新潟県新潟市から山形県南陽市、宮城県白石市を経由して福島県相馬市を結ぶ国道113号線のほぼ中間地点にある「道の駅いいで」は旬の味覚や飯豊町の特産品はもちろんのこと、山形のお土産品も豊富に取り揃えています。
番組アシスタントの新保友映です!
今回から国土学は、少しずつ経済の話が始まります。「経済って苦手」という方もいらっしゃると思いますが、実は、私も経済が弱いんです〜(笑)。なので、2020年は、ラジオの前のみなさんと一緒に、経済のお勉強を始めてみたいと思っています。
新保 さて大石さん、いま日本の経済って景気がいいのでしょうか?
「現在の日本の経済はかなり厳しいと思っています。昨年10月に消費税増税を行って、百貨店・スーパーの売上が前年同月比で8.1%のダウンですから、大変な景気後退になりつつあります。1995年、日本が一番元気だった頃、一世帯の所得が平均660万円あったのが、2017年は560万円に。100万円も下がると購買力も落ちて、物が売れない。つまりデフレから脱却できない。生活保護世帯も急激に増えています。これは正常な状態とは言えません」(大石)
新保 日本経済を良くするために、どうしたらいいのでしょうか?
「経済を成長させるための政策が行われていない。世界はどの国も経済成長しているのに、経済成長していない国は、世界で2国だけ、日本とリビアだけなんです。思い切った経済政策の転換が必要なのに、我が国は財政再建ばかりに明け暮れていて、国民を豊かにすることを目的にしていない。誰が経済を回すのか、それは政府しかないんです」(大石)
新保 政府がいまやるべきことは何でしょうか?
「政府がやることは、たとえばインフラ整備です。つながっていない道路をつなげれば経済は円滑に動くのに、国は『金がないから』といってやらずにきた。日本にはインフラ整備を賄うためのお金はいっぱいあります。その辺りの話は、これから分かりやすく話していきます」(大石)
新保 大石さんが、日本の国土について、熱く語っています。詳しくは、上記の「聴き逃しサービス」をクリックして、ぜひ、番組をお聞きください!
*コラム「〝開かずの踏切〟の解消で経済が動き出す」*
お正月の風物詩「箱根駅伝」に〝開かずの踏切〟があったことをご存知だろうか。京浜急行の蒲田駅付近はたくさんの踏切があったが、2012年に高架化が完成し、28もの踏切が一気に解消された。この事業は2,000億円がかかっているが負担したのは鉄道会社ではなく、事業主体は東京都(都市計画事業)だった。しかし東京都でも2,000億円を投資するのは厳しいため、国土交通省からの交付金が出ている。この高架工事は国の事業で、しかも道路事業であることが知られていない。JR中央線や小田急の高架、また新宿のバスターミナル「バスタ新宿」も東京都が事業主体だが、国土交通省が支援する国の事業である。このような公共事業に対して「無駄だ。金のバラマキだ」といった非難の声があがる。ところが工事が終了するとどうだろう。渋滞が解消され、交通がスムーズになり、何一つ文句は出ない。公共事業は、交通の解消のみならず、経済を成長させる大きな力を持っている。国に金が回り、経済が動き出す公共事業こそがデフレ脱却のカギになると言えよう。
*「駅長さん登場!」*
山形県飯豊町の「道の駅いいで」 安達純一駅長
新潟県新潟市から山形県南陽市、宮城県白石市を経由して福島県相馬市を結ぶ国道113号線のほぼ中間地点にある「道の駅いいで」は旬の味覚や飯豊町の特産品はもちろんのこと、山形のお土産品も豊富に取り揃えています。
Q.「道の駅 いいで」の特長を教えてください。
安達 山形県飯豊町は「米沢牛」発祥の街で、米沢牛の4割をこの町で飼育しています。当駅の人気メニューも牛肉を使った「上カルビ丼」や県内の調理師学校の生徒さんとコラボした牛肉を使ったメニューなどが自慢です。また山形は、さくらんぼ、ぶどう、ラ・フランスなど、美味しい果物が人気ですが、それぞれの時期にドライブがてら、この道の駅から発送するリピーターの方がとても多いんですよ。
Q.去年防災訓練を初めて行ったとか?
安達 11月14日、地震を想定した防災訓練を初めて行いました。防災に必要な設備が揃っていますが、ただ一度も作動させたことがないので、マニュアルを作って、その通りに動けるか、第一回の防災訓練を行いました。
Q.中越地震の時、そちらの道の駅が活躍したそうですね!
安達 当駅は日本海と太平洋を結ぶ国道113号線のほぼ中間地点に位置しています。新潟の中越地震の時は太平洋側から救援部隊が日本海へ、東日本大震災があった時は、新潟側から支援部隊が太平洋へ、というように救援車が当駅の前を通るので、夜を徹して道案内をするなどの対応しました。
「道の駅いいで」
所在地:山形県西置賜郡飯豊町大字松原1898
TEL:0238-86-3939
休館日:12月・1月・2月 定休日あり
http://mezami113.com
2021.03.22
第65回のテーマは「驚きが始まりだ」と「われわれは何処に立っているのか」
番組アシスタントの新保友映です! 突然のお知らせですが、2019年10月6日からお送りして来ました「ラジオ国土学入門」。実は今回が最後の授業となりました。第65回目の講...
2021.03.15
第64回のテーマは「経済成長とインフラ」
番組アシスタントの新保友映です! きょうは「経済成長とインフラ」についてのお話です。 新保 これは、大石さんのいつも主張されてきたテーマですね! 「『経済成長』と『...
2021.03.08
第63回のテーマは「価値観を共有できない日本人」
番組アシスタントの新保友映です! きょうは「価値観を共有できない日本人」についてのお話です。 新保 日本は世界から遅れているという話が多いのですが、価値観も? 「近...
2021.03.01
第62回のテーマは「電力崩壊の危機」
番組アシスタントの新保友映です! きょうは「電力崩壊の危機」についてのお話です。 新保 大陽光発電などの普及で、日本の電力は余っているのでは? 「いえ、今の日本は、...
2021.02.22
第61回のテーマは「リアリズムを失ってしまう日本人」
番組アシスタントの新保友映です! いよいよ2月24日に大石さんの新刊『「国土学」が解き明かす日本の再興 ― 紛争死史観と災害死史観の視点から』(海竜社)が発売されます。...