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2022.06.03

元・福岡ソフトバンクホークス監督、野球解説者 工藤公康さんに聞く!工藤流の選手の指導方法

元・福岡ソフトバンクホークス監督、野球解説者の、

工藤公康さんが登場。

5度の日本一に導いた監督としての仕事の流儀、

29年の現役時代の経験からくる工藤流の選手の指導方法について

さらに、現在大学の博士課程で学ばれていることや、

今取り組んでいる農業やDIYの話までたっぷりと伺いました。

 

ニッポン放送 ショウアップナイター HP コチラ

ニッポン放送 ショウアップナイター 公式Twitter コチラ

 

監督時代~選手へのアドバイス方法          

ソフトバンクをやめたときにもらった戻ってきてほしいという嘆願書

17万6300通を今も大事に持っている。返事も書いた。

選手の交代については、

選手の状態がよくないのにずっと投げさせても

結果が出ないと自信を無くしてしまう。

また、次も悪いイメージのままいってしまうので、

あまり長い回をなげさせるというより、良いところで変えてあげる。

若い人は特に次につながっていくので、そこをよく考えて交代をおこなっていた。

選手ひとりひとりのことを考え、少しでも長く野球人生が送れるようにやっていた。

自分の若い時代は、「とにかくやれ」という感じだったが、

若い選手たちが伸びていくには、なぜやらなければいけないのか、

やったらどうなっていくのかというアドバイスが必要。

指導者という限りは導く人でないといけない。

自分の経験も踏まえて、また、選手自身がどうなりたかいかも踏まえ、

そこからずれないように、進めてあげることが選手にとって

プラスになると思ってやってきた。

父親が宮崎の出身であり、また、ダイエー時代にファンの人に支えてもらい、

さらに7年間の監督時代もとても応援していただいたので、

福岡が ふるさと という思いが強い。

自分が指導者になるとは思ってはいなかったが、

そうなったときにきちんと説明できる人間になりたいと若い時から思っていた。

 

 

工藤流選手の指導法                

今季のソフトバンクは大丈夫。

ケガをした人もいるが、外国人選手もある程度揃った。

中心がしっかりと動くようになれば、得点能力も伸びていく。

ソフトバンクは素晴らしい投手陣がそろっているので

バランスがしっかりとれれば優勝できると思う。

選手を指導する際、監督が言っていることとコーチが言っていることが違うと

選手はどっちをとればいいか困ってしまう。

ミーティングをして、違うアドバイスをした時には必ずきくようにした。

方向性が変わってしまうと選手が迷ってしまう。

自分たちが一貫した教え方を作ったうえで選手にアドバイスしていく。

これも長い現役時代の経験がいきている。

失敗をしたからといって何をやっているんだと言ってしまうと選手が動けなくなる。

失敗をしてもいいということを前提にし、選手にやってみなさいというようにした。

選手に道を作ってあげないといけない。

夢をかなえてプロ野球にきて、悩んで苦しんで解決方法がないまま

選手を終えてしまう選手を現役時代に多く見てきた。

人に恵まれる、指導者に恵まれることが

どれだけ選手を変えるのかということを思っていたので、

指導者になる限りはしっかりと説明できる人間になりたいと思った。

気が付いたことは書いておく。

試合の中のしぐさ、動きもなるべくメモし、あとでアドバイスができるようにしていた。

 

大学院でスポーツ医学を学ぶ                 

筑波大学大学院の修士課程にすすみ、監督時代にもスポーツ医学などを学び

監督を退任してからは博士課程で学んでいる。

現役をやめて解説をしていたころ、

子供たちの肩やひじの障害について医師の方と話す機会があり、

手を貸してほしいといわれ、「肩肘検診」を子供たちの野球に広げていった。

肩やひじを痛め悩んでいる子供が多いということを知り、

野球界に何かのこさないといけないという思いにかられ、大学院に入り、勉強をした。

大学院に入り1年が経ち、学校に通いながら、監督になってほしいといわれ、

ダイエー時代会長にお世話になったことや、九州のみなさんに恩返しをしたいという強い思いもあり、プロ野球選手のデータをとらせてもらえるという約束のもと監督に。

トラックマンという機械を使うと投げた時の選手の情報がはいってくる。

それをもとに、コンディションをみながら障害にならないよう、選手にアドバイスをしていくというやり方をとった。

自分は独自にデータを整理してコーチや自分のコメントをつけて、

選手にみせ、次の1週間のために役立ててもらうようにしていた。

チームが強くなるためには自分が変わらないといけない。

自分は、選手への接し方、話し方が自分が主導になってしまう。

おこったことにすぐに反応して思ったことをすぐに言ってしまう。

選手たちのバックグラウンドやグラウンド以外でやっていることを理解したうえで

話すのと理解をしないではなすのでは違う。

選手がどうしたかったのかをきくことで選手がめざしていることや

なぜ失敗したのかを知ることができる。

 

監督退任後の生活~農業とDIY~            

「農業」や「DIY」に取り組んでいる。

アウトドアやキャンプが好きだったが、息子が農業に関わっているということや

現役時代食事を大事にしていたので農業に興味を持つようになった。

息子は、嫁が契約する形で野菜などをつくり、農家の方と知り合いになり

その中の一人に影響をうけて東京農大へ。

俳優になってからも本人はずっと農業に興味があり、農業をやるようになった。

自分はそこからきっかけをもらって農業をやるようになった。

DIYに関しては面白そう、自分でも作りたいと思い始めた。

「自分の手で自分の家を作りたい」という夢がある。

現役の時はいろいろな球団にお世話になったので、引っ越しも多く、

またコンディションの関係でも引っ越しが多かった。

家を作り、自分の空間が欲しいと思っている。

子供達には自分たちのやりたいことがあるならしっかりやってほしい。

何をやってもかまわない。

やると決めたからと言って、好きでなかったときにずっとやり続けることはない。

いろいろな趣味をもつこと、いろいろなことにチャレンジすることは大事

このことを子供たちには言ってきた。

子育ては嫁に任せていたが、監督も終えたので、

家族とのかかわりを大事にしながらやっていきたいと思っている。

みんなが集まれる場所という意味でも家をつくりたい。

 

 

これからの野球界。      

選手の育成も野菜作りも、愛情をもって手間暇かけないと

いいものはできないと感じている。

一つ一つ丁寧に準備をしないといけないという点では同じ。

野球をやる子供たちが少なくなっていることには、

野球界として取り組む必要性があると思う。

障害をもっていたり、痛くてできないという子たちに、

どうすれば楽しく野球ができるかを教えていくことも大事。

選手一人一人がケガをしないで長く野球を続けてほしい。

ケガで野球ができないというのが選手としては一番つらい。

そのようになってほしくないと思う。

監督時代、最後に球場にお辞儀をしてグラウンドをでていた

自分たちは自分たちでプレイできない、選手にやってもらわないといけない。

まずは選手がケガをしないように、野球の神様に願う、

終わったあとは選手たちがプレイができましたという

感謝の気持ちで毎回欠かさずおこなっていた。

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