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2024.03.28

3月21日(木)配信 医療法人社団啓優会 新都心レディースクリニック 理事長・院長 甲斐敏弘

医療法人社団啓優会 新都心レディースクリニック 理事長・院長 甲斐敏弘

1981年に自治医科大学を卒業。
2007年に新都心レディースクリニックの院長に就任。
埼玉乳がん検診検討会の運営や、
NPO法人埼玉乳がんケア・サポートグループの立ち上げから携わる、
乳がん検診のスペシャリスト。


竹内:乳がんというと、私も女性なので、かなり身近な問題ではあるんですけれども。まずクリニックがあるのは、さいたま新都心の駅から直ぐのところなんですね。

甲斐:そうですね。さいたま新都心駅の隣のビルになります。

竹内:どういう方がいらっしゃるんですか?

甲斐:女性を対象としていますし、乳腺と甲状腺でやっているんですけれども、乳腺を主眼にしております。ですから、年齢でいうとお若い20代の方から、それこそ80代の方までいらっしゃいますし、ご自身で症状があって、しこりがあるとか痛みがあるとかで受診される方とか、あるいは検診で要精密検査と言われて退院される方とか、あとは乳がんの術後の方のフォローアップとかをやっています。

竹内:術後のフォローアップもあるんですね。どういうものなんですか?

甲斐:乳がんの場合は、術後の治療も非常に長期間必要になる方が結構いらっしゃって、そういう方の投薬ですとか、やはり片方に乳がんができれば、反対側も当然、同じ遺伝子を持って同じ生活をしてますから、そちらの方もやはりちゃんとスクリーニングは必要ということで。

竹内:できやすい。

甲斐:そうですね。あと、当院から歩いて3分くらいのところに埼玉赤十字病院という治療施設がございまして、歩いて3分ぐらいですから、今は、非常勤でそこの先生方にも来ていただいていますし、ですから、埼玉赤十字病院の乳腺科の外来を一部うちでも連携してやっているというような面もございます。

竹内:仕事のこだわり・理念を伺ってもいいでしょうか。

甲斐:こだわりという意味では、もう画像へのこだわり、なるべく小さいうちに見つけたいなというのがありますので、それを必死でやっているというような状態ですね。ただ、乳腺は私の立場から言わせていただくと面白い。なにが面白いかというと診断が難しいからなんですね。

竹内:はい。

甲斐:昔は、診断の機器、エコー超音波の機械とかマンモグラフィーも、今から見ると、そんなに精度のいい機械ではなかったので、ある程度典型的なものしか見つけられないような時代だったと思うんです。今はかえって機械が進みすぎて、ある意味、良性疾患をいっぱい引っ掛ける。見つけなくていいものを見つけてしまうとか、そういう状態なんですね。

竹内:ええ。

甲斐:ですから、どうしても境界、良性かがんか非常に悩む症例は、やっぱり経過観察しなきゃいけなかったり、そうすると、そういう方達がどんどん増えてくるとか、いい面と悪い面と機械が進歩して逆に負担が増えるというようなこともあります。

竹内:なるほど。

甲斐:ただ、やっぱりなるべく小さいうちに見つけたい、早いうちに見つけたいっていう気持ちでやっています。

竹内:はい。

甲斐:あとは、治療方法で色んな薬剤とか、ここ数年、特に分子標的薬もそうですし、細胞の増殖のサイクルを止めるような薬とか、いろいろなタイプの薬が出てきまして、従来のような、いわゆる抗がん剤ですね。注射をして吐き気が出て、髪の毛が抜けて辛くて、というような、そういうタイプの薬じゃなくて、もっと複雑な副作用を持っているような薬剤。ただし効果はあると。そういうのが出てきてます。

竹内:そうなんですね。

甲斐:結局、かつては乳腺外科医が抗がん剤治療もやっていたわけですけれども、今は腫瘍内科の先生とかと一緒にやっていかないといけない状態になってきて、要するに手術して終わりでもない。手術してホルモン療法を処方すれば終わりでもなくて、抗がん剤をやってそれで終わりでもなくて、もっと別のタイプの薬をやらないといけないような方もたくさん出ていらっしゃいます。

竹内:ええ。

甲斐:ですから、乳腺外科医の負担って実はすごく多くなってきていて。

竹内:そうなんですね。

甲斐:うちは、埼玉赤十字病院のすぐ近くのクリニックですから、今外来でもやってもらってますけれども、逆に、クリニックとしては、そういう治療施設の先生方をサポートするような、治療のお手伝いをまたさらにやっていかないといけないのかなと最近は思っています。

竹内:最後にこれからの目標を伺ってもいいですか?

甲斐:目標は、ハッピーセミリタイア(笑)

竹内:疲れましたか?(笑)

甲斐:疲れますね~。大体夕方はフラフラです。いま医師会の方の仕事もちょっといただいていて。

竹内:はい。

甲斐:医師会が何をやってるかというと、市民検診なんですよね。だから住民検診の中の乳がん検診。市民検診をやってたりで、その仕事をさせていただいて、非常に楽しく、いい仲間に恵まれて非常に楽しくやらせていただいてるんですけど、でも、夢はハッピーセミリタイアに進んでいきたい。

竹内:いいですね。確かに忙しいと、より一層それが夢になるんですよね。

甲斐:はい。

竹内:ありがとうございました。個人的にも興味深いお話をたくさん伺いました。

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