造園家・グリーンディレクターの齊藤太一さんが登場。
植物のある暮らしの空間や商業施設の景観のデザイン、
グリーンコーディネートというお仕事、
さらに、造園における「自然と建築と人との調和」について
伺いました。
※ 下にスクロールしていただくと、放送内容をご覧いただけます。
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株式会社 DAISHIZEN HP コチラ
以下、齊藤太一さんが手がけた緑と空間演出
↓ ↓ ↓
・東急プラザ原宿 ハラカド(東京・青山) コチラ
・Forestgate フォレストゲート 代官山(東京) コチラ
・浜町ホテル(東京) コチラ
・太宰府天満宮 仮殿 コチラ
※ 仮殿へのご参拝は令和8年5月上旬までとなっております。
・SOLSO FARM(東京・川崎)
都心からもほど近い川崎の住宅街に、
土日祝日だけOPENするファームマーケット。コチラ
造園家を志したきっかけ
自分が造園や植物に興味を持った原点は、
岩手県花巻市という環境にある。
宮沢賢治の童話の世界のような土地で、
小岩井農場のすぐ近く、自然と物語が当たり前にある中で育った。
だから植物や自然は特別なものではなく、
ずっと身近な存在だった。
15歳でこの道に入ったのも、親戚に造園業がいたり
山野草を集める文化が身近にあったりして、
山に連れて行ってもらう中で自然な流れだった。
転機になったのが「落水荘」との出会い。
北アメリカのピッツバーグにあるフランク・ロイド・ライトという、
素晴らしい建築家が作った木々に囲まれた森の中に佇む別荘邸宅。
「落水荘」の本を本屋で偶然手に取り、衝撃を受けて、
最初は建築家を目指そうと思った。
ただ早い段階で建築の難しさに気づき建築家は断念。
それでも自然と建築が融合した空間なら作れるかもしれないと思い
しかもまだ誰もやっていないジャンルという可能性を感じこの道を志した。
15歳から始め、17歳で名刺を持って最初の庭をつくってから26年、
今もずっと初心のままでいる。
「自然と建物の人との調和」
自分が考えるグリーンディレクターの仕事は、
単に緑を増やすことではなく、
人と建築と自然を融合し、関係性を整えること。
一般的には家が完成してからどこに植物を置くかを考えるが、
自分はむしろ建築と同時、あるいはそれ以前から考える。
家は地球の上に置かせてもらっているものだから、
まず地球にお伺いを立てる感覚が大事。
日当たりや風通し、都心なら景観やプライバシーも含めて、
全体の配置から設計していく。
東急プラザ原宿「ハラカド」や、ホテルなど、
これまでグリーンディレクターとして多くの建物に関わってきた。
自然と建築、空間の調和を大事にしている。
目指しているのはどれかが主役になるのではなく、
すべてが対等に存在する場。
自然から見たら人間もまた景色。
だからこそ今、人間に偏りすぎたバランスを
少し整える役割を、自分なりに担っている。
グリーンコーディネートの仕事~仕事の流儀
暮らしの中に植物を提案する「SOLSO」という
店を立ち上げていて、
自然と建築と人の調和をテーマに仕事をしている。
建物のコンセプト段階から関わることも多く、
常に意識しているのは“良き聞き手であること”。
庭をつくることが最適な場合もあれば、
あえて庭をつくらない、木を植えないという選択もある。
石や水、その土地の原風景など、さまざまな要素を使って、
その場所にとって一番自然な形を探っていく。
必ず現場に足を運び、土や気候、
さらに地域の文化まで丁寧にリサーチする。
ただ、最終的には図面通りではなく、
現場での感覚や直感も大事にしている。
最初も現場、最後も現場という感覚。
そして大切にしているのは「育っていくもの」だということ。
植物は育つものなので、
完成形を作り込みすぎると崩れてしまう。
だからこそ、余白をつくりながら
育つことを前提につくっていくことを心がけている
植物のあるライフスタイル
“植物との関わり”は、すでに皆さんの暮らしの中にあるもの
だと思っている。
建築や食べ物、着ている服まで、ほとんどが植物由来。
その上で、生きた植物をどう取り入れるか
というのが次のステップで、
難しく考えずにまずは身近に置いてみることが大事。
花でも緑でも、そこにあるだけで空間に命が吹き込まれる。
人が作っただけの空間とはまったく違う“生きた空間”になる。
植物を育てることは、免疫力や睡眠の質の向上など
科学的にも効果が出ているが、
自分としてはまず感覚的に楽しんでほしい。
忙しくて枯らしてしまうこともあると思う。それは仕方ない。
それでも、ふとした瞬間に季節や緑を感じられるだけで、
人は癒されると思う。だから最初は鉢植えでも、造花でもいい。
緑のある景色の中に身を置くことから始めてほしい。
「花ごころ」を母体とする園芸ブランド「Do!」では
植物を育てるに必要な商品も開発している。
時代に合わせて、ウェルネスや暮らしに寄り添う
園芸の形も作っていきたい。
これからの夢・目標
「SOLSO」が手掛けた原宿の「ハラカド」は、
屋上に庭園があって、明治神宮の森の植物と
都会的な植栽を織り交ぜた特別な景色をつくっているし、
「HAMACHO HOTEL」では建物の外観や内部からも
緑が感じられるようにしている。
目指しているのは、都市の中に自然があることが
当たり前になる風景。
最近はサステナブルという言葉が先行し、
使命感や義務感で自然と向き合おうとする流れもあるが、
自分はまず一人一人が人生を楽しむことが大事だと思う。
その中の余白で、自然にまつわるものを選んでみる、
植物を育ててみる、
そういった小さな選択が積み重なっていくことが大切。
義務だけでは続かないし、広がらない。
だからこそ無理なく、隙間の中で自然と関わることが重要。
街に緑が増えれば社会全体にもいい影響があるし、
人の意識も確実に変わっていく。
自分たちはその変化のきっかけを提供し続ける存在でありたい

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