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2022.05.09

#214 「長崎県対馬市で、月に一回売られる話題のお弁当!その中身は…食べる環境保全??」

よく、サルやイノシなどの野生動物が山から人里に下りてきて、農作物を食い荒らすというニュースを見かけます。農林水産省によると、野生鳥獣による農作物被害は、令和2年度で約161億円にも上るそうです。これでも、ピーク時よりは被害は減少している方なのです。ただこういった被害は、陸地だけに限った話じゃありません。水産被害も今、大きな問題となっていまして、例えば、河川などは大食漢の水鳥カワウによる被害が深刻。川に放流したアユを食べまくる被害があります。海の方では、トドによって漁に使う道具の破損など、北海道だけでも毎年10億円以上の被害が出ています。国や自治体も、様々な対策を行ってはいるそうですが…

今回は、長崎県対馬市で話題になっているあるお弁当をピックアップ!対馬市で水産加工業を営む「丸徳水産」と、有害な鳥や動物の捕獲などに取り組む一般社団法人daidaiがコラボして、月に一回、「お弁当」を販売しています。これが「環境問題に取り組んだお弁当」として注目を集めているのです。一体、どんなお弁当なのでしょうか、気になります!

対馬市(つしまし)は、長崎県の対馬に位置する市である。対馬振興局の所在地。島全域が対馬市の1島1市体制である。面積は日本第10位である。wikiより引用

有限会社 丸徳水産」の犬束ゆかりさんにお話し伺います。

丸徳水産 犬束ゆかりさん

晴の輔 「環境問題に取り組んでいるコラボ弁当」とは、どんなお弁当なのでしょう。

 

犬束「対馬で害獣駆除している、猪、鹿と、食害魚と呼ばれているイスズミアイゴを調理したお弁当です。」

 

 

晴の輔 食害魚とはあまり聞きません。どのような魚なのでしょう?

 

犬束「海中の海藻がなく砂漠の様になる現象を磯焼けといいます。それを引き起こしている要因と言われている、海藻を好んで食べる魚の事を食害魚といいます。その中でもイスズミは魚体も大きく、大きな胃袋を持ち沢山の海藻を食べます。」

磯焼け

晴の輔 このコラボ弁当とは、対馬で被害を受けている大元の素材を使ってそれを食べてしまうお弁当。

 

犬束「そうです。山の厄介者と、海の厄介者を美味しくいただこうということで資源を有効に活用しようという試みです。」

晴の輔 そんなに被害が?

 

犬束「以前はアワビやサザエもたくさん採れていましたが、貝類の餌となる海藻がないので自然と少なくなりました。近頃ではアワビは滅多に水揚げされなくなりました。」

食害魚を調理するのは美味しいものなのですか?

 

犬束「(笑)食害魚は大体臭いが強いものが多いです。魚肉の臭い消しさえ成功すれば、美味しくいただけます。」

 

晴の輔 どのようなメニューがあるのでしょう。

 

犬束「『猪肉のすき焼き風』『イスズミの酢豚風』またある時は『猪肉のスコッチエッグ』『イスズミのミートソース』などを作りました。」

 

晴の輔 とても美味しそうです。一番人気は?

 

犬束「2019年にFish-1グランプリでグランプリをいただいた『そう介のメンチカツ』です。」

晴の輔 そう介とは?

 

犬束「私がイスズミに名前を付けました(笑)。」

そう介 おつまみシリーズ

犬束「そうです。イスズミは対馬の人は誰も食べません。美味しい総菜に変わるの『そう介』です。」

 

晴の輔 なるほど!お弁当にもなったのですか?

 

犬束「弁当に入れること多いですね。」

犬束「食と環境の結びつきや、地産地消の大切さなど、色々な食に関することを知って欲しいですね。」

 

晴の輔 このお弁当の存在を知ることによって、一般の家庭でも普通に食べるようになればいいですね。

 

犬束「家でも『作ってみようかな』といってもらえて、消費拡大につながると一番いいですね。」

そう介のいりやき

晴の輔 食害魚が素材になる。

対馬のイスズミをはじめとする未利用魚(白身魚)を原料に使ったフィッシュバーガー

犬束「新たな水産資源になり、漁師さんの収入源にもなります。イスズミの価値を上げたいのです。魚と海が好きだからですね。」

晴の輔 そこが原点なのですね。

 

犬束「そうです。」

 

晴の輔 「そう介ちゃん」という名前が効いています!

 

犬束「(笑)いいでしょ?その名前!」

 

 

 

「どっちだ!?晴の輔」。

毎週スタッフから二者択一のお題が出ます。私がそれを選ぶというコーナーでございます。

「晴の輔さんが、対馬へ行って食べたいコラボ弁当のメニューは・・・

『イスズミのミートソース』

それとも

『【そう介】こと、イスズミのメンチカツ』 

どっちだ!?晴の輔』

 

『そう介』のメンチカツは美味しいと評判なのだよね…じゃあね…、決めました!

 

 

「食べたいメニューは『そう介』こと、イスズミのメンチカツ」

 

というかね対馬の皆さんはイスズミが海藻食べちゃって「イスズミみに一杯食わされている」でしょ?

 

 

今日は「長崎県対馬市で、月に一回売られる話題のお弁当!その中身は…食べる環境保全??」というトピックスでお届けしました。今回はね食害魚のイスズミのことを中心にお話を伺いましたが、そんなに被害が出ているとは!このお弁当をきっかけに食害魚に対する取り組みが、様々なところへ広がっていくといいですね

そんな「丸徳水産とdaidaiのコラボ弁当」に

それではまた、次回もお会いしましょう!立川晴の輔でした。

 

 

-WEB版こぼれ話し1-

晴の輔 地元での評判はどうでしょう?

犬束「『そう介』の評判はいいです。学校給食にも出ているのです。年に何回も使っていただいています。」

晴の輔 大成功!

犬束「子どもたちも『そう介』と呼んでいます。」

晴の輔 子どもたちにとっては食害魚ではなくて美味しい魚!対馬は時代が進んでいます。

犬束「全島の給食センターで、様々な料理として使っていただいています。」

晴の輔 対馬における新しい食文化を生み出した。

犬束「ありがとうございます。対馬は進んでいます!(笑)」

晴の輔 食害魚を美味しく食べられる街「対馬」ですね。

 

-WEB版こぼれ話し2-

犬束「『ウチもマネしたい!』『私たちのところでもやりたい!』などの声があれば…」

晴の輔 どんどんやって欲しい。

犬束「マネされたいですね。マネされたら海の環境もよくなります。私どもはひじきの養殖をしています。イスズミの食害に遭わないように『囲い網』をしていましたが、駆除の成果が出ているので『囲い網』をしなくても海藻は育つのです。」

 

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    パーソナリティ
    • 立川晴の輔
      立川晴の輔
      立川晴の輔

      立川晴の輔

      落語立川流 立川志の輔一門
      1972年11月21日兵庫県神戸市生まれ
      東京農業大学農学部卒業

      ◆経歴
      平成 9年(1997) 立川志の輔に入門。志の吉を拝名
      平成15年(2003) 二ツ目に昇進
      平成20年(2008) 東西若手落語家コンペティション グランドチャンピオン
      平成25年(2013) 真打に昇進。志の吉から晴の輔へ改名

      東京八重洲、町田、千葉、川越の独演会をベースに全国各地での落語会、子ども落語会、企業落語講演、結婚式の司会等で活動中。