番組アシスタントの新保友映です!
今回は、幕末に活躍した「篤姫」にまつわる謎に大石さんが迫りました。
新保 まずは篤姫が生きた時代、どんなことが起きたのでしょうか?
「篤姫が活躍した安政年間は激動の時代でした。篤姫自身、1853年に鹿児島から江戸にやってきて、1856年近衛家の養女となって13代将軍・徳川家定の正室となります。その2年後家定が亡くなり、篤姫は天璋院と名を改めます。この間、政治的には安政の大獄、桜田門外の変などが起きていますが、自然災害的にも歴史上まれにみる集中期でした。しかし大河ドラマ『篤姫』では、大災害についてほとんど触れられていません」(大石)
新保 そのときの年表があるので、ご紹介しますと…
・1853年、関東小田原で地震
・1854年(安政元年):伊勢伊賀で地震、死者1,500名以上
・同じ年12月23日:安政東海地震、死者3,000名
・翌日12月24日:安政南海地震、死者数千人
・1855年:遠州灘で地震、掛川ほぼ全滅
・同じ年11月11日:安政江戸大地震、死者7,400名
・1856年:北海道で大地震、三陸・北海道で津波被害
・同じ年9月:江戸大風災、高潮で溺死、築地本願寺倒壊、死者10万名
・1858年:コレラ大流行、死者3万名
数年間に、こんなに大災害が起きていたとは、知りませんでしたね。
「坂本龍馬や西郷隆盛など、幕末の偉人が活躍し、明治維新を成し遂げたことは否定しませんが、この時期に自然災害が集中したことも事実です。この自然災害が人々の心を動かし、(武家の時代は終わりつつある)と思わせた…、というのが私の仮説です。つまり自然災害が歴史を動かしたと思うのです」(大石)
新保 これこそ、まさに国土学ですね!
「さらに、こういう仮説を立てている方もいます。倒幕に動いたのは薩摩、長州、土佐、肥前など、すべて西南の諸藩です。それに抵抗したのは会津、長岡というように東の諸藩です。一見東西対立のように見えますが、前にお話した『日本史再発見』の板倉聖宣さんの仮説によると、西南諸藩は農業生産を改革して国勢を大幅に増大することによって相当に人口が増えていて、逆に東北諸藩は人口が減っている…、つまり幕藩体制にすがりつかなければ生きていけないと考えた東北諸藩と、幕藩体制が窮屈だと思い始めた西南諸藩が存在し、これが明治維新のエネルギーにつながったのではないか、という仮説なんです」(大石)
新保 歴史を動かすのは人だけではなかったんですね。
「そうなんです。国土の利用の仕方で歴史が変わったり、あるいは国土で起きた自然災害が歴史を大きく動かしたり、特に日本は自然災害が多い国ですから、今後の我々の生き方の参考にしていただければと思っています」(大石)
新保 国土学を知れば、時代劇をさらに興味深く見ることができると思いました。詳しくは、上記の「聴き逃しサービス」をクリックして、ぜひ、番組をお聞きください!
*「駅長さん登場!」*
岐阜県関市武芸川町の「道の駅むげ川」澤井基光駅長
岐阜市と美濃市を結ぶ主要地方道「岐阜美濃線」(県道94号線)の中間点にあり、東海環状自動車道 「関広見IC」から5分、「美濃IC」から10分にところに位置しています。長良川の鵜飼や川遊び、郡上八幡の盆踊り、奥美濃地方のスキー場、飛騨高山の古都など、岐阜県内の各観光地に向かう方が多く利用されます。
Q.道の駅が出来る前は、朝市が開かれていたとか?
「地元の高齢者が開いていた朝市を取り入れた形で、この道の駅が始まりました。うちの道の駅は専業農家がいなくて、家庭菜園で作った野菜を持ってきて道の駅で販売しています」
Q.そちら道の駅では「子ども食堂」を開いているんですか?
「全国的に、貧困救済のために子ども食堂が広がっていますが、ここでは地元の子どもたちの居場所を作ってあげようと平成29年に始めました。食事は道の駅で作るカレーライスや唐揚げ、ハンバーグなどを子どもたちに提供しています。食事だけではなく、中学生のお兄さんやお姉さんが、子ども達の宿題を見てあげたりしています」
Q.東海環状道路の「関広見IC」の近くにあるそうですが、環状道路の恩恵は受けていますか?
「3月20日に、東海環状道路の『関広見IC』から『山県IC』までが開通したことで、ずいぶんお客様がお越しになりました。2026年に全線開通の予定なので、その日が待ち遠しいですね。そうなると名古屋市内を通らず、愛知の豊田から岐阜をまわり、三重まで続きますから、とても範囲が広くなって、いろんな方がお見えになるのではないかなと期待しています」
道の駅むげ川
所在地:岐阜県関市武芸川町跡部1810
電話:0987-26-1051
営業時間:8:00~17:00(3月~11月)
9:00~16:00(12月~2月)
休業日:毎月第1・3木曜日(祝日の場合、前日)
年末年始(12/31~1/2)
http://www.mugegawa.com
※お出かけの際は、ホームページの最新情報をご確認ください
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