAMPO』でエランドール賞新人賞などを受賞。95年、映画『人でなしの恋』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。『花嫁のれん』(東海テレビ系列)シリーズ、『特捜9』(テレビ朝日)シリーズ、『おかしな刑事』(テレビ朝日)シリーズ、『ひよっこ』(NHK)など、数々の人気ドラマに出演している。2019年、実家の屋号である”羽田甚”を引き継ぎ、ネットショップ『羽田甚商店』をオープン。自身の五感を通して「本当にイイ!」と思ったものだけを紹介・販売している。
    羽田甚商店:https://hadajinshop.co.jp/