古美術永澤 presents ミッツ・ザ・コレクション

2023.06.26

2023年6月25日放送『歌に出て来るレコード』

音楽への造詣が深いミッツ・マングローブが、

毎週様々なテーマと共に70年代・80年代・90年代の音楽を

ミッツ・マングローブ自身の解釈でお届けしていく番組『ミッツ・ザ・コレクション』。

第76回目のテーマは『歌に出て来るレコード』。

ダウンロードやストリーミングで手軽に音楽が聴けるこの時代、

アナログレコードが世代を超えて愛されています。

そこで今週は、「歌に出てくるレコード」をテーマにお送りしていきました。

 

まず1曲目は、ナイアガラ・トライアングルで「A面で恋をして」。

1981年、資生堂のCMソングとしてリリースされた曲です。

作曲・編曲は大瀧詠一さん。

「A面で恋をして」というタイトルは、

コマーシャル用のキャッチコピーとして最初から用意され、

それをもとに松本隆さんが作詞をされていますが、

このA面とは、もちろんレコードの表側のことです。

シングルであればメインの曲が聴けるのがA面で、

これを裏返せばB面になり、もう一曲聴くことができます。

A面B面が聴けるのは、レコード世代にとっては当たり前のことですが、

CDで育った世代には、新鮮に感じるようです。

「え? 裏も聴けるの?」と、驚く人が多いといいます。

 

2曲目は、大江千里さんで「BOYS & GIRLS」。

80年代後半以降、CDの流行によってレコードの需要が一気に減り、

お店から姿を消すと同時に、レコードならではの習慣も消えていったといわれています。

それが「レコードの貸し借り」です。

今は聴きたい曲をすぐにダウンロードできるので、

貸し借りなんて面倒・・と思うかもしれませんが、

レコードを貸し借りするために会いに行くのも、

青春の一部だった、と言えるようです。

この「BOYS & GIRLS」は、そんなレコードの貸し借りの様子が垣間見れる曲。

 

3曲目は、東野純直さんで「君とピアノと」。

1993年リリースの東野さんのデビュー曲です。

この曲に出てくるのが、キース・ジャレットのレコードです。

キース・ジャレットは、70年代から活躍する、

知的でオシャレなジャズピアニストといわれています。

そんな彼のピアノを 別れた彼女と聴いていた、と振り返る歌ですが、

誰のレコードを聴いていたのかによって、

歌の雰囲気は変わるものなのかもしれませんね。

 

お別れの曲は、アグネス・チャンで「思い出をあける鍵」でした。

1975年リリースのアルバムに収録された曲で、

少女から大人へと変わる時期のアグネスの、

トーンを抑えた歌声が魅力と言われています。

「古びたレコードを聴くと思い出が甦る」と歌うこの曲のように

みなさんも、今のレコードブームにのって、

時々、昔のレコードをお聴きになってみてはどうでしょうか。

番組に関する感想・ご意見・ご要望などありましたら、

mco@1242.com までお寄せください。

お葉書は、

〒100ー8439 ニッポン放送「ミッツ・ザ ・コレクション」まで。

次回の放送は、2023年7月2日(日)17:30〜です。

どんなテーマでどんなセレクト楽曲が繰り出されるのか、お楽しみに!

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パーソナリティ
  • ミッツ・マングローブ
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    ミッツ・マングローブ

    ドラァグ・クィーン・歌手・タレント。総じて「女装家」。
    1975年 4月10日 神奈川県横浜市生まれ
    10代中盤ををロンドンで過ごす。 慶應義塾大学法学部を卒業後、 英国ウエス卜ミンスター大学に入学。商業音楽全般を学ぶ。帰国後2000年ドラァグ・クイーンとして東京でデビュー。以降、各地のクラブを中心に様々な活動やイベントの主催をする傍ら、05年に星屑スキャットを結成。07年スナック「来夢来人」にて丸の内初の女装ママに。
    09年頃からテレビでも活躍。
    2011年「若いってすばらしい」で歌手デビュー。2012年3人組コーラスグループ“星屑スキャット”のメンバーとして「マグネット・ジョーに気をつけろ」で日本コロムビアよりメジャーデビュー。2018年星屑スキャット1stアルバム「化粧室」をリリース。野外フェスティバルへの出演含め精力的に活動中。
    2019年星屑スキャット初の全国ツアー「あ々喉仏」開催。
    2021年4月中野サンプラザを含む星屑スキャット全国ツアー「色、色々」開催。