番組アシスタントの新保友映です!
憲法改正というと、いろいろ意見が分かれるところですが、今回は「憲法」について、大石さんが分かりやすく、興味深いお話をします。
新保 憲法改正について大石さんはどんなお考えをおもちですか?
「我々の国は、戦後一度も憲法を変えていません。憲法とは制定時の国民の価値観の集大成であることは間違いありません。それが75年間も変化しないことなどあるはずがないのですが、日本は世界で唯一その変化がないと言っているのに等しい。戦後一度も改正していない日本の憲法は、時代の価値観の変化を反映できていないことは明らかです」(大石)
新保 具体的には、どのようなことでしょうか?
「たとえば、女性の地位についてですが、日本国憲法第14条は『すべて国民は、法の下に平等であって、(人種、信条、)性別、(社会的身分又は門地)により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない』と規定しています。女性だからという理由で社会的経済的、政治的にも差別されない。ここまではいいのですが、つい先般、医学部の入学試験で女性だからという理由で点数を下げるという事件がありましたよね。あのときに「これは憲法違反だ」と言った方が何人いたでしょうか。あれは明確な憲法違反事例です」(大石)
新保 なぜ、憲法違反だという声が出なかったのでしょうか?
「女性には力がないからとか、女性が選ぶ診療科目は偏っているからとか、外科手術をやるとき体力が足りないとか、女性は子供を産むと医者をやめてしまうことがあるとか、めちゃくちゃな意見が出ました。が、これらは、女性である限り当然の前提であって、「女性を差別しない」と決めたということは、こうしたハンディキャップは男性が負担するか、あるいは社会が負担するということを決めたはずなのに、それが定着していないからです」(大石)
新保 諸外国はどうなのでしょうか?
「戦後75年間、一度も憲法を改正していない日本に対し、ドイツは戦後59回の憲法(ドイツ連邦共和国基本法)改正を行ってきました。つまりドイツは59回も改正しなければならないほど、戦後の価値観の変化が起こったということです。その中に極めて重要な女性に関する条項があります」(大石)
新保 えっ、59回も憲法を改正しているんですね。極めて重要な女性に関する条項って、どんな項目なんですか?
「戦後すぐの憲法においても『何人も、その性別、(血統、人種、言語、出身地および門地、信仰または宗教的もしくは政治的意見)のために、差別され、または優遇されてはならない』と規定されていましたが、その後、憲法改正を重ねる中で、『男女は平等の権利を有する。国家は男女の平等が実際に実現するように促進し、現在ある不平等の除去に向けて努力する』という規定を追加しています。つまりドイツの憲法は男女差別がなくなるような努力義務を国家に課しているのです。一方、日本国憲法は、男女差別がなくなるような努力義務を国家に課していません。結果、国会や地方議会への女性の進出、政治指導者や大企業幹部への女性の登用を含め、能力のある女性の活用が進んでいないのです。女性がもっと社会に出て活躍しなければならない時代になってきたとの認識は、1946年の憲法をつくったときよりも、今の方が進んでいるはずです。能力のある女性を活用しないということは、私たちの国は半分の力でこの国を動かしているようなものです」(大石)
このあとも、大石さんが「憲法の論議」の必要性を話しています。詳しくは、上記の「聴き逃しサービス」をクリックして、ぜひ、番組をお聞きください!
*大石久和のすっきり納得!経済教室*
今回は『デフレは経営者を毀損する』という話をしたい。デフレ(物価が下がる現象)は罹ってはならない病気であるのに、日本は少なくとも1995年からずっとデフレ状態にある。25年間もデフレ状況にある国は、日本以外にはない。デフレ下の企業経営者は、売上が下がる以上に経費を切り詰めなければならず、内部留保を積み上げ、従業員給与を下げ、非正規雇用や外国人雇用を拡大せざるを得ない。これは経営者としては合理的な行動。しかし、これは国民の利益とは対立するもので、国民を貧困化させてきた。従って、デフレからは脱却しないといけない。デフレによって、日本の従業員の賃金は下がり続けてきた。また、企業も設備投資、IT投資をしなくなった。一方で、配当金は約5.7倍に増えている(=株主資本主義の結果)。非正規雇用の増大も1995年頃から始まったが、この時から、労働者・社員を共に経営に参加する仲間ではなく「コスト」として認識しはじめた。これもデフレの影響。デフレからの脱却は、一人一人の企業経営者では無理。政府がお金を使わないといけないのに、財政再建至上主義がこれを阻んできた。政府がインフラ整備を中心とする積極財政を打っていかないと、デフレからは脱却できない。国民のために起動する最大にして最後の機関が国家。デフレからの脱却を、国の一丁目一番地の政策にしなければならない。そうしないと、国民の賃金は上がらない。
*駅長さん登場!*
佐賀県鹿島市の道の駅「鹿島」藤 雅仁駅長
佐賀と長崎を結ぶ国道207号沿いにあって、1994年にできた佐賀県で第1号の道の駅です。全国から注目される「鹿島ガタリンピック」の会場としても有名で、有明海の干潟を利用した「干潟体験」が出来る珍しい道の駅としても知られています。
Q.有明海の干潟は近いんですか?
「道の駅の真裏にあって、毎年5月か6月に『ガタリンピック』が開かれて、大変に賑わいますが、今年はコロナの影響で中止になってしまいました。干潟体験は4月から10月まで楽しめますので、来年は、ぜひバタフライみたいな〝ガタフライ〟を体験して、人間ムツゴロウ状態になっていただきたいですね」
Q.オフシーズンならでは楽しみは何ですか?
「11月からは有明海で育った美味しい『牡蠣焼き』をやっていますので、ご家族、グループ、恋人同士でお越しください。美味しく、楽しく、賑やかに牡蠣焼きが楽しめます」
Q.いままで有明海の災害はあるんですか?
「大きな災害はいままでありませんでしたが、豪雨などの際、流木や家庭ゴミが押し寄せてきて、一週間ほどかけて清掃をすることがあります。漁協や漁民の皆さんと一緒になって片付けを行っています」
Q.地元と防災協定は?
「鹿島市と防災協定を結び、何かあった場合は避難してきた方々に、炊き出しを行ったり、飲み物を提供したり、そのような協定を結んでいます。休憩機能、情報発信機能、地域連携機能、この3つの基本に、防災機能の4つの機能で頑張っています」
Q.佐賀県で第1号ですが、これからどんな道の駅に?
「うちのモットーが〝笑顔のおもてなし〟と〝日々進化する道の駅〟なので、もっと深く進化させて、地域の皆様はもとより、全国、さらに全世界の皆様に愛され続ける道の駅にしていきたいと思っています」
道の駅「鹿島」
所在地:佐賀県鹿島市大字音成甲4427-6
電話:0954-63-1768
営業時間・休業日等の詳しい情報はホームページでご確認ください。
道の駅鹿島ホームページ
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