スポーツ伝説

6月18日~22日の放送内容

【サッカー レフ・ヤシン選手】

 ついに開幕した、FIFAワールドカップ・ロシア大会。大会公式ポスターには、ソビエト連邦時代に活躍した伝説のゴールキーパー、ヤシン選手が描かれています。ワールドカップに4度出場。ゴールキーパーで史上唯一、ヨーロッパの年間最優秀選手に贈られるバロンドールを受賞しました。首都モスクワを本拠地にする名門クラブ、ディナモ・モスクワで、黒いグローブと黒いユニフォームを身に付け、長い腕を活かしてアクロバティックなプレーを連発。“黒グモ”の愛称で呼ばれたヤシン選手。キーパーの仕事はゴールライン上で守ることだけと考えられていた時代に、ゴールマウスから積極的に飛び出す勇敢なプレーを披露し、称賛を集めました。
 ヤシン選手は1990年に60歳の若さでその生涯を閉じましたが、その後も様々な場面で偉大な功績が語り継がれています。国際サッカー連盟は、94年から2006年までのワールドカップ4大会で最優秀ゴールキーパー賞をレフ・ヤシン賞と命名。2000年には、サッカーに関する様々な歴史や記録を扱う国際サッカー歴史統計連盟によって、「20世紀最高のゴールキーパー1位」に選出されています。


   
【サッカー ロジェ・ミラ選手】

 1930年に初めて開催されてから、今回のロシア大会が21回目の開催となる、サッカーワールドカップ。優勝を経験した国は過去に8カ国しか上、南米大陸かヨーロッパ大陸のどちらからしか誕生していません。そんな中、この構図を崩す可能性がある第三の勢力として注目をされているのが、アフリカ大陸代表のチームです。類い稀な身体能力を活かしたプレーの数々で、世界のビッグクラブにおいてももはや必要不可欠な存在といっていいアフリカ出身の選手たち。オリンピックの舞台では、96年のアトランタ大会でナイジェリアが、2000年のシドニー大会でカメルーンが金メダルを獲得しています。ワールドカップにおけるアフリカ勢の成績はベスト8が最高ですが、初めて8強入りしたのは、90年のイタリア大会でのカメルーン代表。その活躍ぶりから“不屈のライオン”と呼ばれたチームで活躍したのが、フォワードのミラ選手でした。
 実はミラ選手は、2年前にプロを引退。しかし国民の多くが代表復帰を求め、大統領からも直々の復帰要請がかかり、代表に復帰します。すると2戦目のルーマニア戦で、チームを勝利に導く2ゴール。決勝トーナメントでも2ゴールをあげる大活躍で、ベスト8進出に貢献しました。さらにその4年後のワールドカップ・アメリカ大会で、再び大統領からの復帰要請を受けて出場したミラ選手。この時42歳で大会史上最年長での出場ながら、グループリーグのロシア戦で見事にゴールネットを揺らしてみせました。

   

【サッカー ミロスラフ・クローゼ選手】

 ワールドカップ史上、歴代最多の得点をあげたのは、通算16得点を決めた元ドイツ代表のクローゼ選手です。クローゼ選手はポーランド生まれ。幼い頃にドイツに移住したため、ポーランド代表とドイツ代表、どちらを選ぶこともできましたが、クローゼ選手はあえて競争の激しいドイツ入りを選び、2002年の日韓大会で、ワールドカップ初出場を果たします。この大会では、ハットトリックを含む5ゴールをすべてヘディングで決めて、ドイツの準優勝に大きく貢献。さらに4年後の06年、地元・ドイツで行われたワールドカップでも5ゴールを決め、大会得点王に輝きました。
 10年、32歳で迎えた南アフリカ大会でも4ゴールを決め、ワールドカップでの通算ゴール記録を14得点に伸ばしたクローゼ選手は、元ブラジル代表・ロナウド選手が持っていた当時の歴代最多記録の15得点にあと1ゴールと迫ったのです。そして4年後、36歳で出場した14年のブラジルワールドカップでは、グループリーグ2戦目で通算15ゴールを決めて最多記録に並ぶと、準決勝のブラジル戦、前半23分に16ゴール目を決め、ついにワールドカップ歴代単独トップに立ったのです。この得点をきっかけに、ドイツはブラジル相手に7対1と圧勝。決勝戦も制し、ドイツは6大会ぶり4度目のワールドカップ制覇を果たしました。
  
  
    
【陸上 山縣亮太選手】
 
 昨年9月の日本学生対校選手権で、桐生祥秀選手が、男子100m・9秒98の日本新記録をマーク。日本人選手が史上初めて10秒の壁を破り、日本陸上界の歴史に新たな名を刻みました。その桐生選手を追いかけ、今“9秒台にいちばん近い男”と言われているのが、山縣選手です。全日本実業団選手権では、歴代2位のタイムである10秒00をマーク。この時の追い風は秒速0.2mと、ほぼ無風状態。もし桐生選手の時と同じ「秒速1.8mの追い風」で走ったと仮定すると、9秒8台の日本新記録が出ていたというデータもあります。
 今年は2月下旬から1ヵ月近くオーストラリアで合宿を行い、走りに磨きをかけた山縣選手。国内初戦の4月、地元・広島で行われた織田記念国際で、10秒17のタイムを記録し優勝。5月に行われたセイコー・ゴールデングランプリ大阪では、秒速0.7mの向かい風ながら、桐生選手との直接対決を制して日本人トップの2位でゴールを駆け抜けました。優勝は、昨年の世界選手権金メダリストでもある、アメリカのジャスティン・ガトリン選手を倒して、世界一になること。まずは日本選手権での走りに注目です。


   
【ハンマー投げ 室伏広治選手】
 
 2014年6月、陸上・日本選手権のハンマー投げで73m93を投げ優勝。1995年の初優勝からずっとトップの座を譲ることなく、20連覇の偉業を達成した室伏選手。父親の室伏重信選手もハンマー投げでオリンピックに4度出場し、日本選手権10連覇。“アジアの鉄人”と呼ばれた名選手でした。
 その偉大な父の2倍、連覇を重ねた広治選手。20連覇に終止符を打ったのは、自分自身でした。15年の日本選手権直前、室伏選手は大会欠場を発表。「いつまでも自分が出ていては後輩が育たない」というのが理由でした。20連覇の金字塔は、しばらく破られない不滅の記録として今後も語り継がれていくに違いありません。


   
来週のスポーツ伝説は……

  6月25日(月) プロ野球 亀澤恭平選手
  6月26日(火) プロ野球 石川柊太投手
  6月27日(水) プロ野球 砂田穀樹投手
  6月28日(木) プロ野球 サビエル・バティスタ選手
  6月29日(金) プロ野球 オネルキ・ガルシア投手

                       お楽しみに!!
BACK