北極冒険家の荻田泰永さんが登場。
20年間で16回、北極行を経験、
2018年には南極点無補給単独徒歩到達に日本人で初めて成功。
冒険を始めたきっかけと北極での冒険の実体験、
さらに、神奈川県大和市で開業した「冒険研究所書店」についても伺いました。
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<荻田泰永さんの情報>
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北極を冒険するきっかけ
1番最初に北極へいったのは2000年。22歳のとき。
大学をその前の年に中退し、やることもなくて、
エネルギーを持て余していて、何かできるはずだ、
何かないんだろうかというのを、自分なりに、模索してた時期に
偶然、冒険家の大場満郎氏がトーク番組で、北極の話をしているのきいた。
そのとき、大場氏は、自分の抱えてるエネルギーの向け場を知っていて、
命をかけて実行してるという姿に引き込まれてしまった。
その番組の中で、大場氏が、来年、若者を連れて北極を歩く
という計画を考えてると話していて、
自分も行けるのかなと思ってしまい、大場氏に手紙を書いた。
それまでアウトドア経験も全くなかったし、海外旅行も行ったことなかった。
大場氏の北極での冒険スタイルはひとりで
食料とか、テントとか、100キロとか120キロという重さの荷物を
長さ2メートルぐらいのソリみたいなものに積んで、
自分で引っ張る。
当時の大場氏もそうだが、最近自分も、そうやって、
ひとりで、2ヶ月とか、全くサポートを受けずに歩く
北極点無補給単独徒歩到達への挑戦
20年間で16回も北極へ行っている。
日本とは全く別の世界で、
発見の連続というか、知らなかったことの連続。
1番最初行った時は、北極がどういう場所かも
そんなに分かっておらず、見るもの全部目新しかった。
ただ、やはり最初は表面的にしか見えてないと思い、
今度は1人で行ってみようと思い、翌年から1人で行くようになった。
また、1回北極行ってみれば、このエネルギー持て余してる
自分の何かが変わっていくのではないかと思ったが、
日本帰ってきたらまた元の生活にもどっていく自分がいて、
北極に行ったところで、別に何も変わらない、
北極が変えてくれるわけではなくて、
自分が変わっていかなければいけないんだというのも感じ、
今度は自分で行ってみようと思った。
北極に行くことで、発見し、自分が学んでいったことは
日本に帰ってくると、誰かに話したくなるし、伝えたくなる。
そこで今の社会と繋がり始める。
北極の面白さもあるが、
行くたびの自分自身の変化というのもまた面白い。
あと、自分と社会との関係性もまた面白くなってくる。
北極を歩く
北極の気温は時期にもよるが、大体マイナス20度、30度、40度。
寒い時はマイナス50度とか 風も強い時はいわゆるブリザード
ということもあるし、もちろん晴れてる日もある。
歩いてる間は、6割ぐらいは晴れていて 3割ぐらいは曇っていて、
1割は吹雪いているみたいイメージ。
吹雪いたら歩けないので、テント張りその中でとどまり、
天気が良くなるのを待つ。テントの中もマイナスの気温。
テントの中で火は使うが暖房ではなく、雪を溶かして、飲み水にして、
お湯にしたりして、食事をしたりする。
シロクマにも遭遇。
自分が歩くところはシロクマの生息地なので
出会った回数でいったら、もう何十回あったか分からない。
シロクマにテントを揺らされたことも2回ある。
襲ってくるというよりも、好奇心から近づいてくる。
その時は、テントの中で大声出したりとか、鍋叩いたりとか、
まず音で驚かして、テントの外出て、向かい合いながら、
一応銃とか持ってるので、 威嚇しながらだんだん遠ざけていく。
シロクマと、柵もなしで、5メートルとか10メートル
向かい合いながら、目と目で野生動物と意思の疎通ができる。
相手の考えてることがなんとなくわかってくる。
南極点無補給単独徒歩到達
2018年、南極点無補給単独徒歩到達に
日本人として初めて成功した。
南極っていうものに漠然と憧れというか、
行ってみたいという思いがずっとあった。
また、北極にばかり毎年行っていたので、20年近くたってくると、
北極に対する未知な要素が自分の中に
どんどん乏しくなってくる。自分の冒険が読めてきてしまう。
予定調和感が出てきてしまい、それがつまらないというか、
新鮮味がなくなってくる。
そうなった時に、南極に1回行ってみようかなと思った。
南極は、冒険的な観点から見ると、北極よりも難しくない。
北極は海の上。足元の氷が動く。
割れたりとか、流されたりとかするので北極はすごく難しい。
南極は、大陸の上に分厚く氷が積もっていて、
その上を歩くのですごく安定している。
南極へは難易度を求めているというよりも、
南極ってどういう場所なんだろうかっていうのを、
本で読んだ知識では語れるけど、体験を通してないので。
やはり自分の体験を通して南極を語ってみたいと思った。
そこに未知の要素がある。
行ってよかった。南極は南極でまた面白かった。
どっちの方が面白いかというと、北極の方が面白い。
現在の活動、これからの夢
若い世代へ北極、南極での経験談を伝えていくという活動もしている。
当時、自分が連れていってもらったように、
今度は自分が若者を連れて、カナダの北極圏で
600キロを1か月歩くということをおこなったり、
日本国内では、2012年から、小学校6年生対象に
「100マイルアドベンチャー」というタイトルで、
夏休みに、大体10日間ほどかけて、キャンプをしながら、
歩こうという旅を、毎年おこなっている。
自分の1歩をコツコツ重ねていけば、ゴールにはつく。
そういうことを体験してほしい。
神奈川県の大和市で、自分の事務所を本屋に改装して、
「冒険研究所書店」という事務所兼本屋をはじめた。
冒険をすることと本を読むというのは、
自分の中で非常に近い活動というか行為。
自分の意思で歩いていかないといけないし、
自分から本の中に答えを探しながら読まなければいけない。
すごく主体的な行為だと思う。
今後は、自分も40代後半になってきたので、今活動している冒険家というか
若者たちの支援をこれからどんどんやっていきたい。
自分もまだまだ行くが、自分自身も大場氏に拾ってもらって
バトンを渡されたので、またバトンを渡していこうと思う。
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