スポーツ伝説

2024.01.26

2024年1月22日~26日の放送内容

【プロ野球 門脇誠選手】
 2022年のドラフト4位で読売ジャイアンツに入団した門脇選手。身長171㎝とプロ野球選手の中では小柄ながら、創価高校・創価大学時代の7年間、公式戦フル出場。その強靱な体力はプロでもアピール材料となり、昨年の開幕メンバーに新人野手でただ一人選ばれました。正ポジションはショートですが、そのポジションは長年、坂本勇人選手がレギュラーに君臨し、門脇選手はその控え。しかし9月7日の東京ヤクルト戦で坂本選手はプロ入り初となるサードで先発出場し、代わってショートでスタメン出場したのが門脇選手でした。この日以降、門脇選手はショートで先発出場を続けます。昨シーズン、門脇選手がショートの守備で記録したエラーはわずか2つだけ。ショートで先発出場した試合はノーエラーという抜群の安定感を誇りました。
 バッティングでも門脇選手は非凡な才能を発揮します。前半戦はプロの壁にぶつかって打率1割8分8厘と低迷しましたが、シーズンが進むにつれて成績も急上昇。オールスターゲーム明けの後半戦は、60試合すべてに出場して打率3割2分の好成績をマークしました。この好調さを門脇選手は国際大会でもいかんなく発揮し、昨年11月、若手主体で臨んだ「アジアプロ野球チャンピオンシップ」に侍ジャパンのメンバーとして出場。大会通算15打数6安打、打率4割と大活躍します。ハイライトは韓国との決勝戦。タイブレークに突入した延長10回、ツーアウト満塁の場面で打席に立った門脇選手は、三遊間を破って優勝を決める劇的なサヨナラタイムリーヒットを放ったのです。この活躍で大会MVPと、セカンドでベストナインにも選出された門脇選手。今年目指すのは、2リーグ制以降、巨人では坂本選手しか達成者がいないショートでのシーズン・フルイニング出場です。

 

【プロ野球 森下翔太選手】
 大学屈指の右の大砲と期待され、2022年のドラフト1位で阪神タイガースに入団した森下選手。ルーキーイヤーの昨シーズンは、開幕スタメンの座を勝ち取って話題を集めました。その後、何度か2軍降格も味わいましたが、バットの重さを変えるなど、シーズン中も試行錯誤を繰り返していった森下選手。その努力が実ったのは、甲子園球場で行われた7月9日の東京ヤクルト戦です。0対0で迎えた8回、初球を振り抜くと、打球は左中間スタンドに飛び込むプロ初ホームランとなりました。試合はそのまま1対0で終了。新人のプロ初ホームランによる1対0の勝利は球団史上初の歴史的な一発となったのです。森下選手はその後もホームランを重ね、9月8日に10号ホームランを記録。阪神で新人の右打者が2ケタアーチを放ったのは、現役時代の岡田彰布監督以来43年ぶりのことでした。
 昨シーズン、サヨナラ打を2度も記録するなど、ルーキーとは思えない抜群の勝負強さを見せて阪神の18年ぶりのリーグ優勝に貢献した森下選手。オリックスとの日本シリーズでも勝負強さを発揮します。第3戦・第4戦と2試合連続で打点を挙げ、迎えた第5戦。1点を追いかける8回ウラ、ワンアウト二・三塁という絶好のチャンスで、森下選手は試合を一気にひっくり返す、決勝2点タイムリースリーベースを放ちました。新人選手が日本シリーズで3試合連続打点を記録するのは、史上3人目。新人選手が逆転の決勝打を放ったのは、史上初の快挙です。森下選手は第7戦でも2打点を記録し、新人選手の新記録となる日本シリーズ通算7打点をマーク。38年ぶりのタイガース日本一に貢献しました。

  
     
【プロ野球 隅田知一郎投手】
 2021年のドラフト1位で埼玉西武ライオンズに入団した隅田投手。22年、1年目の開幕からローテーション入りを果たすと、開幕2戦目のオリックス戦では7回をわずかヒット1本に抑える圧巻のピッチングでプロ初登板・初先発・初勝利という幸先のいいスタートを飾ります。ところがその後はまさかの10連敗。そのままシーズンを終え、1年目は1勝10敗という屈辱的な成績になりました。投球フォームの変更に挑戦して臨んだ2年目の昨シーズンも、開幕から2連敗。年をまたいで、球団ワースト記録を更新する12連敗を喫します。そんな苦悩を経て、迎えた4月19日の福岡ソフトバンク戦。毎回ランナーを許す苦しい展開ながらも6回を1失点に抑え、隅田投手は実に389日ぶりとなるプロ2勝目を挙げました。
 この久々の勝利をきっかけに、その後も勝ち星を重ねていった隅田投手。8月9日の北海道日本ハム戦では初回から3者連続三振を奪うなど、9回を投げて11個の三振を奪い、プロ初完投・初完封勝利を挙げます。最終的に2年目は、9勝を挙げて飛躍を見せた隅田投手。シーズン終了後には、アジアプロ野球チャンピオンシップの侍ジャパンに選出。1次リーグ・韓国戦の先発を任されると、切れ味鋭いストレートに変化球を織り交ぜたピッチングで韓国打線を翻弄。7回を3安打無失点に抑え、ライバル撃破の立役者となり、大会ベストナインにも選ばれました。

  

【プロ野球 万波中正選手】
 プロ4年目の2022年、100試合に出場。ホームラン14本を記録した北海道日本ハムファイターズ・万波選手。昨シーズンは外野のレギュラーに定着して、前半戦だけで前の年を上回る15本のホームランを放ち、オールスターゲームにも選手間投票で初めて選ばれました。第1戦では、第1打席に東京ヤクルトの清水昇投手からライトポール直撃のオールスター初打席・初ホームラン。第2戦でも、第2打席に横浜DeNA・バウアー投手から左中間スタンドに運ぶホームラン。オールスター初出場の試合から2試合連続ホームランは史上初の快挙で、万波選手は第2戦のMVPに輝きました。後半戦も、万波選手は快調にホームランを放ちます。1番打者で先発した9月16日の福岡ソフトバンク戦では、初回に先頭打者ホームランを放つと、9回にはサヨナラ2ランを放ってファンを大いに沸かせました。先頭打者ホームランとサヨナラホームランを同時に記録したのは、史上2人目でパ・リーグでは初の快挙でした。
 外野の守備では、レーザービームような強肩を何度も披露します。外野からのストライク返球でランナーを刺したり、進塁を食い止める外野守備は、お金の取れる守備と呼ばれ、野球ファンの目を釘付けにしました。昨年の8月17日、千葉ロッテ戦では、8回ノーアウト一・二塁のピンチでポランコ選手が放ったライトフライをキャッチすると、すかさず三塁目掛けて矢のような送球。タッチアップした二塁ランナーをアウトに仕留めるスーパープレーを披露。かねてから憧れていたゴールデン・グラブ賞を初めて受賞しました。

【プロ野球 根本悠楓投手】
 昨年11月に行われた国際大会「アジアプロ野球チャンピオンシップ」で、侍ジャパンの井端弘和監督がサプライズで選出したのが、今年4年目のサウスポー、北海道日本ハムファイターズの根本投手です。北海道出身の根本投手は、中学3年生の時に15歳以下の日本代表に選ばれ、アジア選手権制覇に貢献しました。苫小牧中央高校から、2020年のドラフト5位で北海道日本ハムに入団。プロ1年目の21年は2軍で過ごし、2年目の22年5月に巨人との交流戦でプロ初勝利を挙げるなど、13試合に登板して3勝をマークしました。しかし3年目の昨シーズンは開幕から出遅れ、後半に3勝を挙げたものの1軍登板は5試合に激減。それでも井端監督は根本投手を日本代表に選んだのです。しかも託したのは第2先発。先発投手の直後に投げ、追加点を与えず次につなぐという重要な役目でした。
 中学生の時以来、6年ぶりに日本代表のユニフォームを着た根本投手。1次リーグ初戦の台湾戦では0対0の6回、2番手で登板すると、6回・7回の2イニングをパーフェクトに抑え、最終的に勝ち投手になりました。決勝の韓国戦でも、0対2と2点を追う5回にやはり2番手で登板。いきなり韓国のクリーンアップと対戦する厳しい場面でしたが、3者凡退に仕留め、6回・7回もテンポのいいピッチングで無失点に抑えます。この好投が打線のリズムを生み、6回の同点劇、延長10回の逆転サヨナラ劇につながりました。2試合で5イニングを投げ無失点と、根本投手は優勝に大きく貢献しました。

  
来週のスポーツ伝説は……
 1/29(月) プロ野球 西舘勇陽投手
 1/30(火) プロ野球 武内夏暉投手
 1/31(水) プロ野球 常廣羽也斗投手
 2/1(木) プロ野球 下村海翔投手
 2/2(金) プロ野球 上田希由翔選手
                お楽しみに!!

    パーソナリティ
    • 滝本沙奈
      滝本沙奈
      滝本沙奈

      滝本沙奈

      生年月日:1984年6月6日
      出身地:東京
      学歴:青山学院大学文学部英米文学科卒
      趣味:マリンスポーツ(ダイビング、サーフィン、釣り)
      資格:PADIオープンウォーターダイバー、おさかなマイスターアドバイザー

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