「RICCI EVERYDAY」代表取締役COOの仲本千津さんが登場。
「RICCI EVERYDAY」は、アフリカのウガンダの直営工場で製造した
アフリカンプリントの布を使ったバッグなどを取り扱うファッションブランド。
アフリカンプリントとの出会い、ウガンダでの工房立ち上げや
起業のきっかけなど伺いました。
「RICCI EVERYDAY」詳しくは、 コチラ
instagram コチラ
RICCI EVERYDAYについて
「RICCI EVERYDAY」は、
カラフルで遊び心にあふれたアフリカンプリントの生地や
ウガンダのサステナブルな素材を使ったバッグや小物、洋服などを
企画から製造販売するブランド。
商品はウガンダの女性たちによる手作り。それを日本で販売。
NGOで働いていた時、教育を受けておらず、大きなコネクションもなく、
まともな仕事に就けずにいる女性たち、特にシングルマザーが
ウガンダの都市部にたくさんいることを知った。
彼女たちはやる気も技術もあるのにそれを活用しきれていない状況だった。
自分に何かできることはないかと考えたとき、
アフリカンプリントを素材として見つけ、
これを使って何かビジネスできたら面白いと考えた。
自分は縫製が全くできないので、
縫製をその女性たちに頼もうと考えた。
それにより、彼女たちも仕事に就くことができると思った。
ウガンダは赤道直下だが、標高が高く、
1年中初夏の軽井沢といわれるくらいのよい気候で、
自分は、日本より、過ごしやすい場所だと思う。
食べ物もバラエティ豊かで、暮らしに苦労はない。
治安もそれほど悪くない。
アフリカに興味をもったきっかけ
もともと銀行で働いていたが、
震災で多くの人が志半ばで亡くなられていくのをみて
自分がやりたいことを先延ばしにするのはやめよう。と思った。
銀行に内緒でNGOやアフリカで仕事ができるポストへの転職活動をした。
もともとアフリカに興味をもったきっかけは
高校生の時、世界史の授業でみたドキュメンタリーに映っていた
緒方貞子さんに衝撃をうけたことだった。
日本人で、世界の紛争問題の解決に向け、
苦しんでいる人のために戦っている人がいるということに感銘をうけ、
自分も緒方貞子さんのようになりたいと思った。
緒方さんが国際関係論の教鞭をとっていると知り、
自分も国際関係論を勉強しようと思い進路を決定。
緒方貞子さんは正しいことを貫く人で、
人の命を守らなければならないという普遍的な心理にしたがって
生きていた人だと思い、とてもかっこよく見えた。
目の前の今苦しんでいる人のために何ができるかということを
第一に考えて動かれていた姿が今の自分のお手本。
アフリカンプリントとの出会いと母の協力
母が「RICCI EVERYDAY」の代表取締役COで共同代表。
日本での販売のために母に関わってもらった。
今まで働いたこともなく、専業主婦だった母が営業回りを始めた。
クリスチャンディオールなどのハイブランドが
アフリカンプリントに注目する前で、
まだアフリカンプリントはあまり広まっていなかったので、
日本で紹介したら絶対ビジネスになると思った。
アフリカンプリントとの出会いは、
ウガンダのローカルマーケットでたまたま入った生地屋だった。
カラフルな布が壁一面にビッシリと敷き詰められていて、
見た瞬間”色の洪水”という感じで、ひきつけられ、
自分の好きな色はどれだろう、どれが合うだろうと考えていたら
あっという間に時間が過ぎた。
自分にあう一つを探す時間が宝探しのようで貴重で楽しかった。
これは日本の方は絶対好きだと思い、
この感覚を日本の方に味わってほしいと思った。
バッグのデザインは自分がおこなっているが、
布はガーナで作られている。ガーナ人が色の配色などをデザイン。
布の切り取り方や裏地の組み合わせがすべて違い、
世界にひとつだけのバッグとなる。
ウガンダでの一人の女性との出会い
「RICCI EVERYDAY」の商品は百貨店のほか、オンラインストアで購入できる。
神楽坂にショールームがあり、実際に手にとってみることができる。
自分たちは、アフリカンプリントを使うということだけでなく、
使い勝手についてもこだわりをもっている。
見た目も可愛く、扱いやすいという商品づくりを目指している。
事業の立ち上げには、ウガンダでグレースという一人の女性と出会ったことが
自分にとってはとても大きい。
彼女は4人の子供をかかえたシングルマザーで
友人の家をクリーニングしてやっと月に10ドルだけしか収入源がなかった。
ニワトリを飼っているが、それは、卵を売ったり、子供たちに食べさせたり、
クリスマスに鶏を売るため。
豚は大きく育てると1頭が子供一人分の1学期分の学費と
同じくらいの金額で取引される、さらに1頭から多くの子供を産む、
餌も残飯を与えればランニングコストがかからないということで飼っていた。
彼女はこのようにして学費を稼いでいるのをみて、
彼女にはビジネスセンスがある、一緒に仕事をしようと思い、
グレースが社員第一号となった。
グレースはミシンの使い方を学ぶために職業訓練学校に入学。
その職業訓練学校で働いていたシングルマザーの女性が
このプロジェクトに入りたいということで、サンプルを作ってもらったところ、
素敵に作ってくれたので彼女も採用。
さらにレザーを縫う技術を持っているシングルマザーも加わり、
3人と自分を合わせて4人でスタートした。
今後の目標
自分のポリシーは「一緒に働いてくれる女性たちが幸せで笑顔でいること」
無利子でお金を借りられるローンの制度や
医療費の一部を会社で保証するなど、
会社として何かがあったときに寄り添える体制を作っている。
現地で一番気を付けなければいけないのは妬みや恨み。
ウガンダでは定期的にお給料をもらっている人はそんなにいない。
採用は現在働いている人から紹介など、
周りにあまりアピールしないようにしている。
日本とウガンダを2カ月おきに行き来する生活をしている。
日本にいるときは販売や、ブランドのことを知ってもらうように活動。
ウガンダでは、新商品を作ったり、新しい職人の方に会いに行って技術を学んだり、
新しい素材を探したりと、新しいことを探しに行く。
自分の力で稼いで、家族を支えたり、
日本のお客様に喜んでもらえる商品を作り、誇りを感じる
という女性を増やしていきたい。これがこれからの目標。
今までは自分の工房だけでおこなっていたが、
最近はウガンダにいろいろな工房があり、
そこが持続的に活動ができるように、自分たちとうまく提携しながら、
日本のお客様に向けて素敵な商品を作っていけるような
コミュニティをつくっていきたい。
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