クローバーグループCEO兼 株式会社CLOVER 代表取締役 香丸 俊幸
多摩川大学卒業後、株式会社セブン−イレブン・ジャパン、株式会社ベンチャー・リンクを経て、経営コンサルタントとして独立。
IT企業や外食企業の役員などを歴任し、2010年、株式会社CLOVERを創業。
2011年、デイサービスクローバー千駄ヶ谷のオープンを皮切りに現在は10か所のデイサービスをオープン。
2019年に、都内初の共生型デイサービスを開設した。
竹内:プロフィール読んだだけでも一つの業種じゃないっていうか、多岐にわたって活躍されてますね。そして登場された時に驚いたんですけれども、お若いですよね!驚きました。
香丸:若いって言われるのは、本当に一番嬉しいですね(笑)
竹内:最初は、大学卒業したあとセブンイレブンジャパンに入社された。
香丸:元々、就職活動もそんなに意識高い系じゃないので。母親が小料理屋を経営してて、父親が自動車のエンジニアで独立したりとか、親戚も芸能プロダクションやってたりとか。親族がほぼほぼ起業していたんです。やっぱり将来的には起業したいと思ってて、経営を学べるところ行きたいなと思ってて。
竹内:はい。
香丸:セブンイレブンもユニフォームを着て、レジ打つ仕事なのかなと思ったら、経営をアドバイスするような仕事だったんですごくピンときて選んだというか。加盟店のオーナーさんに対して売上をどうやってあげていくか、一緒になって取り組むみたいな。OFC(オペレーションフィールドカウンセラー)を4年ぐらいやりましたね。
竹内:そこからなぜ転職しようと思ったんですか?
香丸:ポジティブな理由と、ネガティブな理由があって。ポジティブなところはコンビニの経営に関しては、結構自信があって。独立してもうまくいくっていう自信はあったんです。でも別にコンビニの経営をしたかったわけではなかったんで、自分が経営をもうちょっと学べるところに行きたいなっていうのがポジティブなところで。ネガティブなところはハードワークで厳しい会社だったんで。
竹内:その後、ベンチャー・リンクを経て、経営コンサルタントとして独立されて。その後、株式会社CLOVERを立ち上げられたキッカケは?
香丸:元々、外食企業の役員をやってたときに、新規事業で新しい収益の柱を考えようっていうところで、新規事業のリサーチをしていた時に、こういう事業だったら上手くいくんじゃないかなと思って取り組んだのが、今やってる小規模のお泊まりできるデイサービスっていうところからスタートしたのがきっかけでしたね。
竹内:なるほど。
香丸:ものすごく儲かるわけじゃないんですけど、しっかり良いサービスをしていったら、社員とかにも還元できるような利益も出せるし。社会性もあるので、自分でやってみようって創業したのがキッカケですね。
竹内:介護の業界に将来性を感じた?
香丸:将来性だったりとか、やっぱり社会性というか。当時、今もなんですけど、特別養護老人ホームっていうところが、50万人待機っていうぐらい、なかなか歳をとった方が施設に入れない方がたくさんいらっしゃって。泊まりもできるデイサービスということで、社会的にも価値があるんじゃないかなあと。あとウチは土日も年末年始もやってるんですよ。なのでご家族とか、そういう方の負担の軽減になるんじゃないかなと思って。やっぱり社会的に価値があるというか。社会性ですよね。
竹内:デイサービスと介護施設はまた違う?
香丸:そうですね。デイサービスは、車で迎えに行って、来て頂いて。お風呂に入ったりとか、レクリエーションしたりとか、ご飯を食べてもらったりとか。そういうことしてまたご自宅までお送りするっていう。施設にずっといるというところではないんですけど。
竹内:なぜ介護施設ではなくてデイサービスを始めたんですか?
香丸:なるほど。普段されない質問なんですけど(笑)施設系ですと、有料老人ホームとか色々あるんですけど、基本的に入ったらその施設に暮らすっていう感じなんですけど、デイサービスは在宅なんで、家から通いながら在宅を中心にやっていくイメージ。
竹内:あ~はい。
香丸:どちらもいいと思うんですが、ウチは泊まりもできるデイサービスなので、スタッフをキャストって呼んでるんですけど、いつもいるキャストがいて安心できて、利用者の方、ウチではゲストって呼んでるんですけど、ゲストの方が元気になれるケースがたくさんあったので。施設系よりも今やってるビジネスモデルのデイサービスの方がゲストの方やご家族の方にとってもいいのかなって思いました。
竹内:ゲストやキャストってディズニーランドのようですね。
香丸:完全にパクリですね(笑)参考にさせていただいてて。ディズニーランドはサーバントリーダーシップっていう、マネジメントと言うかリーダーシップの手法で。ウチも参考にさせていただいてて。普通組織はピラミッド型なんですけど、逆ピラミッド型組織で。あくまで経営者、管理者が働いているキャストたちを支えると言うか。そういうような感じでやってますね。
竹内:そして、2019年に都内初の共生型デイサービスを開設された。
香丸:ウチはキャストの子供を連れて出勤していいよって子連れOKの、子供がいるデイサービスなんですよ。子供がいるとすごく良くて、おじいちゃんおばあちゃんとか、本当に1キロとか5キロとかのダンベルは持てないんですけど、赤ちゃんは10キロでもニコニコしながら持つんですよ。全然笑わなかったおばあちゃんとか、子供がいるだけですごい笑顔になったりとか、自然と機能維持、向上になる。子供にとってもいろんなおじいちゃん、おばあちゃんから抱っこされるのはいいって言われてますし。
竹内:へぇ~。
香丸:うちのエリアって待機児童が多くて、なかなか保育園に入れない人が多かったんですけど、そういうママの助けにもなって。本当にWin-Win-Winみたいな。オールハッピーみたいな感じで。共生型っていうのは子供達が発達障害のある子供と、高齢者のデイサービスがミックスさせたといか。全国的にも、そんなにたくさんあるわけではないんですけど。
竹内:最後に、今後の香丸さんの夢は?
香丸:夢ですか、本当はあんまりないですけどね(笑)夢というか、いまは広尾とか麻布十番とかいいエリアの方に出してたんですけど、今後は地方の方にも展開しようと思ってまして、来年の4月は長野の安曇野の方で、1階が高齢者のデイサービスで、2階は移住促進の形のシェアハウスで。あと農業とかITとかを絡めながら地方展開をしていけたらなって感じですね。都市型から全国に展開していくイメージです。
竹内:香丸さんにとって経営するっていうのは楽しいですか?
香丸:そうですね。趣味みたいな感じですね。ビジョン的には「人が集まる幸せなコミュニティ」をどんどん作りたいなって思ってて。それは母親が小料理屋をやってて、立地が悪いのですが、超繁盛店でお客様が母親の応援団になっていて、週6〜7ぐらいでお客さんがくるようなお店でした。お客様にとって居心地の良い、そういったコミニュティを福祉事業中心につくっていきたいと思います。
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