俳優の南果歩さんが登場。
歳を重ね、自分の好きを優先するっていう、
今までにはなかった考え方に触れたお話や
筋トレをして、ヨガ、ピラティス、
さらには10年ぶりにスキーを復活させた話、
仕事への向き合い方について伺いました。
※ 下にスクロールしていただくと、放送内容をご覧いただけます。
公式ウェブサイト コチラ
著書:『還暦スマイル:~人生を笑顔で生きるために必要なこと』(小学館)
南果歩さんの考える『還暦』
『還暦スマイル~人生を笑顔で生きるために必要なこと』を発表。
編集の方から還暦を迎えた心境を書かないかという話をいただき
このタイトルが先にあり、それに沿って書き進めていった。
50代は、乳がんの罹患や手術、そして再び一人になるなど、
健康・家庭・仕事とさまざまな試練が重なった時期だった。
振り返ればいろいろなことが起きた時期だと感じている。
そのすべてを自分の栄養として受け止め、前に進む力に変えてきた。
人生は同時にすべてを経験することはできないからこそ、
一つひとつを丁寧に受け止めることが大切だと思っている。
そして今、自分が一番大事にしているのは、人と比べないこと。
その上で、どうすれば笑顔でいられるかを考えたとき、
「自分の好きを優先すること」にたどり着いた。
小さな「好き」を積み重ねることで、自分自身を取り戻していく。
これまでは無意識に我慢したり、自分を抑えたりすることが
多かったと思う。
これからは自分で自分の機嫌を取り、
心地よく生きることを大切にしていきたい。
笑顔の秘訣
自分が笑顔でいるために大切にしているのは、
できるだけストレスをかけないということ。
社会の中で気遣いは必要だが、
自分が嫌だと感じることには無理に関わらない。
やりたいことからやる、会いたい人に会うというシンプルなこと。
だから「優先順位を明確にする」ということをやっている。
50代は乳がんの告知を受けるなど大きな出来事があった。
告知の瞬間は「まさか自分が」という言葉が浮かんだ。
ドラマみたいだと思ったことを覚えている。
忙しさの中で後回しにしていた検査を、
ふと、受けた方がいいかなあと思い、
受けたことがきっかけでがんが発見された。
自分の経験から伝えられることがあると思い、
現在はピンクリボンの活動や講演会など、
啓発活動にも力を入れ、早期発見の大切さを伝えている。
病気の後、様々な現場で、実は私も同じ病気だという方が
たくさんいたので繋がりをもった。
Cancer(がん)とWE CAN DOの“CAN”を文字って
「CAN友」と呼んでいる。
この「CAN友」の繋がりも、私にとってはとても心丈夫な存在。
再びの20代を生きる
2度目の離婚を経て再び一人になったことで、
20代が蘇ったような、もう一度20代を生きているような感じ。
20代は仕事中心で視野も狭かったが、
今はさまざまな経験を重ねた上での20代で、
日々をとても楽しめている。
筋トレやヨガ、ピラティスに取り組み、
10年ぶりにスキーも再開するなど、新しい挑戦にも積極的。
2020年から筋トレを始め、大きな筋肉を鍛えることで
代謝や体温が上がり、いいことづくしと感じている。
さらに2018年離婚をした年にバンド活動もスタート。
せっかく1人になるから、今までにやったことがないことをしよう
という思いから「Nicochans(ニコチャンズ)」という
アマチュアバンドを結成。
時々ライブをおこなっている。
今、再びの20代という感じだが、経験を重ねた今だからこそ、
若い頃よりも深く豊かな時間を過ごせていると感じている。
「演じる」ということ
今回のエッセイでは初めて「なぜ自分は演じるのか」
ということも書いた。
日常の中で消化しきれない、
内側から湧き上がる熱のような感情をどう表に出すか、
それがお芝居につながっていると感じている。
先輩の白石加代子さんから、
「お芝居があってよかったね」と言われたことがある。
持て余す感情をお芝居の中で表現として昇華しなければ、
自分の中に留まり続けてしまうから。
日常では昇華できないそのエネルギーを
仕事で昇華しないとダメだと思っている。
「演じる」という行為の根底には人への興味があると思う。
自分は人間ウォッチングが大好き。
見えない背景や人生を想像することで、
人の人生というのは見えないところが奥深いんだと思うようになった。
今後は俳優としてだけでなく、プロデュースという形で
映画制作をしてみたいとも考えている。
人生を笑顔で生きるために
『還暦スマイル:~人生を笑顔で生きるために必要なこと』は
60歳を迎えた今の自分と、病気や離婚、うつ病など
波乱に満ちた50代を経てたどり着いた心境を綴ったもの。
今、笑顔でいられるのは周囲の支えがあったからだと感じているが
無理に笑う必要はないとも考えている。
辛い時は笑わず、本当に楽しい時に自然とこぼれる笑顔こそが
本物だと思っている。
うつ病を経験した際には、不眠や無気力に苦しんだが、
「うつ病」と診断を受けたことで原因が明確になり、
少し安心した部分もあった。
治療の中で、自分にとって大きかったのは
「転地療法」をおこない環境を変えたことと、
毎日朝日を浴びて規則正しい生活をしたことだった。
この病気は克服できると自分は思っている。
今は普通に仕事もできるように回復しており、
経験のひとつとして自分にとってはすごく大きかったと思う。
人生に無駄なことはない。
年齢を重ねることを恐れるのではなく、
大人としての時間を楽しむ姿を見せることが、
次の世代へのメッセージになると考えている。

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