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2022.03.03

2月24日(木)放送 越後天然ガス株式会社 代表取締役社長 小出薫

越後天然ガス株式会社 代表取締役社長 小出薫

1974年生まれ、新潟県のご出身。1998年、京葉ガスに就職。
経理・企画・営業を経て、2008年、越後天然ガスに転職。
供給部・専務取締役などを経て、2012年、代表取締役社長に就任。
現在は、越後プロパン株式会社の代表取締役社長。


竹内:今日は新潟からいらっしゃったんですね

小出:昨日ですね。大雪になるとあったんで、前乗りしてやってきました。

竹内:そんな日にお越しいただき、ありがとうございました。身近ですけれども、ガスについて分かってないところが多いなって今回思いまして。リスナーの方もそういう方、多いんじゃないかなと思うので、そういうことも教えていただけたらなと思います。まず、越後天然ガス株式会社は、新潟県で天然ガスの供給をしている会社でらっしゃいますよね?

小出:そうです。新潟県の新潟市秋葉区というところと、新潟市江南区と、あと、五泉市というところに都市ガスを供給している会社ですね。

竹内:都市ガス。ちなみにプロパンガスはどうですか?

小出:プロパンガスはですね、越後プロパンという、私は、そこの社長もやっているんですけれども、そこでプロパンガスを供給しています。

竹内:それぞれ違うんですね。

小出:違いますね。都市ガスとプロパンガスって違うんで。

竹内:そうですよね。私が今住んでるところはプロパンガスなんですね。マンションの外に大きなタンク、ボンベがあって。そういうタンクがあるところがプロパンガスなんだ、っていうのは勉強したんですね、自分なりに。で、都市ガスっていうのは?

小出:ガス管が地面に埋められてっていう感じで、ボンベはないんですね。

竹内:そうなんですね。ガス会社ってたくさんあるじゃないですか。その中でどうやって振り分けているんですか?

小出:まず基本的にはプロパンガスは、プロパンを今LPガスとも言うんですけども、LPガスはガスの性質が違って、圧力かけると液状になるんですね。液体なんです。ライターと同じ。あんな風に、簡単に液化できるんで、わざわざガス管に通す必要ないですよね。ボンベで持っていくって感じですね。都市ガスの方は液体にするためには、マイナス170℃とか、それぐらいやらないと液体にならないので、だったら、もう気体のままガス管で運んでた方がいいだろうっていう、そういう考え方ですね。その違いですね。

竹内:あ~、そういう違いがあるんですね。結局、私たちが使うのは料理とかで、どっちも同じですけど。

小出:カロリーが違うんですよね。

竹内:そうなんですね。

小出:都市ガスが半分以下なんで、カロリーが。その代わりプロパンの方が空気より重いとか、都市ガスは空気より軽いだとか、色んなところが違いなんですけれども、まあ用途は一緒ですね。

竹内:例えば、その越後天然ガスは都市ガスを供給しているということですけれども、都市ガスって、下に管があって、それが各世帯に供給されるということですが、ガス会社ってたくさんあるじゃないですか。それこそ東京だと東京ガスとか有名ですけれども。どうやって皆さんガス会社によって振り分けて…。なんか管が違うのかな?とか思ったり。

小出:えっとですね、プロパンガスは結構前から自由化という感じだったんですけども、都市ガスは5年ぐらい前かな、自由化という形になりまして、どこでも選べるようになったんですけども。それまでは地域独占っていうのがありまして、やっぱりインフラなんで、昔は、国の方が都市ガス会社で潰しちゃ駄目だということで、地域独占認めてたんですよ。そこのところで、その会社がその地域のところでガス管を埋めて、っていう感じでやってたんで、その名残りですね。今自由化になって選べるんですけども。

竹内:じゃあ新潟では、越後天然ガスってすごく長いじゃないですか。昔はそこを独占してたんですか?

小出:新潟市秋葉区と江南区と五泉市っていうところは、地域独占だったんですけども、それ以外の地域の人も、買おうと思えば。今、法律上今なかなか買えないんですけども。なぜかと言うと、今はその、電気もそうなんですけども、国に申請しないと攻められないんですね。

竹内:なるほど、そうなんですね。その地域地域でこう、強いガス会社っていうのがあるんですね。

小出:ありますね、はい。ただ、闇雲に宣戦布告しますってことは、あんまりガスはないかなって感じですね。なぜかと言うと、有事の災害とかあった時に、やっぱりその会社だけだとなかなか難しい。色んなところが助けに来たりとかして協力体制結ぶので。やっぱり敵は作りたくないですよね、っていうのありますね。

竹内:じゃあ、自由化しているとは言え、そこまで、自分が好きな、それこそ東京に住んでて、越後天然ガスのガスが欲しいとか、そんなことはできないってことですよね。

小出:東京ガスさんに喧嘩売らなきゃいけない。それは簡単にもう、潰されちゃうんで、やりませんけども。

竹内:越後天然ガスって創業1932年、昭和7年なんで、本当に歴史のある会社をおじいさまがやってらっしゃって。プレッシャーありますよね、継いでくれという。

小出:プレッシャーというか、単純に新潟に住みたくなかったっていうだけの話なので。

竹内:京葉ガスでは、どういうことをされていたんですか?

小出:京葉ガスは、初め経理部にいまして、7年間ですね。その途中で、私の前の社長がやってきて、そろそろ戻ってこないかって言われてまして。いや自分はちょっとまだそんなに経験を積んでないからって感じで断って。だから、経理→企画→営業なんですけども、凄いいっぱいやってるなって思うかもしれないですけども、違うんですよ。全部帰りたくないために、やったっていう感じですね。

竹内:でも、どうでしたか印象は、新潟。行きたくない、帰りたくないと思っていた新潟に戻って。

小出:そうですね、どちらかと言うと意見が主張しないだとか、ちょっとのんびりしてるだとか、そういうところがプラスの面もあるんだと。どちらかというと京葉ガスが江戸っ子、チャキチャキの江戸っ子の人ばっかりだったんで、真逆なんですよね。あーなるほどなるほど、こういうのもなかなかいいなと思ったんですよね。ちょっとのんびりしたような感じのところもいいなと思って、それでやっと良さが分かったというか、今まで悪いところしか見てなかったんですけども。14年ちょっといて、良かったなと。

竹内:視野が広がったってことですかね。それで、天然ガスを扱ってらっしゃるんですよね、会社としては。天然ガスって普通のガスと違うんですか?

小出:一緒ですね。要は、都市ガスっていうのはお客さんに供給する時に都市ガスという名前になってるんですけども、天然ガスをまず運んできて、そこに臭いとか付けたりだとか、カロリーを調整して都市ガスにして、お客さんのところ持ってってるんですね。

竹内:そうなんですね。臭い…、つける?

小出:臭いついてないんです、ガスは元々。

竹内:えっ、何で付ける必要があるんですか?

小出:ガス漏れがあった時に分かり易いようにです。

竹内:あーなるほど。

小出:わざわざ付けてるんです。

竹内:天然ガスはほとんどが輸入ですか?

小出:ほとんど輸入ですけども、新潟県だけ都市ガスの料金めちゃくちゃ安いんですね。なぜかと言うと、7割以上が新潟県で国産の天然ガスが掘れるんで。

竹内:すごい、そんなこともできるんだ。

小出:はい。なんで、新潟だけめちゃくちゃ安いんですよ。実は。

竹内:今、越後天然ガスの株式会社で就任されてから、苦労した点とかありますか?

小出:いやこれドラマですよ、本当に。大変でした。帰った時、越後天然ガス、最初は本当に、言っちゃなんですけども、三十年前の役所みたいな感じで。不愛想、静か。動かないって感じで。自分はインフラ会社だから何もしなくても大丈夫って思ってるんですよ。そんなことないんですよ。もうオール電化とか全然増えてましたし。それでもずっとあぐらかいてて。そんな状況だったんで、それを変えたんですけど。

竹内:それを、意識を一から変えるって難しそうですね。

小出:めちゃくちゃ難しかったですね。どう考えても計算したらこのままいくと十年後潰れるって出てるんですよ。だけれども、それを数字見せても、そんなの嘘だと。お前が間違ってると。かたくなに信じなかったんですね。

竹内:それでどうやって。

小出:口で言っても分かんなかったんで、じゃあもう行動だなと思って。ひたすら実力つけまくって。例えばですね、全部先ほどの質問とか、全部即答できるようにして、それぐらいに勉強したってのと、あとは、ガス会社の社長、ガス会社じゃなくてなくて他のところも必要だと思うんですけども、昔ながらの社長って、早く来て社長室にこもって、そして一番遅くまでいるみたいな、それが偉いんだみたいな感じなんですけども、それ違うなと思ったんで、自分はどっちかというと外にいっぱい出たんですね。色んな人と会って、色んな情報とかやって取り入れて、後は色んな人と人脈持って。いざとなった時に助けてくれる存在、そういう人をいっぱい作ったんですね。色んな人が訪ねてくるようになったんですよ。みんながビックリするようなテレビに出てる人とか、そういう人も来るようになったので。そしたら目の色が変わってきて、あれ?って。なんかちょっとこう、社長の言ってること面白そうだねって。そんな風になりまして、話を聞くようになってきたって感じですね。

竹内:今後の夢っていうのを、あれば教えてくれますか?

小出:今後の夢というか、まあ会社なんですけども、うちは一応、六年前七年前から、もう既にサステナブルってかたちでいってまして、一応新潟市のSDGs提携第一号の会社なんですけども、はい、やってまして。一応、五十年たっても百年たってもずっと続くような会社を作ろうっていうことをずっと言ってですね。なので例えば、社員の悪口とか陰口を言ってる人がいっぱいいたら、こんな会社が続く訳ないよね、じゃあ皆さんやめましょう、とかですね。

竹内:じゃあ、みんなの共通の目標みたいなのを、続く会社を作り上げるっていう。

小出:そうですね。そうするとやっぱりこの会社いいねってなりますし、後はそのその先もありまして、じゃあ、会社が良くなればずっといいかって言うとそういうことではなくて。やっぱり地域がどんどん人口減っていくと、やっぱり駄目なんで、じゃあ地域活性化やりましょうとかですね、はい。新潟県だけ良くなるっていうそんなことあるのか、ないでしょ。じゃあ日本全体のことも考えましょうとかですね。日本のエネルギー問題全部考えましょうとかですね。やっぱり昔って自分たちが良ければいいみたいな感じだったんですけども、今の時代、勝手に人口が減って勝手に景気が悪くなる時代なんで、それじゃうまくいかないので、どれだけいろんなところと、人と、会社と、協力体制を結んでウィンウィンになれるかっていうところが、ポイントになってくると思いますんで、それを今、やってるという感じです。

竹内:色々と貴重なお話伺いました。

 

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